クレジットカード払いをやめたら節約できるのか?無駄遣いを避けるコツ



2019年5月27日の日経新聞3面に、「現金需要なお強く」という記事が載っていました。
世の中は急速にキャッシュレスに向かおうとしていますが、現金の需要は未だ強いようです。

日経の記事によると、駅の券売機にスマホをかざすと一万円札を「取り出す」ことができるようになったそうです。
今までは現金を入れてスマホやSuicaにチャージしていたのが、逆に取り出す機能をつけたのです。

現金需要の高さの背景には

「意識せずに無駄遣いするのを避けたい」

という節約意識が働いているのだとか。

最近ではmotoさんのクレジットカード生活についてのツイートが話題になりましたね。


僕自身、4年以上前からマネーフォワードを使っていて、クレジットカードの利用状況はリアルタイムで確認できるようにしています。

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マネーフォワードの画面イメージ

motoさんや田端信太郎さんはマネーツリーで管理していますね。

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マネーツリーの画面イメージ


クレジットカードを資産管理サービスに紐づけて使うことで、日々の出費を自動で整理することができます。
いちいち手書きで家計簿をつけなくても、アプリが勝手に家計簿を作って分析してくれるのです。

確定申告をしている人はマネーフォワードの利用記録がそのまま仕訳に利用できるので、自分で何か事業をやっている人はクレジットカード決済を利用しない手はありません。

このように、お金の管理アプリは大変便利で、資産の可視化にはとても役に立つのですが、

「無駄遣いを防ぐ」

効果はありません。
かといって、全てを現金払いにすれば無駄遣いを防げるかというと、そうでもないのです。

節約に失敗し続けてきた僕が何かを語っても説得力がないですが、節約のコツはチマチマと小さいお金の無駄を省くことではありません。
他人に欲を喚起されないように心がけ、自分の欲求をコントロールしていく必要があります。

具体的には以下のようなことに気をつけます。

  • 衝動買いを減らす
  • 支出の状況と目標額を常に意識する
  • 月の初めに大きな買い物をしない
  • 大きな買い物は投資先として適切か判断する(おまけ)

それぞれの項目について説明します。

衝動買いを減らす

僕たちが何気なく使っているサービスにはお金を使わせるための誘惑があちこちに散りばめられています。
ツイッターは無料で使える最高の娯楽ではありますが、ツイッターで誰かが紹介していた本を衝動買いしてしまった人は少なくないでしょう。

日経新聞の広告欄で紹介されている本もつい、買いたくなってしまいます。

電車の広告やアマゾンのレコメンド、ありとあらゆる場所で僕たちに「金を使え」と誘惑してくるのです。

僕は衝動に弱く、

「何か気になるものがあったら自腹でお金を払って体験してみるのが大事」

と思い続けてきました。

その結果、働けど働けどお金は貯まらず、湯水のように金の無駄遣いをしてきました。


衝動買いしたくなるときは、頭にカーッと血が昇っています。
対象のことで頭がいっぱいになり、「買う理由」を探そうとしているのです。

そういう状態のときはもはや買い物が目的になっており、一種の「買い物の快楽」に依存しています。

一呼吸起きましょう。

手帳の一ヶ月先のページのTODOリストに

「XXX(買おうとしている商品)が本当に必要か検討する」

とメモを残し、その場でアマゾンを閉じるのです。

脳が「衝動買いモード」になっているときは危険です。
お腹が減って食べ物を求めるときと似たような心理状態になっています。

買い物飢餓です。

僕の経験上、

「今すぐ買わなければ大変なことになる」

ような物はほとんどありません。

プレミアがついていようが、入手困難だろうが、今まではそれがなくても生きてこれたわけです。

一度冷静になって、判断を先延ばしましょう。
支出の判断は先延ばし、払わなければいけないお金は前倒しが基本です。

また、衝動買いのハードルを少し高くしておくことも大切です。
具体的には、アマゾンからログアウトし、自動ログインをオフにして、頭がカーッとなっているときにボタンクリックで物を買ってしまうのを防ぎましょう。

アマゾンのパスワードを変えて、紙のメモ帳に保存し、手の届かないところに閉まっておくのはとても有効です。
頭に血が昇っているときに物を買ってしまうのを防ぐ効果があるからです。

一ヶ月後に改めて

「これ、本当にいる?」

と自分に問いかけてみると、実は必要なかった、というものがたくさんあります。

ちなみにパスワードを変えて封印する方法は、ツイ廃を脱するときにもものすごく効果があります。

支出の状況と目標額を意識する

「今月いくら使ったか」と「今月いくらまで使っていいのか」は明確に数字として意識した方がいいです。
現金払いであれば「お金を払ったときの心理的な負荷」が残るので節約に良い、というのが現金派の主張ですが、問題は

「現金を使ってしまった痛み」

は3日で忘れてしまうことです。

僕がやっていて役に立ったのは、実際に使った額をクレジットカード現金問わず、手帳に全部、手書きでメモすることです。


アマゾンで3,000円分の本
コンビニで1,000円分の飲み物と食べ物

5月支出合計 12,000円

みたいに、「今日使った額」と「月に使った額」を記録します。
マネーフォワードやマネーツリーでもほぼリアルタイムで把握できるのですが、一日の終りに改めて自分で計算して足し算した方が「何にいくら使ったのか」を思い出せてよいです。

マネーフォワードは記録を見返すという意味では良いですが、自分の頭に残りません。
もうひと手間かけて、「使ったお金を手で記録する作業」を追加し、「使っていい額」を超えていないか毎日チェックするのは節約にとても有効です。

記録することで、「今日もちゃんと利用額を守ることができた」という達成感を味わうことができます。
こういう小さな報酬を自分に与えることが、節約とかダイエット、勉強などを継続するコツです。

月の初めに大きな買い物をしない

感覚的な問題かもしれませんが、ひと月単位で支出額の目標を定めて節約しているときに、月の最初に大きな額を使ってしまうとやる気がなくなります。

「今月はこれまでこんなに我慢したから、今日も頑張ろう」

という歯止めが効かなくなるからです。

スタートが肝心です。スタートでやる気を失わないようにしましょう。
服を買うときも、最初は購入をためらっていたのに、少しお金を使うとポンポン買い物できてしまうことってありませんか?

お金は使っているうちに「お金を使うことへの抵抗感」もなくなってきます。
節約のコツは、お金を使うことへの抵抗感を維持することです。

「今日も目標を守れた」という達成感を日々得られるようにすることが、やる気を持ち続けるために大切です。

大きな買い物は投資先として適切か判断する(おまけ)

細かいお金をどんなに頑張って節約しても、家の購入とか車の購入でドーンとお金を使ってしまったらあまり意味がありません。
8,000万の家を買って3年後に7,000万に値下がりしていたら、月々の5万円の節約は虚しいでしょう。

大きなお金を使うときは、ノリと感覚で購入を決めるのではなく、長期的に見て自分にリターンがあるかどうかで決めるのが資産運用としては正しいです。

マイホームや車は「個人の夢」とか「願望」の話になりがちなので、損得勘定しづらい支出ではありますが。

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