昨日の記事では「記憶のメカニズム」について「一流の記憶法」の内容を紹介してきました。
もっと早く知りたかった!「一流の記憶法」に書かれている記憶のメカニズムについて。
今日はその続きで、記憶する作業をサポートしてくれる「記憶術」的なコンテンツを紹介していきます。
記憶術を紹介するついでにヒデヨシにも詳しくなってもらおうということで、色々と例題を用意しました。
元ネタは全て「一流の記憶法」にあります。
一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく
- 作者: 六波羅穣
- 出版社/メーカー: ニケ出版
- 発売日: 2017/01/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
この本はすごい本です。
無駄な記述が一切ない。
一文一文が全て有益な情報です。
冗長な部分がない。
どのページを開いても何かしら得られるものがある、という本はなかなか珍しいでしょう。
残念なのは、出会うのが遅すぎたことです。
あと15年早くこの本に出会えていれば...。
受験という記憶ゲームのど真ん中にいた僕は、泣いて喜んでこの本を読んていたのに。
初めて「記憶術」的な技に興味を持ったのは高校のときだったと思います。
本の後半部分で記憶術が紹介されていますが、有名なものが中心でした。
・よく知ってるものと関連付けて覚える
・語呂合わせを活用する
・身体の部位と記憶したいものを結びつける
など、よく知られてますよね。
正直に言えば、前回の記事で書いた
「想起の練習こそが記憶の要」
に比べるとインパクトは弱いです。
とはいえ、知っておいて損するような内容ではありません。
かいつまんで紹介していきます。
手がかりと関連づけ
ある情報を想起する(=思い出す)ためには、「手がかり」と「関連づけ」が必要です。
数学の公式を単に書きまくるだけでは思い出せません。
数学の公式を覚えるためには、意味を理解して、
「どのように公式が成り立っているのか」
という手がかりを一緒に記憶しなければいけません。
たとえば、以下の記述を記憶してみましょう。
*ヒデヨシ返り討ち事件*
1998年、隣のクラスのタケシにケンカを売ったヒデヨシは、返り討ちにあって前歯を折られた。
ここで
「ヒデヨシ返り討ち事件が1998年に発生したこと」
を記憶したい場合は、「タケシ」や「前歯」を関連づけて覚えます。
次に、手がかりから記憶対象を想起する練習を繰り返します。
「タケシ」を思い出すと、そこから「ヒデヨシが前歯を折られた」を一緒に思い出す訓練をするのです。
手がかりとなる情報は多ければ多いほど、思い出しやすくなります。
「ドラえもんがそばにいた」
なども一緒に覚えておけばいいでしょう。
これを英単語に応用する場合は、
単語と一緒に発音や語源、語句のイメージも一緒に覚えておけば、あとで思い出しやすくなるということです。
関係法
関係法とは、記憶しやすい情報を仲立ちにして、関連付けにくい手がかりと記憶対象とを結びつける記憶術のことです。
ためしに以下の文章を記憶してみましょう。
ヒデヨシの初恋の人はハルカちゃんです(実話)
中学1年生のときにハルカちゃんに恋をしました。
清く正しく美しく童貞だった僕は、ハルカちゃんのことを想うと胸が張り裂けそうになり、
寝る前にいつもハルカちゃんのことを想像しては、夢で出会えますようにを願っていました。
さて、この大好きだった「ハルカちゃん」というキーワードを記憶するにはどうしたらいいでしょうか?
関係法を使いましょう。
ハルカちゃんの名前をよく見てください。
「ハル」がありますね。
ハルと言えば桜です。
桜は誰でも知ってますね。
つまり、桜は記憶しやすい情報です。
この桜とヒデヨシを関連付けてみましょう。
覚えましたか?
<問題>
ヒデヨシの初恋の人の名前はなんでしょう?
<正解>
ハルカちゃん
どうでしたか?
覚えられたのではないでしょうか。
ちなみにハルカちゃんは巨乳です。
中学時代から既に恐ろしい素質を持っていました。
6年前にたまたまFacebookで見つけて、恥をかなぐり捨てて目を血走らせ、写真を凝視しまくったのは良い思い出です。
結婚おめでとう!
語呂合わせを侮るなかれ
「豊臣秀吉は1537年に生まれた」
この単純な一文を覚えようとしても、
1537年
というのはけっこう忘れてしまがちだと思います。
語呂合わせを使いましょう。
以後、見ないことなし、豊臣秀吉。
いま適当に作った語呂ですが、語呂を想起する練習をしておけば、はるかに早く覚えることができます。
その他の記憶術
その他、紹介されていた記憶に関連するトピックを箇条書きでまとめます。
- 頭文字で覚える(AIDMA的なやつ)
- 身体で覚える「手続き記憶」と「想起練習」を組み合わせる
- 音楽を活用して覚える
- 「水兵リーベ僕の船」的な、物語を利用して覚える
- 既に記憶している情報を多く含むものは記憶しやすい
- 何かを学ぶときは記憶のベースを作る。「既に記憶している情報」を増やせばそれが土台となり、後の記憶を助けてくれる
ブログは最強の記憶術だと思うんだ
最後に個人的な意見です。
何かを覚えるとき、
「人に説明する」
というのは想像以上に効果があります。
人に説明するためにはちゃんと物事を理解しなければいけません。
理解する過程で、点と点だった記憶同士が結びつき、線となります。
それぞれの記憶が関連付けられて、記憶が強固になり、後から容易に思い出せるようになります。
なので、何かを学んだらブログに書いてみましょう。
第三者に説明するつもりでブログに書けば、一つ一つの理解が深まります。
いつ何を書いたかがわかるので、復習のタイミングも掴みやすいでしょう。
アルコールに気をつけよう
お酒を飲むと気分が良くなり、そして楽しくもなって素晴らしい面もあるのですが、脳にとっては有害です。
脳は「血液脳関門」というところで、たいていの物質の侵入を防いでいますが、アルコールは分子量が小さいため、関門をすり抜けて脳のいたるところに入り込んできます。
成人は体重1kgあたり1時間に0.1gのアルコールを分解できます。
ビール1缶のアルコール量は15gなので、体重70kgの人がビール一杯のアルコールを分解するには2時間かかることになります。
5、6杯飲んでしまうと、翌日まで影響が残ってしまうことになります。
また、アルコールは脳を縮める作用があります。
記憶力を維持したい場合は、アルコールはできるだけ摂取しない方がいいです。
受験生は基本、アルコールは一切禁止にするのが良いでしょう。
想起を繰り返す
昨日の記事の繰り返しになりますが、長期記憶に保存するには
「定期的に思い出す」
作業を繰り返す必要があります。
具体的には、以下のような間隔で繰り返します。
1回目:数秒以内
2回目:数分以内
3回目:1時間から1日以内
4回目:一日後
5回目:一ヶ月後
日中仕事しているサラリーマンの場合、朝に新しいことを勉強して、その場で何度も繰り返して覚える。
日中仕事して、夜に復習───
という時間の使い方をすると、非常に効率よく記憶できると思いました。
朝学んだことの「目次」などをノートにメモしておいて、夜に内容を思い出せるかチェックするのがいいでしょう。
一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく
- 作者: 六波羅穣
- 出版社/メーカー: ニケ出版
- 発売日: 2017/01/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る