飲み会の翌日の生産性ダウンを極力抑える飲み方



僕は飲み会が好きだ。
めったに誘われることはないが、誘われたら嬉しいし、飲み会中はずっと楽しい。

しかしだ。
飲み会中はすごく楽しいのだが、飲み会の予定が入ったときは少しだけ、ほんの少しだけ憂鬱な気持ちにもなる。

やらなければならないタスクが山ほどあるにも関わらず、飲み会に参加するとなると移動時間も含めて4〜5時間くらいは作業から離れる必要がある。準備にも時間がかかるし、飲みの後に仕事に戻ることは難しい。

一日の投入時間が相当量減ってしまうため、その日の自分の仕事が絶望的に進まない。

何よりも自分が許せないのは、アルコールが入った翌日、頭が全く働かなくなることだ。


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何歳からだろう?
翌日になっても酒が抜けなくなったのは。

何歳からだろう?
楽しく飲んだ次の日に、布団から抜けられなくなったのは。

何歳からだろう?
休日に昼まで眠って、「そんな日もあるさ」と自分を納得させるようになったのは。


そんなんじゃねェだろ。
俺が求めた、意識の高みは。

数少ない休日こそ、全霊をもって充実させること。

昼まで寝て過ごしても今日は仕方ないから笑ってオッケー、なんて開き直ってはいけないのである。

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学生のときは夜中まで飲んでも翌日の午前中には学校の図書館で勉強することができた。
社会人初期の頃も、朝までクラブで遊んでも昼くらいには身体は復活していたと思う。

30歳を越えてからである。僕の身体に異変が起きたのは。

お酒が抜けないのだ。
それほど飲んでないのに、翌日まで引きずってしまう。

僕たちはきっと、おっさんになったら飲み方を変えなければいけないんだ。
学生のノリでガバガバ飲むと、あっという間にポンコツになってしまう。

いや、すでにポンコツなので、ポンコツにポンコツを重ねてスクラップになってしまう。

それはいかん。

とはいえ、飲み会を断るのも悲しいし、

「吾輩は禁酒中でござる」

などと飲みの場で言うのもちょっと空気が読めていない。

ではどうしたらいいかを考えてみた。

アルコール量が少ないお酒を飲む

飲み会で空気を壊さず、場を楽しみつつ翌日の影響を抑えるためには、

「お酒を飲みながらもアルコール量は抑える」

のが王道となる。

「アルコール度数」が低くても飲むお酒の量が多かったら意味がない。

摂取するアルコール量が多くなってしまうからだ。

チリも積もれば山となり、山となったアルコールは僕たちの明日を奪う。

アルコール量20g分(=500mlのビール程度)のお酒を飲んだ場合、アルコールは3〜4時間体内にとどまるそうだ。

参考:飲酒の基礎知識 - アルコール健康医学協会

ビールの中ジョッキが500mlだとして、二杯飲むと約6〜7時間は体内にアルコールが残り続ける。
飲み会が終わってからもしばらくはアルコールが抜けることはないだろう。

3〜4杯飲んでしまうともはや翌日の全快は望めない。
だからとにかく、気をつけるべきなのは「飲む量」だ。

Googleスプレッドシートで「酔わないためにはどんなお酒を飲めばいいか」をチマチマとまとめようとしていたのだけれど、どのお酒も「アルコール量」はそんなに変わらん。

「泡盛」だけはなんとしても避けなければならないが、その他のお酒は一杯あたりのアルコール量はそれほど変わらないように見えた。

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もちろん、アルコール量は変わらん!などと調子に乗ってテキーラショット(小さいお猪口みたいので飲むやつ)を頼み、短時間で何杯も飲んだらあっという間にポンコツになる。

量が少ないテキーラのような酒は、うっかりペースが早くなってしまう点で危険だ。

テキーラは一杯飲んだら2時間水でやり過ごそう。

大人の飲み会の攻略法は、

「一杯のお酒をちびちびと、炭酸が抜けても気にせずゆっくりと飲む」

これに尽きる。

学生時代は「いかに早く飲めるか」を競っていた。
一気飲みでビールを飲み干し、早く酔ったやつが勝つと言わんばかりだった。

でも大人の飲み会は「いかに体力を温存し場を楽しめるか」の勝負だ。
学生のように喉の蓋を開いて流し込むような飲み方をしてはいけない。

ちびちびと、砂漠で水を飲むように、ゆっくりと一杯の酒を消費する。

これが大人の必勝法である。

ちなみに以前女の子と飲みに行ったとき、ポンコツを恐れるあまり「ホットミルク」を頼んだら笑われてしまった。

飲み会中の「ホットミルク」はやめておいた方がいいかもしれない。

飲酒前後にビタミン摂取、スポーツドリンクを飲む

口から入ったアルコールはそのままの形ですぐに胃や腸から吸収される。
吸収されたアルコールは血管を通って肝臓に到達。

そのほとんどが肝臓で代謝され、アセトアルデヒドという物質になる。

参考:アルコールとの上手な付き合い方 -ビタミン摂取の重要性-

このアセトアルデヒドを作るときは、アルコール脱水酵素が働くのだが、アルコール脱水酵素だけで処理できない分は「ミクロソーム・エタノール酸化系」なる経路が働くようだ。

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「アルコールとの上手な付き合い方」より

この経路ではビタミンB1が必要とされるのだという。
またアセトアルデヒドの分解にビタミンCが消費されるそうなので、一緒に摂取しておきたい。


アルコールを分解するためには多くの水分が必要なので、こまめに「アルコール飲料以外の水分」を補給しよう。

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味の素「飲酒と脱水について」より

スポーツドリンクは補給した水分の吸収スピードが水よりも早い。
飲み会後はスポーツドリンクを飲もう。

ちなみに「スポーツドリンクはアルコールの吸収を早める」というのは誤解で、ポカリスエットが公式サイトで否定している。

お酒を飲んだときには脱水しやすくなっているので、いつも以上にしっかりと水分補給することが大切です。
ちなみに、“アルコールと一緒にポカリスエットを飲むと早く酔う”と勘違いされている方もいるようですが、これは大きな誤解です。ポカリスエットは水分をすばやく吸収するといった試験データはありますが、アルコールの吸収を速くするという報告はありません。

参考:お酒を飲んだ時こそ、ポカリスエット

空腹で飲まない

空腹時に飲酒すると、アルコールが胃を素通りして小腸に流れ込んでしまうため、アルコールの吸収が速くなってしまう。
食事やつまみと一緒にゆっくりとお酒を飲もう。

「最初の一杯はビール」

と一気に飲んでしまいがちだが、食事を待ってゆっくり飲むのがいい。

二日酔い後の運動に効果はない

飲み会の翌日にランニングして汗を流せばアルコールも消えると思っていたが、それは全くの誤解だった。

肝臓で分解されたアルコールは汗や尿から排出されるものもあるようだが、全体の数%程度に留まる。

参考:アルコールの吸収と分解 | e-ヘルスネット

そして運動したからといって、肝臓が頑張ってくれないとアルコールは分解されない。

なので、「運動すれば二日酔いから復活できる」などとは一切期待せず、とにかく水分とビタミンを取って肝臓を応援するのが復活の王道だといえる。



合わせて読んでほしい:飲み過ぎ(急性アルコール中毒)で救急車で運ばれたらどんな気持ちになるのか

上の記事はなんと!筆者が急性アルコール中毒で救急車で運ばれたときのドキュメンタリーである。
アル中で運ばれたらどんな惨めな気持ちになって、いくらお金を取られるのか、病院でどんな扱いを受けるのかを詳細に説明した。

この記事を読んで、読者の皆様はどうか飲み過ぎることのないように気をつけてほしい。