社内恋愛のような逃げ場のない環境でアプローチするならせめてプッシュ型はやめて、プル型アプローチにするべき。



社内恋愛はできればやめておいた方がいい...と僕は思う。
関係が始まっても始まらなくても仕事に支障をきたす可能性があるし、別れた後は悲惨だ。

もし付き合った末に結婚したとしても、二人とも同じ会社で働いていると、会社への収入の依存度が高まってしまうため、ポートフォリオとしてはリスクが高まってしまう。

このように、頭で冷静に考えると社内恋愛は基本的に避けるべきだとわかるのだが、恋の雷に撃たれた場合は冷静になることなんてできないだろう。

そういう場合は、押せ押せで誘いまくるプッシュ型のアプローチではなく、釣り糸を垂らして引っかかったときだけアプローチするプル型のアプローチを勧めたい。

なぜこんなことを急に書き始めたのかというと、僕自身の経験に起因する。

こんなことをブログに書いてはいけないとわかっているんだけど、僕は会社でご年配の女性からアプローチされて、だいぶ参ったことがある。正直言うと、半分愚痴だ。

会社というのはサークルと違って、毎日出勤することが前提となっている。
つまり、必ず特定の人と顔を合わせなければならないわけで、逃げ場がないのだ。

仕事に必要な会話なら全く何の問題もないが、デスクでめちゃくちゃ集中しているときに突然「日曜日あいてますか?」と話しかけられたり、なぜかトイレに行くタイミングに合わせて廊下で待ちぶせされ、突然デートに誘われたりすると少々驚いてしまう。

お誘いしてくれる方もたぶん悪気があるわけではなく(ちょっと強引だが)、どちらかといえばいい人なはずで、やんわり断らなければならないのも辛い。

もちろん、仲の良い同期や後輩、上司との雑談はウェルカムだ。職場の雰囲気が明るくなり、仕事にも良い影響がある。

雑談は決して悪ではない。

が、その雑談はフランクなものだから良いのであり、そこに私情というか、恋愛的なものが混じってくるのはまずいのではないだろうか。

こんな風に男の僕でさえ悩むのだから、好きでもない男の上司にしつこくアプローチされた女性の苦しみは相当なものだろう。

職場の人間関係に悪影響が出たらどうしよう?とか、仕事しづらくなるのは嫌だな、と考えると、嫌なものを嫌と言えないこともあるはずだ。

誘う方は悪気がないとしても、相手にかなりの心理的な負担をかけてしまっていることが予想される。


人間の良いところは、他人の振る舞いを見て自分の襟を正すことができるところである。
私たちはいつでも他人から教訓を得ることができるのだ。

僕がここで勧めたいのは、職場のような相手に逃げ場のない環境で恋愛する場合は、決して押すべきではない、ということだ。

爽やかに挨拶する程度に留めておき、「待ち」に徹するのである。
気の長い釣り人のように、糸を垂らして機会を待つ太公望戦略である。

よっぽどカッコいい人間じゃないと、釣り糸を垂らしているだけで社内で狙った誰かが食いついてくることはないだろう。

でも、ちょいちょいっと餌をつつかれるようなことはあるかもしれない。
つつかれて初めて竿を引くのがいいと僕は思う。

心理学用語に「単純接触効果」というものがあり、繰り返し接する相手には好意を抱きやすい、という研究結果が出ている。
あくまで単純な接触に留めておき、恋愛するなら基本は社外に目を向けるのがよいのではないだろうか。