「久しぶり。元気にしてる?」の既読スルー率は異常。

正直に告白すると、

「久しぶり!元気にしてる?」

なんてLINEを送るとき、男としては別に元気にしてるかどうかなんて全然気にしてなくて

「ワンチャンいけないかなぁ」

と願っているというのが本音なんだけど、このLINEの返信率がすこぶる悪いのである。


我々が脳内で描く理想の展開としては、

「久しぶり!元気にしてる?」

「久しぶり!元気だよ!XXくんは?」

「おー元気!最近どしてるの?」

「仕事ばっかりだよぉ」

「じゃあ久しぶりに飲みに行こうか」

なんてトントン拍子に話が進んで金曜日に渋谷で飲んで優勝、みたいな妄想するんだけど、いかんせん現実は厳しい。

「久しぶり!元気にしてる?」

(既読無視)

とか、

「久しぶり!元気にしてる?」

「うん」

「ご飯行かない?」

(既読無視)

みたいに終わるパターンがほとんどで、何か見えない力によって返信を妨害されているとしか思えない有様である。
俺が10代だったら間違いなくセンター問い合わせしてた。


こんなやり取りが続くと、自分が透明人間になったのかと錯覚しそうにもなるけど、女子の方からしても突然よくわからん男から「元気?」なんて聞かれても、

「私が元気かどうかなど貴様に関係ないでござろう」

というのが本音ではないだろうか。


僕が思うに、この「久しぶり!元気にしてる?」というLINEが効力を発揮するケースはとても限られている。

女子がよっぽど暇な場合か、あるいは男が、

  • よっぽど思い入れのある相手だった場合
  • 仲の良い友人だった場合
  • 敬意を持って接する対象である場合
  • 仕事やサークルなどで関係がある場合
  • つまり、なんらかの魅力がある相手だった場合

に限って返信がくるのであって、よくわからない謎の男や昔ちょっと関係があったくらいの男が

「元気にしてる?」

なんて送っても、煩わしい蚊を潰すかのごとく既読スルーされてしまう。


その昔、ナルトという名の優秀な忍者は「多重影分身の術」というたくさんの分身を作る術を編み出した。

そして平成の終わりを生きる僕も「元気にしてる?」を多重影分身させて大量の女の子に一斉に送るという術を編み出したのだが、この技は誰の心にも届くことはなく、

必殺

と呼ぶにふさわしい術となっている。


無論、必ず死ぬのは僕だ。

既読無視されないLINEメッセージを考える

で、だ。

そんな敗北の日々を経て、

何かこう、

必勝のザオラル

のようなものはないものかと。

知らない人のために説明すると、「ザオラル」というのは死んだ人を蘇らせる呪文のことなんだけど、死んだ連絡先を蘇らせるために捧げる祈りを指して、僕たちは「ザオラルメール」と呼んだ。

死んだ連絡先を蘇らせるために、あの手この手を使って工夫してきた。

そこで気付いたのは、

「成功するザオラルは同じようなものだが、失敗するザオラルにはそれぞれの失敗の形がある」

ということである。


成功するザオラルは簡単だ。

元々好感を持たれているならば、ザオラルは成功する。

失敗するザオラルには様々な形がある。
今日はそんな僕の失敗の歴史を簡単に紹介するので参考にしてほしい。


「お前のこと、駅で見たで」

これは昔、すごく有名なモテ男ツイッタラーが紹介していた技なんだけど、久しぶりのLINEを

「久しぶり!」

みたいなありがちなものにせず、

「○○ちゃん、XXX駅で歩いてるところ見たで!」

みたいな一文にするというもの。実際は見てなくても。


そうすると

「えっマジ?笑」

みたいに返信が来るから、そこから連絡を続ければいいという技だったが、僕がやっても全く返信はこなかった。


考えてみると当たり前のことであった。

イケメンが

「XXX駅にいたよね?」

とLINEしたら相手も喜ぶかもしれないが、僕はオッサンである。

オッサンが

「XXちゃん、銀座駅で見たで!」

とか送っても、普通に考えて

「うわぁ...キモ...」

となるだろう。

つまり、技自体は面白くても、オッサンが使っていい技ではないのだ。

何かメッセージを送った後、スタンプを送って文章を隠す

僕が昔よく使っていた小細工である。

あまりにも既読がつかないので、一工夫しようと思いついた技だ。

LINEのメッセージ一覧にはメッセージの内容が表示されてしまうので、最後にスタンプを送ってメッセージを隠す。

そうすると袋とじの中を見たくなるような気分になって、既読率が上がるかもしれないと考えた。

しかし哀しいかな。
たしかに既読される確率は上がったが、返信率は全く上がらなかった。

スタンプを送るだけではダメなのである。

あと、ツイッターで人気の「俺スタンプ」もあまり効果がなかったことも付け加えておきたい。

送る相手がいないならLINE GIFTに送ってやった。


画像を送信して終わる

これもツイッターで見た技をパクった。

画像を送ってないのに、

「画像を送信しました」

という文章を送ってツッコミを待つ、という技である。

試しに何回かやってみたけど、一度も返信が来ることがなかった。
自分で送って、僕自身はめちゃくちゃ面白い!と思ってやっていたのに、なんだか一人でスベったみたいになってしまった。

寿司や焼き肉で釣る


「寿司、食いに行かない?」

と送れば、返信率はかなり上がる。

「うまそうな飯で釣る」

というのは古今東西、ありとあらゆる非モテが使ってきた技で、この技を使うと食事まではかなりの確率でたどり着けると言われている。

が、その先が難しい。


「元々自分にない魅力を飯で補う」


という発想から繰り出される技なので、高い飯で釣る戦法は最後に男が泣いて終わる可能性が高い。

人生には波がある。
余裕があるときもあれば、余裕がないときもある。

余裕がないときは金や物に頼ってしまいがちだ。
そして僕たちは飯要員になる。


友だちで釣る

「イケメンがいるから合コンしよう!」

これは僕がよく使っていた「逃げの戦略」である。

本当に合コンしたいならもちろんOKだが、本当は二人で遊びたいのにその気持ちを隠して友達を餌にするのは、

自分自身の魅力で勝負することから逃げている

ことに他ならない。

これは実に情けない。

女の子を誘おうとすると、失敗することもたくさんあるだろう。
クソのような扱いをされることもあるだろう。

でも、その屈辱から逃げてはいけない。

逃げ癖がつくと、大事なときに一歩を踏み出す勇気がつかない。
これはビジネスでも同じで、いつも保身ばかり考えていては逃げ癖がついてしまう。

男なら裸一貫、自分の力で勝負せよ

と大学時代の僕に言ってやりたい。
無論、これはアンチパターンである。


LINEで長文を送る

僕はmixiが流行ってた時代から日記を書き続けてきていて、文章を書くのがけっこう好きだ。
この長文力をLINEで使ってはいけない。

相手の負担が大きくなって、返信する気力を削いでしまうからだ。

特に今の時代の若者は、

画像 + 短文

で情報をインプットするのに慣れきっていて、長文を読む習慣がない。
長文を書く習慣もない。

そんな子に突然500文字に及ぶ文字列を送りつけてしまうと、受け手側は間違いなく

「めんどくさっ!」

と感じる。
想いが溢れて止まらないこともあるだろう。

僕にもそんな日はある。
そういうときは、ツイッターに吐き出そう。

ツイッターに書けば、誰にも迷惑をかけないし、共感してくれる人も出てくるかもしれない。

溢れる想いはポエムにしてツイッターに投げておいて、LINEは我慢して短文で送るべきだ。


一度も浮気せずに誠実に付き合った子には無様に振られ、浮気してフラフラしながら付き合った子には大切にされた。

追いLINE

想いが先行してしまうと、返ってこないLINEが気になって、次々とLINEを送りつけてしまうこともある。

この返信がないのに次々と送るLINEを「追いLINE」というのだけれど、これはまずい。

だいたいブロックされてしまう。


追いLINEが有効なケースはほとんどない。

それなら3ヶ月とか寝かせて、何か大きなイベントがあったときにふとLINEを送った方が返信が来る確率は上がると思う。

イベントに紐付けるLINEは「イベントLINE」と呼ぶ。

こっぴどく振られた彼女に対する最強の復讐は、今を楽しく生きること。

お互いの関係性が大事

色々と書いてきたけれど、やっぱり大事なのはLINEの小技よりも、それ以前の人間関係だ。

  • LINEを交換する前にどれだけ信頼関係を築けているか
  • LINEを交換する前にどれだけ相手の関心を引き出せているか
  • LINEを交換する前にどれだけ相手の印象に残っているか

が8割を占めていて、そのためには素の自分の実力を磨いていくしかない。