なぜ君たちは「火曜日のサザエさん」を知らないのか。



僕は絶望している。

何に?

そう。

世の中にだ!


僕は問いたい。
小一時間問い詰めたい。


なぜ君たちは、火曜日のサザエさんを知らないのか?




君たち。

君たちの中に、この歌詞から何かを感じとってくれる人はいるだろうか?

窓を開けましょう ルルル 呼んでみましょう サザエさん♪

明るい窓のお向かいさん ニコニコ顔出す 愉快な家族~♪

うちと同じね 仲良しね 私もサザエさん あなたもサザエさん♪

笑う声までおんなじね アッハッハッハ おんなじね♪


メロディは浮かんできただろうか?


これは火曜日のサザエさんのオープニング曲の歌詞である。



「私もサザエさん あなたもサザエさん♪」


という一見すると意味不明な歌詞は実在していたのだ。
私もあなたもサザエさんだったのである。


サザエさんの歌は、買い物しようと街まで出かけて財布を忘れただけではないのだ。


歌詞だけ読んでも何も思い出せない困ったちゃんは、曲も聴いてみてほしい。



どうだろう?

どこか懐かしい記憶がフラッシュバックしてこないだろうか?




───サザエさんは、火曜日にやっていたのだ。


正確には、1975(昭和50)年4月から1996(平成8)年3月までの間、19時からフジテレビ系列で放送されていたらしい。

古き良き時代の話である。


俺は火曜日のサザエさんのエンディング曲が好きだった。
だから誰かとその想いを共有したかった。



そこで「火曜日のサザエさん、よかったよな!?」とみんなに聞いてみた。



誰も知らないのである。




数少ない女友達にLINEで聞いてみても、誰も知らないという。



【A子】
火曜日のサザエさん知ってる?


知らない



【B子】
火曜日にサザエさんってなんか良くなかった?


全然興味ないよ!



【C子】
火曜日にサザエさんやってたの覚えてる?


<スタンプ>


(既読スルー)




お前ら全員非国民だ!



なぜ知らない?
なぜわからない?


僕は幻を見ていたのだろうか?

情報収集のためにググってみても、ネット上にもあまり情報が上がっていない。
インターネットが普及していなかった時代に放送が終了しているため、それは仕方ないのかもしれない。

でも、ネットになくてもみんなの記憶の中に思い出はあるはずだ。


誰も覚えていないとは何事だ?


なぜ誰も覚えていないんだ...?


そうか。

僕は転勤族だったから、幼少時代にいた地方限定で放送されていたのかもしれない。

それなら仕方ない。みんなの地域で放送されてなかったかもしれないもんな。



だから、親に電話してみた。




オカン、サザエさんって火曜日にもやってたよね?



何言ってるの?サザエさんは日曜日だよ!



オカンも知らんのかいーーーー!


あ、あの時のお茶の間は幻?
サザエさん観ながら家族で夜ご飯食べてたのは、ゆ、夢!?


幸せな家族の団らんは!?



余は一体...

何のために生まれてきたのだ...

母よ...



そんな馬鹿な!


なぜ君たちは火曜日のサザエさんを知らないのか。


この曲に見覚えはないか?
これはエンディング曲の歌詞である。

明るい笑いを ふりまいて♪

お料理かたてに お洗濯♪

タラちゃん ちょっと それとって♪

母さんこの味 どうかしら♪

ときには しくじることもあり♪

ちょっぴり悲しいときもある♪

だけど ウーン だけど♪

明るい私は 明るい私は サザエさん~♪


明るい私は明るい私はサザエさんという曲はたしかに存在していたはずなんだ。


Youtubeで「火曜日 サザエさん」と検索したらしっかりと結果が出てくる。
たまにリンク切れになるけど、一度聞いてみてほしい。紛れもなくサザエさんのはずだ。



この曲は一度聴いたら忘れられない。
今も頭の中で延々と「あかるいサザエさん」がリピートしてる。



明るい笑いを振りまいて♪
お料理片手に、お洗濯♪
タラちゃん ちょっと それとって♪
母さんこの味 どうかしら♪



───なぜ君たちは、誰も「火曜日のサザエさん」を知らないんだ...

どうして───



時にはしくじることもあり♪
ちょっぴり悲しい時もある♪
だけど、ウーン、だけど♪



───誰か俺と火曜日の思い出を分かち合えないか?
誰か───



明るい私は♪
明るい私は♪
サザエ〜さ〜〜ん~♪



───俺が見ていたのは幻じゃないって言ってくれ
夢じゃないんだ───



求む。火曜日のサザエさん目撃情報。


【2018年2月1日追記】

東芝の経営不振を受け、サザエさんのスポンサーが交代となりました。

「サザエさん」の新スポンサーにAmazonなど3社⇒盛り上がるネット民と悲しむ落選企業

新スポンサーは

  • アマゾンジャパン
  • 西松屋チェーン
  • 大和ハウス工業

の3社となりました。

1969年10月の放送から48年経った今でも、サザエさんの人気は変わることがありません。

「昭和の家族の団欒」

という現代とはそぐわなくなりつつある光景ですが、それでもまだまだ「日本の食卓にはサザエさん」というイメージが消えることはないのでしょう。

新スポンサーに交代することをきっかけに、幻の「火曜日のサザエさん」も一度だけでも復活させてみてほしいものですね。


最近は「自分が知っているはずの曲を他の人が知らない」というパターンが増えてきました。「only holy story」とかも名曲なんですよ。