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俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

福岡のクラブ「インフィニティ(infinity)」に一人でナンパしに行ってみた。

ネタ シモ

ある年の夏。

俺はmills(ミルズ)に向かって歩いていた。
millsとは、有名DJが集まる福岡のクラブである。

記事のタイトルはインフィニティだが、間違っているわけではない。
俺はたしかに、millsに向かっていた。

国体道路をまっすぐ歩き、ローソンで左折した場所にmillsがある。

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福岡最大のナンパ箱cat'sは親不孝通りにあるので、天神を中心にちょうど反対側にある。
oreno-yuigon.hatenablog.com


ミルズの地図はこちら。


一人虚しく福岡の街を歩き、やっと着いたと思ったmillsは、定休日だった。

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後になって気付いたのだが、millsは土曜日しかやってないらしい。


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せっかく歩いてきたのに残念だが、やってないものは仕方ない。
深夜0時の福岡を歩き、西通りに向かう。
やむを得ず、インフィニティに向かうことにした。プランBだ。


西通りの真ん中あたりにあるドラックイレブンを目印に大名側へ歩くと、左手側にINFINITYの看板が見える。


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CEPA BILDINGの3階だ。


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エレベーターに乗ると綺麗なエントランスがあって、2,000円でドリンクチケット2枚ももらえる。
東京のクラブの半額だ。ものすごく安い。

福岡は街全体がコンパクトであるため、市内に住んでいる場合はだいたいタクシーで帰れるはずだ。
クラブからのお持ち帰りのコスパが恐ろしく高い。


東京の六本木だと、5,000円近いエントランスフィーを払って、タクシーで渋谷のLHまで連れだし、ボロい部屋で12,000円くらい払って宿泊することになる。
コスパで見ると雲泥の差だ。

エントランスフィー2,000円には正直感動した。
良心的とも言える。
そして女の子は可愛かった。最高の環境だ。福岡でクラブに行かないのはもったいないとも言える。


0時10分くらいのインフィニティは、人はそこそこ入っていて、女の子の割合が6割、男が4割という感じ。
女性比率が異常に高いのが特徴だった。


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男は野性味溢れるイケメンが多く、みんな喧嘩が強そうだが、数学が苦手そうに見えた。
肩に触れると弾き飛ばされそうになった。


つ、強い。

なるべく触れないように、コソコソとしていた。


俺はたった一人で地蔵していた。
砂漠の中に放り出されたようだった。


こんなにも女の子がいるのに!
本当にかわいいのに!声をかけられない!


自分の地蔵を呪った。


続々と人が入ってくる。

地蔵しながら思ったのは、インフィニティは東京で言うMUSEにすごく似ているということだった。
箱全体が、ナンパしやすい雰囲気で満ちている。

女の子もナンパを望んでいるように見えた。
その点、ハッピーコックとは全然違った。

ハッピーコックは「身内で楽しんでるから話しかけんな」という刺さるようなオーラを感じていたからだ。


oreno-yuigon.hatenablog.com


ただボーッとしてのも暇なので、必殺・逆ナン待ちを発動するも、そう簡単には逆ナンされるはずはなく、仕方ないから踊ることにした。

必殺・ステテコダンスだ。


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とりあえず楽しそうに踊ることにした。
たった一人だけど、周りの目を気にすることもなく。
リズム感はないけど、恥じることなく。

女の子が増えてきた。

踊りながらふと横を見ると、やたら肩が触れ合う女の子がいることに気付いた。


チラッと見ると、目が合う。

気のせいだろうか?

踊る。
チラ見する。
目が合う。
とりあえず無視する。


踊る。
チラ見する。
目が合う。
とりあえず無視する。


そんなんを繰り返してたら、向こうからさらに近づいてきた。

こ、これは間違いない・・・と確信し、声をかける、
肌を露出した、胸の大きい子だった。


友達と来てるん?

そだよー

来たばっかり?

うんーー


クラブでありがちな、つまらない質問をしてしまった。

このクラブは西麻布MUSEと違って、声が通りにくい。
六本木で言うとV2のようなボリューム感。

だから、話すときは近付いて、片言で会話するしかない。



大学生?
子供みたいな顔してますなw


違うよー社会人ですぅ!


まじかw完全に学生顔でしょw


失礼なw
ちゃんと社会人やってますw
何歳なの?


なんだ?なんか反応いいぞ。


ちょっと、そういうのはちゃんと当てて。


うーん。


25歳(サバ読み)


えーうそ!?
23歳くらいだと思った!


意外と歳近かったねw


そだね。嬉しい。


クラブでは大学生と間違えられることがよくある。
童顔は年をとった後だと若く見られて役に立つのかもしれない。

なんか、今日はいけそうな気がする。


とりあえず、飲もっか!


うん、飲みたい!


女の子をカウンターに連れていって、乾杯する。
もちろん、僕の奢りだ。

いつも奢りまくって、逃げられるのだが、今日はどうなるものか。

テキーラを一杯飲んで、一緒に踊る。
調子に乗って腰に手を回すと、向こうも腕を絡めてきた。


3分くらい踊った後、彼女の耳元でささやく。


二人で話したいから、ちょっと向こう行こうか。


いいよ。


いいの!?


クラブに入ってから約30分後の出来事だった。

そのまま女の子を連れて、外に出る。

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エレベータで軽くハグして、手をつないで歩く。


明るいところで見ても可愛いじゃん。

あの中に女の子がたくさんいたけど・・・今日一番可愛かった。間違いない。



自信無さそうな子だったのでたくさん褒めた。
向こうが興味を持ってくれているのだ。

まっすぐにいいところを褒めて、まっすぐに向きあえばいい。

今泉(親不孝の逆側の方)に歩き、ちょっと立ち寄ることを狙ってみた。


どこいくのー


散歩。もうちょっと話したいじゃないですか。


うん。


寄っていける部屋がある場所まで来た。

まっすぐ目を見て、誘ってみる。


二人になりたいから、寄ってこ。


えーいいよ。


いいの!?

マジすか!
ありがとうありがとう!

と、勝利を確信してホテルに入ると、無慈悲にも満室だった。
すぐ近くに二軒目があるので、そこに入るも、また満室orz


ちくしょう!ちくしょう!!!!!


神様は割と試練を与えたがる。


混乱しつつも、冷静にごまかす。

まぁ、たしかに満室は残念だけど、こうやって物陰に来るとキスしやすいしね。
むしろ物陰でキスするためにホテル寄ってる的な感じだから。


と意味不明なことを言ってごまかした。

初めて会った子とお泊りできそうにも関わらず、部屋が満室だったときは、マジで焦ってしまう。


女の子が一回荷物を取りに帰りたいと言うので、泣く泣くクラブに荷物を取りに帰った。


クラブに戻ったら友達に

「やめなよ!」

と言われてグダグダが発生しないか不安だったが、


友達もそのつもりだから大丈夫だよ


と言っていた。
福岡のクラブはすごい!


1時くらいにクラブに戻ると、一気に満員になっていた。

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やばい...他にも可愛い子がいすぎて、目移りしてしまう。

しかし、クラブで即日の関係を狙う場合は、反応が良い子を素直にお持ち帰りするのが一番いいと経験則でわかっていた。

旅行中のクラブだ。
即日の関係を築けたら嬉しい。


インフィニティみたいに声が届かないクラブでは、見た目と雰囲気がほぼ全てだ。
トーク内容はほとんど関係ない。

女の子の前で

「僕でどうですか?」

と誘い、

「あなたでいいよ」

と返ってきた子と一緒に店を出るようなイメージだった。

選ぶのはいいが、固執はしない。
相手に選ばれなくては意味が無いからだ。


「どうですか?」

「ないわー」

ハイ、次。

「どうですか?」

「いいよ」

じゃあ、一緒に。みたいな(もちろん「どうですか?」と直接言うわけではない。ただ、会話は正直なんでもいい)

そこには愛はなく、あるのは一晩の刹那的な快楽だけのようだ。


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1時頃のインフィニティ。
音楽に乗って、みんな楽しそうだった。
踊っている女の子は幸せそうに見えたし、キラキラと輝く笑顔を見ると俺も幸せな気持ちになれた。


女の子の荷物を取って、一緒にクラブを出る。
西通りでタクシーを拾い、


今泉のLH行っても満室だったので、空いてそうな部屋のある場所に連れて行ってください!



と正直に伝えた。

タクシーの運ちゃんは「待ってました!」と言わんばかりにノリノリで、


それなら那の津がいいですね。
週末でも空いてるのは那の津です。
穴場なんですよ。


と、ひとっ飛びで那の津に連れて行ってくれた。
天神からタクシーで5分くらいの場所にある。福岡競艇場の方だ。


幸い一軒目で空室があり、中に入ることができた。


読者の皆様も一つ、覚えておいてほしい。

福岡でその場で部屋を探すなら、那の津が穴場だということを。


素敵な一夜を過ごす...つもりが、思いのほか酔っ払っていて、普通に寝てしまった。

もういいやと開き直って眠っていると、女の子の友達から電話がきた。


ちょっとーうち一人なんやけど!
迎えに来て!


女の子は三人組で来ていて、そのうち二人持ち帰られてしまったらしい。
一人クラブの残された女の子が悲しげに電話をかけてきた。


一人だと寂しいだろうし、一緒に天神に戻ろっか。


えーいいの?ありがとう。


と、一緒にタクシーに乗り、天神に戻った。

一晩の気晴らしを求めてきた男女が出会い、一緒に寝て、何事もなかったように別れる。

そんなクラブのワンシーンを象徴するような日だった。
本当に何事も起こせなかったのは心残りだったが。

タクシーで天神に戻り、女の子を降ろす。
どちらも連絡先の交換を切り出すこともなく、笑顔でお別れをした。

蒸し暑い夏の明け方で、わずかに日が差し始めていた。
雀の鳴き声が心地よく響いていた。

タクシーの運転手に宿泊先のホテルの場所を告げる。
ホテルに戻り、泥のように眠った。

手に残る感触だけが妙にリアルで、彼女は記憶の中にだけ存在する幻のようだった。