俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

デートに役立つコールドリーディング入門。ストックスピールとUVSについて。

コールドリーディングという言葉を目にしたことがある方はけっこう多いと思います。
こちらについて、石井裕之さんが書いた「コールドリーディング(フォレスト出版)」という本で勉強してみたので、二回の記事に分けて紹介しようと思います。

読んでみると、テクニックとしてはさほど目新しくはないのですが、理論を知っておいて損はありません。

ナンパ界では有名な「甘えたいやろ?」というのも、コールドリーディングの一種です。
これについては、後で説明します。

コールドリーディングとは、cold="準備なしに"、reading="占う、相手の心を読む"。
つまり、事前に下調べせずに、その場で相談者を占う、という意味です。

本の中では

「心理的・言語的なトリックを使って、相手の人生や心のなかを読み取っているように思わせる騙しの話術」

というようにも書かれています。騙しの技術とは、逆に言うと、「信頼させる技術」に他なりません。
コールドリーディングから、信頼させるための技術を学びましょう。

この本の中で紹介されているテクニックは3つだけです。

ストックスピールとUVS、そして後日紹介する、RHSの3つです。

基本的に、コールドリーディングはストックスピールとUVSを組み合わせて使っていきます。

では、ストックスピールとはなんでしょう。
ストックスピールとは、

「誰にでも当てはまるような漠然としたことを、あたかも相談者の個人的な事実を言い当てたかのように提示するテクニック」

のことです。

「XXは、すごく純粋で、傷つきやすいところがあるやろ?」

とか、

「XXちゃんって、本当は寂しがりやなところあるでしょ?」

とか、あるいは、

「もしかして、信頼していた人から裏切られたことあるんじゃない?」

みたいに言うと、

「たしかにそういうところあるかも!」

と思うかもしれません。

これは実は、その人の内面を読み取っているわけではなく、誰にでも当てはまりそうなことをドヤ顔で言うだけです。
程度の差こそあれ、どんな人にも、信頼していた人から裏切られたという経験は一つくらいあるはずです。

それでも、相手からするとピタリと言い当てられたような気分になり、

「この人は私のことをわかってくれている」

と思わせるきっかけとなるわけです。

「お前のことをよくわかってる俺」

を演じることができるわけですね。


ではなぜ、このように「誰にでも当てはまること」を「自分特有のこと」のように思い込んでしまうのでしょうか。
そこには、3つの心理的傾向が影響しています。

  1. 具体化の原理
  2. 補完の原理
  3. 主観の原理

というものです。
具体化の原理というのは、「漠然とした情報を、具体例に置き換えて理解しようとする」ものです。

上の例で言うと、

「もしかして、信頼していた人から裏切られたことあるんじゃない?」

と漠然とした表現で言われると、言われた側は「それって、たとえば○○のことだよね」と、具体的な例で理解しようとしてくれるわけです。
漠然としたストックスピールは、相手の中で具体化されます。これが具体化の原理です。


たとえば、俺が女の子に

「もしかして、XX君って、信頼していた人から裏切られたことあるんじゃない?」

なんて言われたら、

「信頼していた人って、たとえばあの友達のことかなー」

なんて勝手に具体的なものとして考えてしまいます。

そして次に、

「そういえば、小学生のときに、影で悪口言われてたことあったなー」

なんて考えてしまうでしょう。
これが、補完の原理です。補完の原理とは、「漠然としたものを理解するために、まず自分自身の体験に当てはめて補完する」というもの。

そして最後に、漠然とした情報を「個人的なモノ」として理解しようとすることを主観の原理といいます。

3つの心理的な傾向によって、ストックスピールは言われた側で具体的なものに置き換えられ、

「なんでこの人は私のことそんなにわかってるんだろう」

とポジティブに評価されるようになります。
これが、信頼につながります。

ナンパで初めに話すときでも、

「そのゆっくりとした歩き方で気付いてしまったんだけど、最近恋に悩んでるでしょ?w」

みたいに超適当に言うと、

「たしかに、悩んでますけどー」

みたいに言われることがあります。
年頃の女の子は大小問わず、恋に悩んでるものなので、たいてい当たります。

そして、ストックスピールを使うときは、いきなり

「XXちゃんって、人に頼られることが多いでしょ?」

なんて話すより、

「〜だから、XXでしょ」というように、最初に事実を述べることによって、信頼性が高まります。

上の例だと、「そのゆっくりとした歩き方で気付いてしまったんだけど」の部分で、事実を述べます。

その後に、「最近恋に悩んでるでしょ?w」と言うことで、
論理的には全くつながっていないとしても、なんだか本当のことを言い当てられたように感じてしまうのです。
これがコールドリーディングの基本中の基本、ストックスピールのテクニックです。


では、ストックスピールが外れたときはどうしたらいいでしょうか?

たとえば、

「XXって、実は寂しがり屋やろ?甘えたいんちゃう?」

みたいに言った時。

相手が、

「私、全然寂しがりちゃうわ!私はどちらかというと、一人が好きなんや」

なんて返してくるかもしれません。

そういうときも、UVSのテクニックを知っていれば、気にせず対処できます。

UVSとは、Unverifiable Statementsという英語の略で、「裏付けの取りようのない主張」という意味です。

「寂しがりちゃうわ!」

と言われた時に、

「自分では気付いてないのかもしれないけれど、XXって○○なところが、甘えたいように見えるで」

とか、

「自分では意識してないかと思うんだけど、XXって○○な風に見えて、自然にそういう仕草がでちゃってるで」

みたいに、「正しいか間違っているか判断できない主張=UVS」をはさむことで、ストックスピールが外れてもリカバリすることができます。
UVSとは、ストックスピールを補完するためのスキルなのです。


では、このストックスピールの「あるあるネタ」は、どうやって仕込めばいいでしょうか?
いちいちトークスクリプトを暗記するのは骨が折れます。

そんなときのために開発されたのが、RHSです。
次回の記事ではRHSについて紹介します。


<参考文献>
コールドリーディング?ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術 (FOREST MINI BOOK)