ネットワークビジネスにハマりやすい人の特徴



ツイッターを見ていたら、IBH銀行という謎の銀行(?)にお金を入れると毎月10〜20%増える、とツイートしている方がいた。

日本の銀行って金利どのくらいか
知っていますか????

ほとんどが0.001%です😫

日本で有名な三菱、みずほ、三井住友と同じ金融庁に登録されている
IBH銀行は毎月10~20%増えます!

銀行に普通貯金してるより
断然メリットは大きい🙌

毎月15%増えるとすると、1年で元金が5倍に増えることになる。
ものすごい利回りだ。


世界で最も偉大な投資家と言われるウォーレン・バフェットの年平均リターンは22.6%と言われているので、それをはるかに上回るリターンが保証されているらしい。

調べるまでもなく「こんな話は怪しい」とわかるのだが、一応上記の銀行名で検索してみると、怪しさが服を着て歩いているようなアフィリエイトサイトが大量に出てきて、もう訳がわからない。

その検索結果は怪しさのバーゲンセールのようだった。


怪しい銀行に仮想通貨を預けたらFXでお金を増やして返してくれるらしいのだが、どうやって勝ち続けるのだろうか。

それにもし、そんなお金が湧いて出てくる打ち出の小槌みたいな勝ち方を知っているのなら、なぜそれを秘密にして自分たちだけで稼ごうとしないのだろうか。

答えは「カモからお金を集め続けないと利回りを保証できないから」である。

新しいカモがネギを背負ってくる限りは、新たなネギを原資に約束されたリターンを支払うことができるのだが、カモがいなくなってしまった途端に、約束していたリターンが払えなくなる。

これはある意味でババ抜きのようなもので、途中で抜けた人はもしかしたら儲かるかもしれないが、最後までお金を預けていた人が丸々損をする仕組みになっている。お金をかけたチキンレースだ。

多くのねずみ講やネットワークビジネス、怪しい投資案件に当てはまる仕組みでもある。

件のツイートをしていた方は元々は仕事を頑張って、ディズニーとLDHを愛する普通の女性だったそうだ。

なぜ普通の人が怪しい投資案件に引っかかってしまうのだろうか。

弱っている人ほど怪しい話に飛びつきやすい

今はツイ消ししてしまっているが、謎の銀行をおすすめしていた方は、仕事に絶望してた。
夢があって、希望を持って働いたものの、先輩が怖すぎて仕事に行くのが辛くなったそうだ。

どうして辛くても仕事に行かなきゃいけないの?
どうして抜け出せないの?

そう考えているうちに、「この環境から抜け出せないのはお金がないからだ」と気付いたのだという。

ではお金を稼ぐにはどうしたらいいか?
今の仕事で手一杯なのに、何ができるの?

ツイッターに染まっている人なら「ブログで副業すればいい!」と考えるかもしれない。
あるいはクラウドワークスで何かできる仕事を探すかもしれない。

でも普通に生きて、普通に生活している人は「ブログで稼ぐ」とか「自分でビジネスを作る」みたいな発想はしない。
もう少し身近で「自分にもできそうな甘い話」の方に魅力を感じてしまう。

これは決して「ブログで稼ぐのが簡単だ」という意味ではない。
イメージしやすいかどうかの話だ。

「銀行にお金を預けたら、お金が増えて返ってくる」
「FXの自動投資で毎月5万円稼げる」

みたいな話はわかりやすい。

お金を預けるだけで、あとで増えて返ってくるというのだ。

弱っている人は、ゆっくり考える余裕がない。

地獄の中で苦しんでる人がいたとして、不意に救いの蜘蛛の糸が垂れてきたならば、何も考えることなく飛びついてしまうだろう。

「助けて」
「この地獄から抜け出せる」
「やっと外に出られる」

と。

怪しい投資案件は、弱っている人にとっての蜘蛛の糸なのだ。

目の前に垂れてきたら、飛びつくしかない。
だっていまの地獄が辛すぎるから。

そうやって蜘蛛の糸にしがみつき、弱った人はさらなる地獄へと運ばれていく。

手っ取り早く現状から抜け出したい人たち

現状に全く不満がない人は稀だろう。
皆、何かしらの不満を抱え、苦しみながら生きている。

その中でも、怪しい投資案件やネットワークビジネス、情報商材に引っかかりやすい人には特徴がある。

「手っ取り早く、人生を逆転させる手段を探してる」

という特徴だ。

自分が抱える問題を見つめるでもなく、問題を解決するために努力して、少しずつ積み重ねていくでもなく、手っ取り早く逆転したい。
できれば楽に、手早く、簡単に。

自分の頭で考えるのが苦手で、でも「自分が考えるのが苦手」だとも思ってない。
どちらかというと自分は選ばれた人間で、人より賢く、成功して当たり前だと思ってる。

そんな人が「自分に足りない最後のワンピース」を探して情報商材に飛びついてしまう。

冴えない現状を抜け出せないのは、情報が足りなかったから。
今いる環境が悪かったから。

秘密の情報が手に入れば、自分は絶対成功するはず...!という期待感をくすぐられて、情報商材屋のカモにされてしまう。

「たった一つ」で逆転できるなんてうまい話はなかなかない。

我々の現状が冴えないことには、複数の原因がある。
一つ一つに向き合って、一つずつ進んでいくしかない。

急がば回れ、だ。

見栄っ張りで物欲が強い人

見栄っ張りで物欲が強い人もネットワークビジネスに引っかかりやすい。

「世界中を飛び回りながら大儲け!」
「タワーマンションでパーティ三昧!」
「モテまくり!やりまくり!」

みたいな露骨な文言に踊らされる人はさすがに少ないと思うが、控えめに物欲を刺激されて、気付かぬうちにハメ撃ちにされることはありそうだ。


ネットワークビジネスは今の自分の財力では手が出ない、夢のような世界を見せてくれる。

「お前も金を稼いで、こっちの世界に来ないか?」

と。

まぁ、そんなに甘くない。
見栄っ張りは身を滅ぼす。僕自身の経験からも間違いなく言える。

oreno-yuigon.hatenablog.com


物や部屋で自分の価値を示そうとしないほうがいい。
節約して、質素に暮らし、仕事を頑張り、誰かを幸せにするのがいい。

見栄っ張りの自覚がある人は、ぜひ一度、本多静六さんの本を読んでみてほしい。

oreno-yuigon.hatenablog.com

ただ現状の怒りをぶつけたい人

怪しい投資案件やネットワークビジネスにハマる人、情報商材に惑わされる人など、世の中には色々なカモがいる。
その原因は「自分の足りない部分を分析し、行動の計画を立て、実行する根性がない」点にある。

しかしこういう人は何か夢を持って頑張っているという意味では、立派な面もある。
怪しい人に引っかかってしまい、努力の方向を明後日の方向に向けられてしまっただけで、その向上心自体は素晴らしいのではないか。

アベノセイダーズはどうやって生まれるのか

救いようがないのは現状の不満をネットで垂れ流し、憂さ晴らしするタイプの人だろう。

「今の自分の人生が冴えないのは安倍のせいだ!」

と政治に文句を垂れ流して自分自身を省みない、いわゆる“アベノセイダーズ”がインターネット上にはたくさんいる。

当然、アベノセイダーズの文句が何らかの付加価値を生んでいるわけでもないため、アベノセイダーズの人生は向上しない。

ただひたすらにアベノセイダーアベノセイダーと亡霊のように文句を言い続ける。
いずれ安倍のせいでなくなったとしも、冴えない人生をその他の誰かのせいにし続けながら歳を取っていくのだろう。

アベのせいだ、男のせいだ、会社のせいだ...と。

今際の際にベッドの上で

「冴えない人生だった......。
...ワシの人生がこんなだったのは...

.........アベのせいだ......」

と言い残して死ぬのだろうか。

「おもしろき こともなき世は アベのせい」

高杉晋作もびっくりの辞世の句である。

それでいいのか?

人のせいにしたくなるのはよくわかるし、実は僕も会社が嫌いだ。

でも人のせいにしても何も変わらん。

世の中は俺のためにできてはいない。人は俺のためには変わらない。
冴えない人生をなんとかしたいなら、俺が変わるしかないのだ。