最近では「フォロワーを増やせ!フォロワーこそが財産だ!」と言ってフォロワー増やしを煽る風潮は落ち着きつつあるが、ツイッターの世界ではフォロワー数が戦闘力のようになっている面があるのは否定できないだろう。
「フォロワー数はファンの数ではなく、向けられた銃口の数」というツイッター界で有名なことわざもある。
「フォロワー数は銃口でもなく、ただすれ違っただけの人の数」という人もいる。
ツイッターのフォロワーは敵なのかもしれないし、ファンなのかもしれないし、自分に無関心な他人かもしれない。
いずれにしても、フォロワーが銃口を向けた殺し屋だとしたら我々は身を守る術を身に付けなければならないし、今の乱れた世の中ではすれ違った人が発狂し、攻撃してくることもある。
大切なのは、準備だ。
冒頭でいきなりの余談だが、チンピラに絡まれることに関して私の右に出るものはいない。
私は若い頃から街に出るたびにチンピラに絡まれてきた。
チンピラに絡まれ、チンピラに愛された人生だった。
彼女といるときにチンピラに絡まれ、チンピラの凶悪な風貌に恐れをなした私は平身低頭して謝り倒し、そんな私に愛想を尽かした彼女が立ち去っていったこともある。
私はチンピラを絶対に許さない。
さて、私が歩んできた道が危険で溢れていたように、ツイッターの世界にも危険がたくさん潜んでいる。
危険極まりないツイッターの世界を安全に歩くには、フォロワーを増やす前に“覇気”を身に付けておかなければならない。
ワンピースではグランドラインの後半の海を「新世界」と呼んでいたが、ツイッターのタイムラインでもフォロワー10,000人の先は新世界だ。
ワンピースで新世界以後は“覇気”がなければ話にならないように、ツイッターでも“覇気”を身に付けておかないと、見えない力でボコボコにされてしまう可能性もある。
ハンターハンターに例えるならば、念能力を身に付ける前のゴンのような状態だと思ってもらえればいいかもしれない。
フォロワー10,000の前にヒソカが座っていて、
「通さないよ♠
ってか通れないだろ?」
と聞かれるのだ。
覇気を身に付けて、ヒソカをぶん殴ろう。
新世界に入る前にまず身に付けるべきなのは「見聞色の覇気」である。
見聞色の覇気を覚えよ
ツイッター界における見聞色の覇気とはすなわち「空気を読む力」だ。
未来をシミュレーションする能力といってもいい。
見聞色の覇気を使えるようになると、炎上に巻き込まれにくくなる。
通常ツイッターではフォロワーが増える前に何度か小さな炎上を経験して、人の悪意に慣れながら徐々に成長していくものなのだが(※人間としては退化している)、最近はツイッターに頭がおかしい人が増え、炎上の火力が上がっている。
なので、見聞色の覇気を鍛えないまま無邪気にツイートしていると、突然頭のおかしい人に絡まれ、炎上させられ、せっかく続けてきたアカウントを閉鎖する羽目になってしまいかねない。
だからまずは、見聞色の覇気を鍛えよう。
見聞色の鍛え方
見聞色の覇気はシミュレーション能力である。
鍛え方は簡単だ。
「こういうツイートをしたらこんな反応するだろうな」
と事前に脳内でシミュレートして、反応を予測してからツイートする。
ツイートの文字を打ち込みながら、頭の中で未来を想像するだけでいい。5秒もかからない。
その5秒のシミュレーションが、私たちの見聞色を鍛えてくれる。
ツイートした後に反応を見て、自分の予測とのズレを確認し、脳内シミュレーターを修正し、精度を高める。
そうやってシミュレーションすると、「人の反応を予想する癖」が身に付く。
シミュレーションが癖になると、他の人のツイートを見て「これは炎上するだろうな」などと予想できるようになる。
見聞色の覇気は予測能力である。
反応を予測し、炎上をできる限り回避しよう。
フォロワー10,000人を超えたあたりから、ツイッターはいつ何時何者に斬られるかわからない、幕末の京都のような殺伐とした場になる。
後述する武装色の覇気を身に付けるまでは、見聞色の覇気によって危険を回避するのが賢明だ。
見聞色を鍛え、敵の弾丸をかわせ!
見聞色の限界値
どんなに見聞色の覇気を鍛えたところで、100%未来を見通すことなどできやしない。
せいぜい30〜50%程度、反応が予測できる程度だろう。
どんなに一生懸命に見聞色を発動し、未来を予測したところで当たりはしないし、ツイートはそう簡単にバズらない。
見えない拳で殴られることもある。
それでも見聞色を鍛えれば、かなりの精度で最悪の炎上を避けることが可能となる。
最悪の炎上とは、四方八方から罵詈雑言を浴びせかけられ、ツイッターを開けば自分の悪口しか見えなくなるような状態を指す。
大炎上は精神衛生的に大変よろしくない。絶対に避けるべきだ。
「大炎上による即死を回避せよ」
というのが、見聞色の修行を推奨する理由だ。
見聞色を鍛えすぎると敵の声がうるさくて落ち着かない
修行初期の見聞色は「ノブナガの“円”」のようなものだ。
初期の見聞色は「半径5メートル弱の限られた範囲の反応」を予測する程度となる。
具体的には、フォローしている仲の良いアカウントの一部の反応が予測できるくらいだ。
見聞色を鍛えると、次第にシミュレーションの範囲が広がっていく。
たとえるならネフェルピトーの“円”のようなものだろうか。
見聞色を鍛え続けると予測の範囲が広がっていく。
すると、
「これを言ったら奴らに叩かれる」
「このツイートはあのクラスタに怒られるかもしれない」
「あいつにも怒られそうだ。こいつにも嫌味を言われそうだ」
と様々な人たちの批判を予測してしまうようになり、今度はツイートしづらくなる。
何を言っても怒る人や、あら探しを生き甲斐とする人が大勢いるツイッターで、万人に怒られないツイートをするのは難しいのだ。
見聞色が最大限に発揮されると、コビーのように人々の怒りの声が聞こえてきて落ち着かない。
時には一度“見聞色”を停止して、心に武装色の覇気を纏い、
「俺が書きたいことを書いて何が悪い」
と開き直ってツイートする心意気を持たねばならない。
武装色のインフルエンサーになるには胆力が必要
ツイッターで「インフルエンサー」と呼ばれる人の一部には“見聞色”を全く使えない人もいる。
たとえばプロ炎上家のイケダハヤトさんは非常に攻撃力が高く、他人を煽りまくり、ネット上で話題を作る能力(=武装色の覇気)に長けているが、他人の反応を想像したり、他人の怒りを回避する素振りは全く見せない。
彼らは見聞色の習得をあえて放棄しているのだ。
しかし彼らを見ていればわかるように、メラメラの実の能力者さながらに周りを燃やしながら闘い続けると、ツイッターのタイムラインは地獄となる。
炎上家は大変だ。
敵にどんなに殴られてもダメージを受けない武装色の奥義「アストロン」を使いつつ、炎上に薪をくべるために周囲を攻撃し続けなければならない。
アストロン状態で他人を攻撃できる人を我々は「サイコパス」と呼ぶ。
普通の人は見知らぬ他人に殴られ続けるタイムラインには耐えられないだろう。
やはり私はこのブログの読者には第一に“見聞色”の習得を推奨したい。
武装色の覇気
“武装色”の覇気はツイッター受けしそうなネタを、ツイッター受けしそうな表現で発信する能力である。
煽ったり、共感を呼んだり、反感を買ったり、拡散されやすいツイートには様々なパターンがある。
ここでは「タイムラインで話題を作り上げる力」を武装色としよう。
武装色の覇気の鍛え方
ツイッターで拡散されたり、いいねがつきやすいツイートにはパターンがある。
また、いいねがつきやすい言い回しのようなものがある。
ツイッターの世界には天然で武装色の覇気を持つすごい人がたくさんいる。
何も計算せず、何も考えずにツイートしてヒットを連発するような人だ。
彼ら彼女らはダイの大冒険でいうフレイザードのようなものだ。
生まれながらの炎上気質というか、身体が燃えている。
たまに凍結させられたり、垢消しに追い込まれやすいという特徴もある。まぁ、身体の半分凍ってるしな。
フレイザードは天才だ。
とはいえ、何を書いても面白いフレイザード的ナチュラル・ボーン・ツイッタラーは資質による部分が大きく、彼らのようになれない普通の人の方が多いだろう。
そういう人は「他人に響きやすそうな言い回し」を意識するのがいい。
普通に生活していると、何かのインプットがきっかけでツイートしたいネタが浮かぶことがある。
ネタ自体は何でも構わないが、できればツイッター受けしそうなものを選ぶのがいい。
「浮かんだネタの料理」をツイッター構文に寄せていく。
具体的には、ボンヤリと浮かんだネタを一度「ツイッターに使えそうか」検討し、そのアウトプットを他人に響きそうな表現に直していくイメージだ。
色々と考えてツイッターをやるなんて窮屈じゃないか?
ツイッターは自由に使うものだ!いちいちフォロワーを意識するな!
という意見も正しい。
ツイッターは本来「つぶやき」
好きなように使うものだ。
その一方で、「フォロワーを増やしたい」とか「バズりたい」と願う人もいることを私は知っている。
ツイッターの運用に悩む人がいることも知っている。
「フレイザードになれないが、でもフォロワーを増やしたい」
と願う人、そして悩める人はネタの選定と料理を工夫してみるといい。
そこが“武装色”のはじまりだ。
じゃあ「他人に響きそうなツイッター構文」ってどうすればいいんだよ、と思われるかもしれない。
僕自身、他人に響く文章が書けているわけではないので偉そうには言えないが、世の中には既に「他人に響く文章」を書いた先人たちがたくさんいる。
好きな小説や古典を読み、自分の心に響いた表現をメモして時々見返すといい。
小説を読まない人は、ツイッターで面白い人の文章をブックマークして何度か読み返すのもいい。
他人のツイートをパクればパクツイと言われて怒られるが、そもそも他人の文章を完全に記憶するのは難しい。
「心に響く表現」を覚えておけば、記憶の中で抽象化され、その「表現手法」が自分のものになる。
脳内で抽象化された「表現手法」こそが、ネタを料理するときの包丁となる。
つまり「人の(自分の)心に響く文章をストックして、反芻する」のが武装色の覇気の(真っ当な)鍛え方となる。
裏道として人を煽ったり攻撃したり炎上させるやり方もあるが、フォロワーと一緒に敵も増えるのであまりおすすめしない。
ちなみに炎上しやすいネタは
- 年収
- 奢り奢られ
- 学歴
- 男女
- モテ非モテ
- おっさんおばさん
- 公共の場でのマナー
- 社畜
- ブラック企業
などだ。
これらのネタで炎上させる方向でいくか、共感を呼ぶ方向でいくかは都度考えるといい。
最後に一言言うと、炎上は本当に辛いものだよ。
武装色の覇気は防御にもなる
武装色の覇気は敵からの攻撃から身を守る防御にもなる。
ツイッターでは不特定多数から殴られることがよくあるが、武装色の覇気を纏って防御しないと、他人の攻撃にいちいち傷ついてしまう。
ネットには性格が悪い人が多いので、いちいち傷ついていたら身が持たないだろう。
ちょっと油断したら現実世界で誰にも言われたことのないような暴言をぶつけられるのが「フォロワー10,000人後のツイッター」だと思っていればいい。
他人の反応を見てシミュレーション能力を鍛える一方で、自分に都合の悪い他人の発言をいちいち気にしない「鈍感力」を鍛えるのも大事だ。
何の責任も取ることなく、ただ他人を批判したいだけの人間がインターネットにはたくさんいる。
そういう人間の批判を真に受けることなく、有益な情報だけを利用するのがいい。
覇王色の覇気
覇王色の覇気は選ばれた者しか纏うことができない伝説の覇気である。
覇王とは、フォロワー30万人を超えた者を指す。
フォロワー30万以上の顔ぶれを見てほしい。
“凝”を使って見てほしい。
覇王色の覇気が見えないだろうか。
30万を越えるのは選ばれし覇王のみ...とまとめるのは簡単だが、要は時流に乗ってマスを掴まなければ30万は越えないということだ。
- 芸能人
- 何度もテレビに出ている経営者
- 有名Youtuber
- 政治家
- ネタのために生まれたような一万人に一人の逸材
- ニャン
みたいな、限られた人でないと30万フォロワーは越えない。
まさに「覇王色の覇気」の持ち主である。
ちなみにフォロワー数30万を越えたら日本のフォロワー数上位900位に入る。
覇王色の覇気を狙って纏うことはできないので、普通の人は覇王と喧嘩しないことだけを考えていればいい。
覇王を本気で怒らせてしまうと、大群を率いて攻めてくる。
弱小海賊団ではひとたまりもないだろう。
まとめると、普通の人はまず見聞色の覇気から身に付け、それから武装色の覇気を鍛え、覇王との戦争は極力避けていくのが「新世界」の歩み方といえる。