前回の記事でかずのすけ先生の『美肌図鑑』に書いてある美容グッズを実際に買って使ってみた感想を書きました。
自分に合う美容グッズもあれば、合わないものもありました。
前回の記事:かずのすけ先生の「美肌図鑑」読んで色々美容グッズ買ってみたから、失敗談も含めて個人的な感想を語ってみる。
それで前の記事ではアイテムの紹介ばかりでしたが、『美肌図鑑』にはアイテム以外にも、役に立ちそうな美容情報がたくさん書いてあります。
たとえば、145ページに書いてある
「日焼け止めの使い方で数十年後の肌が変わる」
という記述、読むとゾッとしませんか?
肌が黒くなるのも老化するのも、最大の原因は「紫外線」だというのです。
美容界隈では常識かもしれませんが、去年までの僕は何も知らずに真夏の太陽の下で日焼け止めも塗らずにサッカーしてました。
「紫外線が最大の敵」ともっと若い頃から知っていれば、毎日欠かさず日焼け止めを塗って、肌の老化スピードを緩めることができたかもしれなかったのに...と思うと、少し悔しい気もします。
知っているだけで備えることができたからです。
この記事ではこのように、地味だけど知っておけば確実に美容に役立ちそうな知識を紹介していきます。
アンチエイジングは積み重ねです。
早めに学び、早めに準備しましょう。
誰もが皆、生まれたての赤子の肌から少年を経て、青年となり、社会に出て、くたびれたおっさんとなっていきます。
この「おっさん化」を食い止めるために、できるだけ正しい知識を身に付けておきましょう。
冬にコートを着て寒さから身を守るように、知識で武装して肌の老化と闘っていきましょう。
- 老化の原因の8割は日焼け。日焼け止めを常用せよ
- 顔や体は手で洗うのが一番いい
- 過剰に洗顔して汚れを落とすのは良くない
- 化粧水を塗り過ぎない
- 風呂から上がったら即ドライヤーをかけるべき
- 湯シャンはやめとけ
- パーマかけた後は1週間トリートメントしてはいけない
老化の原因の8割は日焼け。日焼け止めを常用せよ
シミや日焼けの最大原因が紫外線というのは常識ですが、老化の最たる原因も紫外線です。
私達の老化の原因の80%は光によるもので、20%が自然老化だともいわれています。
一人で部屋にいるときに、お尻や腿(もも)の裏側の肌を見てみてください。
白くてプルプルじゃないですか?
それが紫外線のダメージがない肌です。
紫外線が当たらないお尻や腿は年をとってもほとんど肌の状態が変わりません。
将来のために紫外線について学んでおきましょう。
紫外線には
・弱いけど肌の奥まで届く「UVA」
と、
・強力なエネルギーの光線で日焼け・シミの原因となる「UVB」
があります。
これらは両方とも肌にダメージを与えます。
図解してみました。
健康な真皮(肌の奥の方にあるやつ)では、コラーゲンがしっかり集まって束を作り、その間をエラスチンがゴムのバネのように張り巡らされています。
コラーゲンのスプリング機能によって肌のハリを保ち、その間にヒアルロン酸が入ることによって、肌の潤いを保っています。
そこに紫外線が当たると、コラーゲンが小さく切断され、エラスチンを変性させる酵素が分泌されてしまいます。
その結果、皮膚が弾力を失ってたるみ、シワになるということです。
うんちくに興味がない人は「紫外線マジやべえから日焼け止め塗らないとダメ」とだけ覚えておけば大丈夫です。
それで、こんな恐ろしい紫外線の対策はシンプルです。
- 日焼け止めを塗る
- 帽子を被る
- 日傘をさす
帽子被るだけでええやん!と思われるかもしれませんが、地面から反射する紫外線を防ぐためにも、日焼け止めを塗る必要があります。
紫外線は季節、天候に関係なく降り注ぎます。
かずのすけ先生は日中欠かさず日焼け止めを塗ることを推奨しています。
日焼け止めの紫外線防止剤には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」があり、
- 紫外線吸収剤は防御力は高いものの、肌の乾燥の原因になることもある
- 紫外線散乱剤は防御力は劣るが、肌負担はほぼゼロ
という仕様になっています。
かずのすけ先生は、
「普段はSPF30で散乱剤のもの、長時間外に出るときは吸収剤を使っているSPF50のものがよい」
と紹介しています。
個人的には、美容垢というか美人垢のしらこちゃんのツイートを参考に購入したDECORTEがめちゃくちゃよかったです。
どんなにつけても...肌がつっぱらない...!
今年も大量に日焼け止めを消費しましたが、身体を張った比較です
— しらこちゃん (@_shi_ra_ko_) July 15, 2017
顔には焼けない・乾燥しない・荒れないのコスデコ以外もう使えない
サンメディックは肌に優しいアネッサ
アネッサとアリィーは焼けないけど肌負担が強い
キュレルは肌に優しいけど焼ける
スプレーは補助用
(飽くまで個人の感想) pic.twitter.com/8OfpDtNcBi
女性に特におすすめです。
Amazon→コスメ デコルテ(COSME DECORTE) uv サンシェルター マルチ プロテクション SPF50+/PA++++ (60g)
ちなみにSPF30程度の日焼け止めも用意しようということで、「Curel UVエッセンス SPF30」も買ってみましたが、こちらの使用感はいまいちでした。
あと、男性用で肌に優しいタイプの日焼け止めであれば、「ZIGEN UVクリームジェル」がとても良さそうと思い、実際に買ってみました。
会社員が日に当たるのは朝の通勤時間とお昼のランチタイムくらいでしょう。
なのでSPF値21の「ZIGEN UVクリームジェル」は肌に負担が少なく、お風呂でさっと落とせていい感じかな...
...と思って買ってみたのですが、実際に使ってみたらけっこう肌が突っ張って、個人的にはあまり肌に合わなかったようです...。
化粧水や日焼け止めは口コミや成分を調べて、その上で実際に使ってみて自分との相性を確認するのが大切です。
肌は一人ひとり違いますから、「良い商品を色々試すこと」で自分だけの正解にたどり着けるのだと思っています。
長くなりましたが、結論です。
紫外線対策=老化対策です。
どんなサプリよりも、どんな化粧水よりも、まずは紫外線を防ぎましょう。
対策はシンプルです。
日中、外に出るなら日焼け止めを塗りましょう。
SPFの目安は以下の通りです。
- 普段はSPF20〜30程度の肌に負担がかかりにくい日焼け止めを使う
- キャンプなどで長時間日光に当たる場合はSPF50を使う
あと、日焼け止めはこまめに塗り直しましょう。
厚く塗るよりも塗り直した方が効果が高いです。
顔や体は手で洗うのが一番いい
小さな頃、おじいちゃんと一緒に風呂に入っていたときにタオルで背中をゴシゴシこすってあげるのが日課でした。
しかし「タオルでごしごし」は、肌への負担を考えるとやってはいけないことでした。
タオルでこすると肌には大きな刺激になってしまいます。
身体の洗いすぎは肌の乾燥の原因にもなります。
肌を痛めて乾燥させてしまうと、シワやシミの原因にもなります。
人間の肌には保湿成分「天然保湿因子(NMF)」、バリア成分「細胞間脂質」が存在し、その上を「皮脂」が覆って蒸発を防いでいます。
ごしごし洗うと皮脂のバリアや保湿を司るシステムが正常に機能しなくなります。
過剰な洗い過ぎを防ぐためには、「カルボン酸系」や「アミノ酸系」のような洗浄力のマイルドなボディーソープを使いましょう。
泡を立てて、手で優しく包むように洗うのがいいです。
肌には刺激にならないからです。
ちなみに化粧水を塗るのもコットンより手がいいです。
「肌と異質な素材」は、肌との接触時に静電気が発生し、摩擦や刺激になるからです。
ちなみに私は今はモーガンズのボディウォッシュを使っています。
モーガンズは肌に優しいアミノ酸系のボディソープです。
赤ちゃんでも使えます。
以前はアミノ酸系でかずのすけ先生もおすすめのココイルボディソープローズを使っていました。
過剰に洗顔して汚れを落とすのは良くない
洗顔は基本的に1日1回がベストだといいます。
僕は「とにかく汚れを落とすべきだ」と思って、朝と晩に洗顔していたのですが、これはやり過ぎでした。
朝はお湯だけ、夜はちゃんと洗顔がいいです。
というのも、洗顔のやりすぎは乾燥や皮脂過剰の原因になるからです。
アミノ酸系やカルボン酸系のできるだけ優しい洗顔料を使いましょう。
過剰に皮脂を落としすぎないことが重要です。
肌へのダメージを与えないことが、長期的に見てアンチエイジングにもつながります。
というのも、人間がどれくらい老けて見えるのかは、顔の肌の水分量や張りに大きく影響を受けるからです。
カサカサの肌にならないように、しっかり保湿して、洗顔は優しく。
肌に刺激を与えないようにしましょう。
良い洗顔料を選ぶ方法
洗顔料はカルボン酸系かアミノ酸系を選びましょう。
「天然保湿因子」「セラミド」「皮脂」を適度に残すように優しく洗うことができるからです。
カルボン酸系かアミノ酸系かは成分表示の上位にあるもので判断します。
分類 | 成分表示の上位にあるもの |
---|---|
カルボン酸系 |
|
アミノ酸系 |
|
ちなみにラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Na、オレフィンスルホン酸Naなどが成分に書かれていたら即NGです。
洗浄力も刺激も強すぎるからです。
僕は特定の美容室でしか手に入らない「バーデンスのセルクリアフォーム」や、上で紹介した「ココイルボディソープ」で洗顔していました。
市販の安価な洗顔料で肌が突っ張って痛かったのが全くなくなりました。
化粧水を塗り過ぎない
化粧水は過剰に塗っても意味がありません。
僕は今まで、溢れるほどの化粧水を塗りまくっていたのですが、化粧水は肌の「角質層」までしか浸透しないため、塗りすぎても意味がありません。
角質層で余った成分は蒸発してしまうからです。
化粧水の塗りすぎは肌の刺激になってしまい、また角質細胞の主成分であるケラチンは水分を含むと弱まる性質があるため、ふやけるほど塗るのはNGです。
僕個人の感覚では、500円玉くらい量の化粧水を風呂上がりに1回、ドライヤーをかける前にもう1回塗るのが一番効果がありました。
ちなみにオルビスユーの化粧水を使って感動したときの記事もあるので、化粧水に興味がある方は読んでみてください。
風呂から上がったら即ドライヤーをかけるべき
シャワーから上がってタオルドライした直後の髪は、キューティクルが開いた状態になっていて、めちゃくちゃ弱くなっています。
キューティクルとは、髪の表面を覆っている薄い細胞です。
キューティクルが開いた状態だと、髪の内部にある水分やタンパク質が流出しやすくなっています。
キューティクルは濡れると開く性質があるため、元に戻すにはすぐに乾かさなければいけません。
風呂から上がったらすぐにドライヤーをかけましょう。
熱風である程度乾かし、その後で冷風に切り替えると、水分が蒸発せずにパサつきを防ぐことができます。
湯シャンはやめとけ
福山雅治は普段シャンプーを使わず「湯シャン」を心がけている───
なんていう話を聞いて、男たちはざわめきました。
「湯シャンをすれば福山になれる!」
と。
なれません。
急に湯シャンにしても意味がない上に、不潔です。
「俺は湯シャンで大丈夫だから」
などと言ってる男がいたらちょっと美意識を疑ったほうがいいと思います。
お湯だけでも頭皮の汚れは7割落ちますが、残りの3割は蓄積します。
元々市販のシャンプーで頭を洗っていた人が急に湯シャンにしても、分泌される皮脂量は変わりません。
肌には前の状態を保とうとする「恒常性」があるからです。
そのため、普段からシャンプーで洗ってた人が急に湯シャンに切り替えても頭髪全体が皮脂でベトベトになります。
その上、ヘアスタイリング剤はお湯では落ちないため、髪に整髪料を付けている方は絶対に湯シャンしない方がいいです。
マジで湯シャンなんてやめましょう。
シャンプー選びのコツ
シャンプー選びは以下のNGポイントに注目しましょう。
- 語尾に「〜硫酸Na」「〜硫酸TEA」がつくものはダメ
- 語尾に「〜スルホン酸Na」がつくものはダメ
- 「石けん」もダメ
石鹸がダメなのは、石けんは弱アルカリ性の洗剤だからです。
毛髪表面のキューティクルは、「弱酸性で閉じて、アルカリ性で開く構造」をしています。
アルカリ性の石鹸シャンプーを使うとキューティクルが開いてギシギシになってしまいます。
シャンプーは「カルボン酸系」「タウリン系」「アミノ酸系」が勧められていて、以下の目安で見分けることができます。
- カルボン酸系→成分上位に「〜カルボン酸Na」「〜酢酸Na」の記載がある
- タウリン系→成分上位に「〜タウリンNa」の記載がある
- アミノ酸系→「〜アラニンNa」「〜グルタミン酸Na」の記載がある
アミノ酸系のシャンプーなら「コタ アイケア シャンプー」か、「モーガンズ ノンシリコンアミノ酸シャンプー」が良いです。
僕はコタアイケアを使っています。
ただシャンプーとトリートメントで1万円以上して、ちょっと高いです。
昔トイアンナさんがオススメしてた「コタ アイケア」ってシャンプー。シャンプーマニアだった俺が感動するくらい使い心地良くって超満足してたんだけど、成分見てもニャース先生が警告してるモノは入ってなくて、これからも使い続ける決意を固めた。 pic.twitter.com/jkCpBgSrbt
— ヒデヨシ (@cook_hideyoshi) 2016年7月26日
カルボン酸系なら「アマンナシャンプー」がおすすめです。
かずのすけ先生はまずはカルボン酸系のシャンプーからデビューすることを推奨していました。
アマンナシャンプーは彼女にプレゼントしたいと思っています。
パーマかけた後は1週間トリートメントしてはいけない
「パーマをかけた後は髪を回復させるためにトリートメントをしなければならない」と思っていました。
が、これは髪に全く優しくない行動でした。
トリートメントは髪を皮膜剤でコーティングするもので、パーマの後にトリートメントをすると、施術に使った薬剤が髪に残留したまま閉じ込められてしまいます。
パーマや縮毛矯正の還元剤が髪の結合を切り続けてしまうため、トリートメントはしてはいけません。
* * *
この記事では僕が今まで勘違いしていたことを中心に紹介してきました。
本にはもっとたくさんのお役立ち情報が書いてあるので、一度読んでおくと一生役に立つと思います。
- 作者:かずのすけ
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2017/07/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
その他にもスキンケア記事があるので、時間があれば読んでもらいたいです。
肌タイプ別のおすすめの化粧水とその使用感を紹介しています。