外見的な魅力は他人にどれくらい影響を及ぼすのか?



今日はネタがないから、読んだ本の内容をかいつまんで記事にしてみます。


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「タイプ落ち」という単語がツイッターではたまに飛び交う。

正確な定義は自信ないけど、ニュアンスとしては、「見た目で女の子が食いついて落とした」という意味で使われるようだ。

文脈的には、「タイプ落ち」はナンパの腕としては軽んじられることが多いように感じる。

観察した印象だと、

「どうせ、タイプ落ちだろ」

みたいな文脈で言われたり、

「タイプ落ちしか落とせない」

というように、タイプ落ちはナンパの実力とは別物として語られることが多いようだ。


しかし、ナンパにおいて、外見が占める割合というのはあまりにも大きい。
「外見的魅力」というのは、それ自体が最強の武器であると同時に、他の攻撃力を増強するバイキルトのような魔法でもあるのだ。

逆にいうと、各々の見た目が違いすぎるんだから、「ナンパの実力」なんて簡単に比べることはできない。
何かをちゃんと比較するためには、その他の条件を同じにしなければならないからだ。
みんながお面をして、同じ格好でやるなら、純粋な「ナンパの上手さ」を比べることはできるかもしれないけれど。



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さて、本題である。
外見の影響についてだが、「影響力の武器」という本に、とても興味深い研究成果が紹介されている。

結論から言うと、外見の良い人に対しては、才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴をもっていると自動的に考える傾向があることが、研究成果からわかっている。

また、逆説的ではあるが、人が好意的な判断をくだすときに、身体的な魅力が果たしている役割をほとんど意識していないこともわかっている。

「相手の外見なんてほとんど気にしないよ」

なんていう女の子はたくさんいるが、研究結果を素直に解釈すると、「ほとんど気にしない」と思っていても、無意識では外見による影響を強く受けているということだ。

では、本で紹介されている具体的な研究結果について箇条書きで紹介する。
中には既に有名なものもあるだろう。

  • 1974年にカナダ連邦選挙を扱った研究によると、外見が魅力的な候補者はそうでない候補者の2.5倍もの表を獲得した。
    事実は明らかに外見に影響を受けているにも関わらず、対象となったカナダの有権者の73%は、候補者の身体的特徴など一切受けなかったと断言している。
  • 模擬面接会場での研究によると、仕事に必要な資格よりも、応募者の身だしなみの方が、決定に大きな影響を及ぼしていた。
  • アメリカとカナダで調査を実施した経済学者によれば、外見的魅力のある労働者は、そうでない労働者に比べ、12%~14%の高い給料を受け取っている
  • ペンシルバニア州で行われた研究では、ハンサムな男性の方がずっと軽い判決を言い渡されていることがわかった。
    あらかじめ外見的に魅力があるとされいた被告で刑務所に入れられたのは、そうでない被告の半数しかいなかった。
  • これらの外見の影響は性別に関係ないことが明らかになっている。
  • 大人は、外見的に魅力的な子供がつっかかるような態度をとってもそれほど失礼だとは思わず、教師は外見の良い子供の方が知的であると考える。

「ある人が望ましい特徴を一つもっていることによって、その人に対する他者の見方が大きく影響を受けること」をハロー効果という。

たとえば同じようなトークをしていても、外見的に魅力があればより一層素敵なセリフに聞こえるし、
同じような振る舞いも、外見的に魅力があれば、より一層魅力的に見えるということだ。


外見を磨く努力は、すべてに良い影響が出るということが明らかになった。


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というわけなので、テクニックを磨くことと並行して、身だしなみやスタイル、肌や髪型、服装の向上も忘れないようにしていきたいです。
まずはちょっと痩せないと・・・。


<参考文献>
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ