俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

否定から始めるおじさんにならないように気をつける。




テストステロンさんの「筋トレライフバランス」という本の中で、

「ネガティブなことを言う奴を避けろ」

という趣旨のことが書いてあった。
筋トレ社長ことテストステロンさんは、「でも」「しかし」を2回言う人とはなるべく付き合わないようにしている、と。

テストステロンさんレベルでネガティブを避けることは難しいが、やっぱり否定ばかりの人は気持ちがよくない。

仕事をしていると、とにかくなんでも否定したがる人に出会うこともある。

一言目に「いや」とか「でも」と言うのが癖になってしまっている人だ。

すごく嫌な言い方になってしまうが、なんでも否定マンは自分では何もしないおじさんに特に多い。

否定はするものの、対案を出すわけでもなく、イチャモンをつけることで自らの存在意義を確かめているようにも感じる。

「俺の仕事は指摘することだ」

というように。

なんでも否定するマンが現れると、とにかく仕事が進まない。

全く発言力のない人が文句をつけてくる場合は無視すればいい。
が、年功序列の日本企業では「特に貢献しているわけではないけど、無視することもできない」というおじさんも一定数存在する。

こういうおじさんは不勉強な割に「自分の知らないこと」には文句をつけたがるので、アウトプットは結局、無難な前例主義のものに落ち着く。
成果物はおじさんが過去に見たことがあるものでなければならないが、当のおっさんの知識は1990年代〜2000年代で止まったままなのである。

「古い企業からはなかなかイノベーションが生まれない」

というのはよく言われるけど、その原因の一つに、新しいものを受け入れられないおじさんの存在があるのではないだろうか?
学ばないおじさんの存在がイノベーションを阻害してるのではないだろうか?

実際さ、ダメな理由を探すのってすげえ簡単なんだよ。その気になって重箱の隅をつつけば、なんでも文句は言えるもん。
100%完璧廚になれば、どんなことに対しても文句は言える。

「本当に大丈夫なの?」
「本当に問題ないの?」
「本当に利益出るの?」

オーストラリアに「アトラシアン」っていうすごい会社があるんだけど、そこのCEOがインタービューで言ってたんですよ。

「何が当たるかはわからない。
CEOだって未来が読めるわけじゃない。
だから、A/Bテストを繰り返して試行錯誤するしかないんだ」

って。

http://www.atmarkit.co.jp/ait/spv/1502/27/news010.html

A/Bテストっていうのは、実際にものを作って、ランダムにユーザーを割り振って

「どっちの反応がいいか」

を実際のデータから確かめる手法なんだけど、今のイケてる会社ってだいたいこうやって「市場からのフィードバック」を大切にしてる。

机上であーでもない、こーでもないと議論するんじゃなくて、実際に作ってみて、ユーザーの反応がいい方を採用しようぜ!となる。

そりゃあヒットが生まれるよなぁと。だって試行回数が全然違うもん。

「バットを振りまくって、当たった方が正解」

というのは、空振りを恐れないということだ。

否定大好きマンは空振りを許さない。

「失敗したらどうするんだ?」

と(机上で計算した)成功の根拠を求める。

否定大好きマンの納得のいく根拠を作るために都合の良い数字をかき集める、というようなことが、実は色んなところで行われているのではなかろうか。

否定するのは簡単。
そして、ケチをつければ、頑張って何かをしようとしている人と同じ立場に立った気分にもなれる。

自分が仕事した気になれる。

でも、大事なのはアイデアを「はいダメ!」と否定するのではなく、文句を言うでもなく、

「どうすればもっと良くすることができるか」

を当事者として考えることだと思うんだ。
それが、年をとって、経験を積んだ人間のやるべきことだと思うんだ。
アイデアに対して、自分の知識と経験をフィードバックして、良いアイデアに磨くためのヒントを与える。

完全にプレイヤーになれ、というのではなく、自分も一緒にいいものを作ろう、考えようという気持ちを持つことは、年をとってからこそ大切だ。

社会人になりたての新人は、最初は何もできない。
だから足を動かす。次に手を動かし、だんだんと頭を動かせるようになってくる。

おじさんになると、まず足が動かなくなり、手も止まり、自己研鑽を怠ると、最後は頭も動かなくなってしまう。

頭が動かずに文句しか言えなくなったとき、僕たちは老害となるのだろう。

僕もずいぶん年をとった。
世間的にはもう「おっさん」の部類に入るのだろう。
キラキラとした新人が入ってきた。

彼らの可能性を潰しにかかるような、チャレンジする気概を挫くような、そんなおじさんにはなりたくない。