こっぴどく振られた彼女に対する最強の復讐は、今を楽しく生きること。



2016年。はてな村で事件が起きた。
このブログの読者に「はてな村」という単語を知っている人は少ないだろう。

ツイッターにキラキラクラスタやパパ活アカウント、医者クラスタがあるように、インターネットの片隅に「はてな」というサービスをこよなく愛する集団がいる。
それが「はてな村民」である。

はてなブックマークを常習的に使い、テクノロジーを愛し、イケハヤを嫌い、まとめサイトをディスり、コメント欄で大喜利を始めるのが特徴だ。
ツイッターでアルファツイッタラーに絡むと高確率で返り討ちに合うが、はてなブックマークは一方的にコメントを残せるため、見えない拳で攻撃できる。

「ブクマラー」と呼ばれるはてなブックマーカーがアルファブロガーを血祭りにあげられる様子がたびたび観測され、これを「モヒカンが斧を振りかざす」という。
ちなみに「モヒカン」の由来は北斗の拳だ。はてなブックマークのヘビーユーザーの年齢層が伺える。

さて、この閉鎖的なはてな村で衝撃的な事件が起きたようだ。

不倫事件である。

2016年早々にファンキーモンキーベイビーズの不倫や舛添さんの愛人問題が世間を賑わしたばかりだが、ネットの片隅でも男女のイザコザは消えない。
何が起きたかわからない人が大半だと思うので、簡単にあらすじをまとめておく。

断片的な情報だけでまとめるので、足りない部分は指摘していただけると嬉しい。

  • 「齊藤さん」というはてな界隈でとても有名な人がブログで彼女を募集した
  • 超長文とも言える募集要項を見て、応募してきた女性が1人いた
  • その女性は「かんどーさん」と呼ばれる有名はてなブロガーだった
  • 彼女は結婚していたが、離婚する前提で斎藤さんと出会った
  • デートして、道玄坂のホテルで結ばれた
  • その後、彼女の旦那から斎藤さんに連絡が来て、連絡を絶たれた
  • 斎藤さんが死ぬ死ぬとネットで放言し、彼女との事の成り行きをブログに書いた


以上の情報は、斎藤さんが書いたブログの内容から辿ってまとめたものである。

その後斎藤さんはツイッターで見る限りではメンヘラ化しており、生きる気力を失ったようだった。







こういう風にかつての恋に想いを馳せ、自分を慰めたくなる男の気持ちがよくわかる。
僕はいつだって振られてばかりだからだ。

これは典型的な、

男が女にトリガーを引かれたパターン

である。


彼女と結ばれたあの夜が忘れられず、男側の気持ちがどんどん重くなる。

彼女を思うと胸と股間が張り裂けそうになり、仕事が手につかず、キーボードを叩くつもりがチャックを下ろしてしまう始末だ。

そんな風に気持ちが重くなってきた男を見て、女はこう思うのだ。


「あ、この男、ちょっとキモい」


大好きスイッチが入った女は男の良い所を探そうとするが、
キモいスイッチが入った女は男の悪いところを探して集める。


そして、自分が傷つかない都合の良い言い訳を用意して、男をシャットアウトし、二人の関係からフェードアウトする。


こんな事例は枚挙にいとまがない。日本中いたるところで起きている。

最愛の彼女に完璧に拒絶された男は様々な行動に出る。


今回の斎藤さんのように、「やたら辛そうにする」のも一つのパターンだ。
自分を可哀想に見せて、構ってほしいのだ。同情してほしいのだ。

僕もこんな風に自己憐憫にひたって同情を引こうとしていたことがあるからよくわかる。
「こんなに彼女を想っている自分」に気付いてほしいのだ。


彼女に振られた日から「やたら意識が高くなる人」もいる。
突然仕事を頑張ると宣言してみたり、難関資格を取得しようと意気込んでみたり、様々だ。

しかし哀しいかな。
別れた彼女は、彼がどんな仕事を成し遂げようとほとんど興味がない。
資格試験の勉強をしても口先では「応援するよ!頑張って!」なんて言うが、特に気にしない。

気持ちが冷めた相手には興味も冷めるし、興味がない相手から愛情をぶつけられると拒絶したくなるものなのだ。


その他にも振られ男には様々なパターンがある。

たとえば、

「被害者のように振る舞う」
「元彼女に長文のメールを送りつける」
「元彼女のいそうな場所に姿を現す」

みたいに。

これらは全て、彼女の気を引くための行動である。
彼女のことが忘れられないのだ。

そしてそんな彼のいじらしい行動を見て、彼女はこう思う。


「うわぁ、マジでキモい」


無駄なのである。
自分に気持ちがない女に対して誠意をアピールしても、全て逆効果になる。

やればやるほど、相手は離れていく。

じゃあどうすればいいのか?

答えは一つ。

気にしなければいい。


彼女と別れてヘコんでます


なんてツイッターで報告する男がいるが、そんな報告を見て彼女はニヤリと笑う。
ああ、ヘコんでいるのね、と。

本当に彼女の気を引きたいのなら、やるべきことは逆だ。

楽しそうに生きていればいい。


彼女と別れたことなどなかったかのように、今を充実させるのだ。

そのためには、彼女と別れたおかげでどんなに自由になったかを思い描く必要がある。


彼女がいなくなったから他の女の子と遊べる!
彼女がいなくなったから遊びに行ってもオッケー!
彼女がいなくなったから自分の時間が増えた!
彼女がいなくなったから新しい可能性を見つけることができる!
彼女がいなくなったから仕事にリソースを全力で投入できる!


こんな風に、新しい可能性を追いかけるのが一番だ。

もちろん頭の片隅に彼女を置いておくのは構わない。
だからといって彼女で頭を一杯にしてはならない。


別れたのにヘコむどころかなぜか楽しそうに、むしろ嬉しそうにしている彼を見て彼女はどう思うか?


「あれ?こいつ、私と別れてイキイキしてね?」


逆に気になってくるのである。

キラキラした目で未来の可能性を追いかける男はなぜか格好良く見える。

女を追いかけるよりも、自分の可能性を追いかける男の方が魅力的に映るものなのだ。


彼女との思い出を懐かしむのはもうやめよう。

気持ちは痛いほどわかる。
でもそれはたぶん、逆効果だ。

世の中にはごく稀に、非モテコミットが裏返って、ひたすら追いかけているうちに結ばれることもある。

でもそうやって

「君しかいない。君がいないと死ぬ」

みたいに追いかけて付き合った男はどんどん軽んじられるようになってしまう。

あくまでもプライオリティは自分の志に置くべきだ。


彼女にこっぴどく振られたときの最強の処方箋。

それは今を楽しく生きること。
未来の可能性に生きること。


女を追うな、新しい可能性を追いかけろ。
彼女がいない、今の自分を愛せ。


僕からは以上だ。


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