俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

頑なな女

ペアーズチャレンジの記事です。

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〜〜〜 ペアーズデートノック3人目(いいね数150) 〜〜〜


判断が難しい子だった。

「出会ってすぐの女の子と身体の関係を持たない」とい自分ルールに従って、一度目のデートは軽く済ました。

顔は普通だ。
でも、角度によってはかわいく見える。
具体的には、斜め45度の若干上から見た角度だ。

最高の角度だと思う。


彼女はとても性格がよかった。
よく笑ってくれる子で、一緒にいて楽しかった。

一度目のデートが終わった後で、彼女からのメールがたくさん来るようになった。
毎日メールが来た。


夢に出たよ

ディズニー行きたいね


そんなメールがきた。

俺は迷っていた。
もう一回アポを入れるかどうかを。


たまたま空いた日があったので、意を決して

「20時から会える?」

とメールを入れた。

すぐに「会えるよ」と返事がきて、二回目のアポが決まった。
女の子は自分が興味のない相手には死ぬほど冷たいが、好意を持った相手にはとことん尽くす子が多い。

駅で待ち合わせて、晴れていた日だったのでそのまま公園のベンチで缶ビールを飲んだ。
公園をこよなく愛する人間のようだが、実際公園はいい。開放的な気分になる。

ビールを飲みながら、キスをした。
蝶が花に止まるような、さりげないキスだった。

何の抵抗もなかった。
きっと、その先の行為の抵抗もないだろうと思った。

家に一緒に行こうか?

言うかどうか、ずっと迷っていた。
この子は頭もいい。

何回も会っても楽しいし、これからも大丈夫だろうと思った。

僕は高学歴女子が好きだ。頭の回転が早く、切り返しが上手で、楽しい。

誘うことに決めた。

そのまま散歩しながら家に向かう。

家の前に来て、彼女は少しだけ迷った顔をして、言った。

「部屋には入らないよ」

なら、玄関まででいいよ、と言った。

結局、なんだかんだ言っても部屋まで一緒に入り、家の中でキスをした。
一度断るのはお約束のようなものだった。


しかし、僕の地獄はここから始まる。


好きだけど、しないよ。

まだ早い。

二回目だよ?

付き合ってないとしない。

次じゃダメ?

次なら大丈夫だから。

まだよくわかんないから。


彼女は言った。
横に座り、身体を預けながら言う。

イチャイチャはしても、身体は許さない。

「3回会ってからじゃないとしない」という教えを宗教的に信じているようだった。

ルールズにも書かれている3回目理論は、悪魔の教えだ。



身体の関係を持って、もっと仲良くなって、お互いを深く理解できることもあるよ

まだよくわからないって言うけど、何回か会ったら完璧に理解できるだろうね

色々と話したけど、「付き合う」とか「好き」という言葉が出なかった。

身体の関係を持ったら付き合おうと思っていた。
好きになれると思った。

でも、もったいぶって出し惜しみするやり取りに、嫌気が差してしまった。

今後一緒にいたとしても、ずっと出し惜しみするような人生を送るのだろう。
人を疑って生きていくのだろう、と思った。
大げさかもしれないけれど、本気でそう感じてしまった。

長く一緒にいるのなら、信じてエイヤでついてきてくれる人がいいと。
「あなたなら」と信じて飛び込んできてくれる子こそ、大切にしたいと思った。


わかった。
何もしないよ。
一切手を出してこない人と一緒になるのがいいと思うよ。


そう言って駅まで送ろうとすると、


ヤダ、今日は泊まっていきたい


とか、


もっと一緒にいたい

また会いたい


と言う。


なんだこいつ。面倒くさいな。

感じていた魅力が消え、嫌悪感が残った。
その嫌悪感をなるべく出さないように心を殺し、無表情で、


駅まで送っていくよ


と言った。

彼女は少し悲しそうにしていたが、それでも一緒にいたいとは思えなかった。


~~ 後日 ~~

それから、毎日のようにLINEがきている。
会いたい会いたいと。

いまさら身体の関係になりたいとは思わない。
いい友達という関係に着地させたい。

恋愛工学的な話では、「セックスすることで心のトリガーを引ける」なんて言う人もいたけれど、別に心のトリガーを引くのにセックスする必要はない。

相手にとって、追うに足る相手となればいい。