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俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

平日の六本木V2(Vanity)にナンパしに突入するも、女の子いなすぎてあえなく撤退戦

「平日のクラブっていうのは実はブルーオーシャンじゃないのか?」

半兵衛は言った。

「週末はサラリーマンが大挙して押し寄せる。しかし、休みの日はそうはいかないはずだ。
しかも、月曜・火曜はアパレルや美容師の可愛い子が来るかもしれない」

半兵衛は意気込む。

「たしかに・・・たしかにそうだな。行く価値はある」

何事も経験だ。
お互いの予定を確認し、平日のクラブに突入することを決めた。

「平日にクラブに、可愛い女の子を探しに行こう」

暖かい春の夜、半兵衛と俺は六本木の地に立った。
1時に待ち合わせて、V2に向かう。

行列は全くなかった。週末はこんなにスムーズには入れない。
外は晴れてて、暖かかった。
状況は悪くないはずだ。

店の中に入る。
クラブ独特の匂いがする。

今夜はどんな冒険が待ち受けているんだろう。ワクワクしながらエントランスをくぐる。



中にはほとんど人がいなかった。
スカスカだ。

踊らず、暇そうにしている女は一組だけだった。
他の可愛い子は軒並みVIPに吸い込まれていっているように見える。

ちょこちょことギャルらしき女の子の集団はいたが、なぜか耳にイヤホンをつけている店員らしき人物と抱き合っていた。
身内なのか?これはなんだ?

店員がなぜか勝ち誇っているように見えた。
グルグルとお立ち台の周りを歩くも、人がいない。

あいていた女の子と話し、和みはするも、テンションが上がらない。
可愛くないからだ。

この子たちに連れ出しを打診し、一晩時間を使うなら、帰って英語の勉強がしたかった。
半兵衛にもそのようなサインを送った。

こいつらを放流しよう。

しばらく踊る。
相変わらずのステテコダンスだ。
俺のダンスの成績は壊滅的で、今でもダンスの下手くそさは変わらない。
それでも構わず踊った。

それしかすることはなかった。

30分くらい踊っただろうか。
半兵衛が言った。


「ここを、出よう。ストに出るんだ」


俺はためらった。
一縷の望みを断ってしまうのか。

六本木のクラブは再入場はできない。
出るということは、クラブでのゲームは終わりということだ。

たしかに、半兵衛の言うように、状況が改善する見込みはなかった。

「わかった。出よう」

半兵衛と共にV2を後にした。
六本木の街を歩く。

さすがに平日は人が少ない。
マツキヨの前の通りを歩くも、誰ともすれ違わないことが多かった。

マツキヨ前の通りを2往復した頃、3人組を見つけた。

「お疲れ!なんのパーティ帰りよ?って絶対クラブじゃんw」

「V2行ってきた。イケメンいなかったーーー」

みたいな返事をされた。

「あーたしかにいなかったね。じゃがいもはたくさん落ちてたけど」

「お兄さんたちもV2いたの?」

「いたけどずっと踊ってた。少なくとも、こんなテンション高い女は見た記憶ないな」

「私いたの覚えてるよー」

と、別の女が話をした。

3人組相手に並行トーク。
どこに行くかも決めずに外を歩いていたようだ。

一緒に六本木ヒルズのトイレを探し、十分に和んだ。

家連れ出しを打診するには良いタイミングだとサインを送った。
半兵衛といつものルーティーンを使う。

いつものルーティーンというのは、連れ出し先の家主ではない方の男が、

「○○の家でシャンパン飲も!」

みたいに提案するやり方だ。
たとえば、俺が

「半兵衛の家行こうよ!こいつんち、いつもうまいシャンパン置いてあるし、てゆうか、最近引っ越ししたし!引越し祝いで!」

みたいに言う。
半兵衛が少し戸惑い、「マジで?」みたいに嫌そうな顔をする。

でも、

「いいじゃんいいじゃん」

とみんなで嫌がる半兵衛の家に押しかけるようにする。

これはゴッホさんがやっていたのをパクったもので、改めてオリジナルには敬意を表したい。

この日はこれがうまいことワークし、みんなで半兵衛宅に流れ込んだ。
いつも通りの雰囲気の良い間接照明。シャンパンをあける。

うまい。酒が進む。
途中、下ネタを入れて、ハードルを下げる・・・

と教科書みたいなことをしていく。
が、女の子が3人っていうのがネックになる。

普通に何も意識せずに話していただけなのに、俺の隣で座ってた子の食付きが上がってきた。
途中から手を絡ませてきたり、木須してみたり。

最近こういうことがけっこう多い。
いつの間にか好かれてる、みたいな。別に何も狙ってないんだけどw

結局、途中でその子をうちまでタクシーで連れ出し、そのまま致してしまった。
やっぱり即というのは緊張感があって面白い。

平日は六本木のクラブはイマイチだった。
ストリートで連れ出せたのも、運の要素も強いだろう。
女の子の食付きが上がった理由なんてのはわからん。
たまたま好みだけだったのかもしれない。

連絡先は交換するも、その後仲良く連絡を取り合うようなことにはならなかった。
これで終わりっていうのも寂しいから、今度ゴッホさんやトリケラさんと一緒にやれるような合コンお願いしてみようかな。