インターネットでは「奢り・奢られ論争」が繰り返し発生する。毎年毎年、必ず数回論争が発生する。
毎年繰り返されているにも関わらず、関係する全てのネット民は1ミリも成長せず、同じような内容で争い続けている。
インターネットの醍醐味でもある。
今日はそんな「奢り・奢られ」問題に、男目線から結論を出したい。
もう結論から書いてしまおう。
「男が奢ったほうが無駄な減点は避けられるので、社会人以降はケチらないで金を出した方がいい。
33歳を超えたあたりからは、金を出せない男に人権がなくなるので、レピュテーションリスクを避けるためにもとりあえず出しておいた方がいい。
ただし、"何も始まっていない"相手を高級レストランに連れていくと、むしろ勝率は下がるので、そこそこのお店で良い。
高級レストランとは、お互いに『敷居が高そう』と感じるレストランのこと」
ネットは「男女平等」を叫ぶ女性もいるが、結局みんな自分の既得権を拡大したいだけなので、「男女は絶対に割り勘」などとは言わない。
それでいいのだ。
男女が平等なのはベッドの上に持ち越しでいい。我々は、法の下とベッドの上では平等なのだ。支払いは男でいい。
逆に女性の場合は、こんなポイズンな世の中だからこそ、「こいつはめっちゃ良い」という男を見つけたら、戦略的に財布を出せばいい。
たった3,000〜5,000円出すだけで、「なんていい子なんだ...天使なのでは...?」と錯覚させることができる。
「性格の良さ」は金で演出できる。非常にコストパフォーマンスの良い投資といえよう。
会計時、女が金を出すのは割の良い投資であり、男が金を出さないのは筋の悪いギャンブルである。
前者は少額のお金で高いリターンが期待でき、後者は小さな金をケチって期待値を下げている。
以下、僕が若かった頃に書いた記事が続く。
奢り・奢られ論争は並行線
ある人は「自分で食べた分くらい自分で払え」という。
ある人は「食事代も出せない男は甲斐性がない」とディスる。
またある人は「奢られないってことはブスなんでしょ?」と罵っている。
争いは平行線で、どちらも妥協を知らない。
お互いに憎しみ合い、ディスりあい、ネットはディストピアと化している。
僕はこれまでたくさんの女の子と遊んできた。
大学時代から女遊びを始め、30代に入ってからもずっと、凝りもせず、飽きもせずに色んな子とデートを続けてきた。
女遊びのために使ったお金は間違いなく1000万を越えているだろう。
その経験から断言できることがある。
「奢るか奢らないかは、やれるかやれないかには関係ない」ということだ。
特に27〜28歳くらいまでは「女の子を家に連れ込めるかどうか」と「奢るか奢らないか」は全く関係がない。
別に割り勘でも奢りでも勝率には大差ない。
どちらかというと、
「めっちゃ奢りたい!
奢らずにはいられないッ!
こんなにおごっているのは平家か僕か!?」
みたいな高ぶった気持ちでデートしているときのほうが、勝率は下がる。奢ってもやれない。
「奢る奢らない」よりも、前のめりな姿勢がキモさを醸し出すからである。
相手が美女で、美女の出す "気" に圧倒されている場合、敗北する確率が高くなる。
敵に圧倒されて勝てるわけがなかろう。奢りによって、キモさを帳消しにはできないのだ。
28歳を過ぎるとデート相手は基本的に年下となる。男として、「奢り・奢られ」が重要になるのはアラサーからである。
いい歳したおっさんが女子大生に割り勘を求めるのはダサい。人としてダサい。
なので勝率云々ではなく、もはや“紳士の嗜み”としてお金は出した方が、自己肯定感は高まるだろう。
相手が若い場合、おそらく割り勘にしても勝率は変わらないだろうが、一番まずいのは、自分で自分のことを「こいつ、かっこ悪...」と思ってしまう点にある。
自分の価値観と向き合って、信念を持って割り勘にするならいい。
2010年代半ばに流行した、いわゆる「ナンパ師中星マインド」というやつである。男女平等に向き合っているとも言える。
しかしながら僕は新人の頃、自分より20歳年上の会社のおじさんに割り勘会計を求められて、心の底から軽蔑した経験がある。
「こういう大人には絶対になりたくねぇ」
と幼いながらに思ったものだ。
めっちゃかっこ悪いなこの人、と。
自分がそんな大人のように振る舞って、自信満々でいられるはずがない。自信がない男はモテない。
「会計を済ませておける大人の方がかっこいい」と感じるならば、サクッと食事代くらい払えばいい。
自分自身の振る舞いに迷いを持たないためにも、「30歳を過ぎたらデートは原則、男の奢り」「自分の年齢に関わらず、年下には奢り」を基本としていればいいだろう。
何らかの精神修行をしたいときは、思い出したかのように中星マインド(女に金を払わせる技)を使えばいいが、個人的には推奨しない。
推奨できないのは、僕自身が大人になったからに他ならない。
奢る金もないのなら、デートなんて行かずに仕事した方がいい。
"今の時点で"どんなに「俺はモテる!俺はすごい!イケメン!女は俺に奢れ!」と強気でいても、奢らなければならなくなる年齢は必ず訪れる。
早いか遅いかの違いだけで、男が多めに払わなければならない局面は訪れる。
その時までに、金を稼げるようにならないと地獄だ。
高い店に行ってもデートの成功率は上がらない
初回のデートで高級店に行く必要はない。
初回のデートで「店」の魅力が「自分」よりも高い場合、デートの成功率は下がってしまう。
年齢と共に少しずつ使う店のグレードは上がるだろうが、店の価格帯と口説きの成功確率は比例しない。
雰囲気の良い店で、食べたいものを食べるのがいいだろう。
高級フレンチに連れて行くのは距離が十分に縮まってからだ。
パパ活でおっさんと高級レストランに行っても全く味がしないというし、思い出にも残らない。
「高級レストランに連れて行くのはパパ活おじさんみたい」とはまではいかないが、気持ちが入っていない相手と高級レストランでテーブル越しに話をしても、盛り上がらないのも事実だ。
SNSなどでバズっている店に行くのが良い。下記のサイトを参考にしてほしい。
では最後に、会計時の振る舞い方について書いた物語を置いていく。
あくまで架空の話だ。
僕の話ではない。
この物語は“恋愛の達人”にデート前の相談を持ちかけたシーンから始まる。
その恋愛の達人はどうやら、長い修業の末に「恋愛工学」なる技を極めたらしい。
自信満々な顔をして「恋愛の極意」を教えてくれた。
会計時の振る舞い方
「ネットは会うまでが勝負だ。会ってからは、よっぽどのミスが無い限りは勝てる闘いなんだ」
達人はつぶやいた。
「ネットの出会いは勝てる闘いだ」と彼は言った。
会うまでが勝負。
会ってからの勝率は8割を越えるらしい。
理由は「出会いを求めていないストリート」と違って、「相手も出会いを求めているから」だという。
彼氏とラブラブしている女を落とすよりも、出会いに飢えて彼氏を求めている女のほうが落としやすい。
僕はネットを通じての初めてのアポに心躍らせた。
20時の待ち合わせ。
そこにいたのは、写真よりも可愛らしい女の子だった。
高校のクラスだと、40人中3番目くらいには入るだろうか。
胸が高鳴った。
これはもしかして...恋?
「会った瞬間に、主導権を握れ」
彼は口を酸っぱくして言っていた。
主導権主導権うるせえよと思ったが、それが恋愛の達人になるための第一歩らしい。
「主導権を常に握らないとダメなんだ。」
僕は見よう見真似で、主導権を握りにかかった。
「お疲れ~!写真よりかわいいじゃん。
かわいすぎて誰かわからなかったわ。
約束どおりかわいいスカートはいてきてくれたね」
「ふふふ」
彼女は失笑した。目が、死んでいた。
「ありがと。君はいい子ねー」
とおどけた風に言った。
「君はとてもいい子だから、日本で3番目にうまい焼き鳥屋に連れてってあげる。
じゃあ、行こっか」
感触はまずまずだった。
少なくとも、自分はそう思っていた。
歩きながら、他愛もない話をした。
終始、「主導権を握ろう」と意識していた。
デートは楽しむものではない。
魂と魂のぶつかり合い。
戦争なのだ。
お酒を飲みながら仕事の話を聞いた。
そのとき僕は、絶え間なく技を繰り出し続けた。
「大変じゃない?」
「逆に、大変じゃない?」
という『大変じゃない理論』である。
「大変じゃない?」と聞くことで、同調しているような気分になれる必殺技だ。
この「大変じゃない?」理論は恋愛の達人の彼が教えてくれた。
参考:LOVE理論
また、「過去の恋愛遍歴を聞き出す」ことも忘れなかった(これも「恋愛遍歴ルーティーン」と呼ばれる必殺技である)
その子曰く、過去の恋愛経験から、男を素直に信じられなくなっていたそうだ。
僕は恋愛の達人のセリフをパクった。
テンプレをそのままパクった。
進研ゼミで見たやつだ!
と心のなかで叫んだ。
「いいなって思った人には、思い切って飛び込んでいくのも大事だよ」
キメ顔を作っていった。
「A子は自分から壁を作っちゃってるから。
最初から壁を作られたら、どんなにいいなって思ってもこっちは辛くなってしまう。
だからダメな理由を探すんじゃなくて、いいところを見て。
いま、一つだけ、壁を壊してよ。
そしたら、もっと仲良くなれると思うんだ」
彼女の価値観を刺激しつつラポールを築いていった。
ラポールとは信頼関係のことだ。
NLPという学問の中で使われる。
NTRではない。NLPである。
慎重に。
積み木を積むように、トランプでピラミッドを作るかのように、ラポールを築き上げていく。
それでも時々、積み木を崩すみたいに乱暴に。
ギャップこそが大切なのだ。
会計の時間になった。
彼女がトイレに行っている間に会計を済ませたが、カードの返却が遅く、ちょうど支払いの内容を見られることになった。
彼女は財布を取り出した。
どれだけお金を払ってもらうかは、人の価値観によると思う。
達人はこう言った。
「世の中には、女に奢りたい奴もいれば、奢らない奴もいる。
絶対やっちゃいけないのは、女に高い飯を奢ることだ。
そこで非モテの認定を受けてしまう。
目的を忘れてはいけない。
逆にお金を払ってもらったからって、それで『ゴールできないか』と言われたら全くそんなことはない。
むしろ、払ってもらったほうが、成功確率は高まる。
でも、お前は払ってもらうのをためらってるんだろ?
じゃあ、こう言うんだ」
僕は、財布を開けようとするA子に、達人の必殺文句を使った。
「A子。
お金はね、そんなにいらないよ。
じゃあ、3つ選択肢をあげる。
もし今、俺のことすごく良いって思って、今日はもう一緒に帰りたいと思うくらい気持ち動いてるんだったら、500円だけちょうだい。
それだけでいい。
俺のこと、悪くないなって思って、また話したいなって思ってたら、1,000円もらっていい?
こいつとは二度と会いたくねぇって思ってるなら、半分の2,000円ちょーだい。
きっちり割り勘でキッパリお別れできるじゃないか」
彼女はきっちり2,000円を僕に渡し、颯爽と駅に向かって歩いていった。
うずいた股間だけが、俺のリアルだった。