巨乳好きは「おっぱいがない女の子」を愛せるのか



ペアーズを2週間やってみたシリーズです。


元記事:噂のペアーズを2週間やってみた感想を淡々と語る。



* * *



こんばんは!花子ちゃんですよね?


え!?


改札出たときにめっちゃキョドってたからすぐわかったw


なんなんですかも~!びっくりしましたw

はじめまして(*´ェ`*)


明らかにキョロキョロしてたからねw

仕事お疲れさま!じゃあお店いこっか!まだ間に合うから。


世間話をしながらカジュアルなイタリアンへと歩く。


よく笑ってくれる子といると、安心できる。


歩いている途中ずっと楽しそうな表情で笑うこの子を見て、今日は素敵な夜になりそうだと考えた。


僕はLINEでやりとりした内容を頭の中で復習し、話題を整理した。


備えあれば憂いなしだ。


* * *


ピザとサラダとソフトドリンクを頼み、グラスが揃ったところで乾杯を告げる。

お酒を入れるとひどく酔っ払ってしまい、デートの後に何もできなくなってしまう。

お酒は週末の、気分がいい夜に飲めばいい。


相手がお酒が苦手だと前々から伝えてくれたときは、無理にお酒を頼む必要はない。

飲むと眠くなってしまうし、飲まなかったからといって、デートの成功率に違いはないのだ。



話をしながら、迷っていた。


こんなにいい子を、飲みが終わった後に家に誘い、男女の関係に誘い、何事もなかったかのように終わらせていいのだろうかと。


ものすごく性格が良い。

つまらない冗談にも笑ってくれた。


笑いのツボが浅い。

僕はこういう子といると、心から安心できる。

楽しい。


顔も可愛い。


ただし、絶世の美女というわけでもなく、クラスで5番目くらいに可愛いくらいの子だろう。


ONE PIECEでたとえると、真ん中の女が学年で一番可愛いとしたら、左にいる子みたいなイメージである。

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私、O型だからガサツだよ!?ねぇ、そういうの大丈夫?

何言ってるんw


...すまん。


本当にすまんが、クシャクシャになったピザの食べ方見たら、言われなくてもガサツってわかるぞ笑


ちょっと~w

わかる...わかるよ。


だって、花ちゃん田舎出身だもんね?

わかるぞ。


田舎民はあまりマナーの教育を受けてこなかったからな...

(しんみりと悲しそうに頷きながら)俺も...そうだったんだ......

ちょっとー!馬鹿にしないでっ!


明るく笑う。

いい子だった。

こっちが冗談を言ってもイジっても全部笑って返してくれる子で、この子は身体中が笑顔でできてるんじゃないかと思った。


でも残念なことに。

とても残念なことに、おっぱいがなかった。


彼女は貧乳だったのだ。


おっぱいがないと、一回関係を持った後にもう一度会う気力が湧かないかもしれない。


目の前の素敵な出会いとおっぱいを天秤にかけて、何度も何度も逡巡した。


何度考えても、結論は同じだった。


僕は女の子には何度も何度も嘘ばかりついてきたけれど、自分に嘘をつくことはできない。


おっぱいは大切だ。


おっぱいに詰まっているのは脂肪ではない。夢なのである。


深い関係にならないうちに終わった方がいい。


夢を見る前に、関係を終わらせるべきだ。

願わくば、貧乳でも良い友達になれますように。


デート中は二人でずっと笑っていた。


彼女も笑っていたし、僕も笑った。


3,000円の会計を済ませ、店を出て、コンビニでビールを買って飲んだ。


一軒目であまりにも仲良くなっていたので、二軒目はもう店に行く必要もなく、コンビニでビールを買って公園で飲んだ。


二人が笑うのに場所は関係なかったのである。


デートのメインは人間であって、店ではない。


テラス席はデートの定番だが、外のベンチは天然のテラス席のようなものだ。

天然のテラス席で楽しく話し、手をつないで駅まで送った。


今までアプリで会った人の中で、ダントツで一番だったよ。


今日はありがとう。


嬉しかった。


と彼女は言った。

最後まで彼女は笑顔だった。


改札をくぐった後も、何度もこちらを振り返り、手を振ってくれた。


その後ろ姿を見送り、僕は家路についた。


彼女からは、


今日はありがとう(顔文字)楽しかったです

明日から仕事頑張れそう(キラキラ)


とLINEがきた。

僕も同じような言葉を返した。


この子との関係は、ここで終わってしまった。


次に会うことはなかった。


* * *


「セックスするまでは男が頑張って、セックスした後は女の子が追いかける。

セックスした後は、男が冷たくなる」


一般的によく言われていることだ。


男が最初は頑張って、後から女が頑張るパターンは世の中に溢れていて、時にそれが悲劇を生む。


でも、僕は思うんだ。


男が「セックスしたくて頑張る」から追いかけなければいけなくなるわけで、

男がセックスにこだわりすぎなければ最初から対等な土俵に立つことができる。


「恋愛は男が商品で、女が選ぶ」

とよく言われる。

それは最初に男がセックスを求めるからである。


もちろんセックスはとても大切で、僕たちの恋愛と切っても切り離すことはできない。

それでも、たまには男だって「自分が相手を選ぶんだ」と主導権を持って行動するのもいいんじゃないだろうか。