引っ越しは色々とやることが多くて大変ですが、最も精神を削られるのは
引越し業者との値引き交渉
の瞬間でしょう。
業者は複数で比較するのが基本ですが、どの業者もそれは承知の上。
一刻も早く自社で契約させようとあの手この手で営業をかけてきます。
僕は2年に一度は引っ越しするほどの引っ越し大魔王ですが、業者との交渉は何回やっても精神を消耗します。
ただでさえ引っ越しにはお金がかかります。
敷金、礼金、仲介手数料、家具の購入...。
一回引っ越すだけで下手すると100万円近く飛びます。
そんな金がかかる引っ越しだからこそ、引っ越し料金は安いに越したことはありません。
なので、これまで何度も何度も交渉した経験を踏まえ、引っ越し業者との交渉のコツのようなものをお伝えしたいと思います。
交渉のコツ
大事なのは、主導権を常にこちらが握っておくことです。
交渉全般に言えることですが、弱みを見せてしまうと付け込まれます。
具体的には、
- 繁忙期の引っ越し
- 日にちに余裕がない
- 土日しか空いてない
など、相手が客を選べる状況だと、値段を下げる交渉が通りにくいです。
業者としても、繁忙期に
「お前の見積もり高いから引っ越ししなくていいわ」
と言われたら、
「じゃあ他の家の引っ越しするからいいわ」
と断りたくなるでしょう。
引越し業者が暇な時期に引っ越しするのが良いです。
引っ越し侍によると、引越し料金の相場が安くなる時期は5月から翌年2月までだそうです。
逆に、引越し料金が高くなるのは3月から4月です。
特に3月は引っ越しハイシーズンなので、この時期はできれば避けたいですね。
あと、平日に有給を取って引っ越しできれば、価格は10〜20%安くなります。
「土日に引っ越ししたい」
という人はたくさんいます。
引っ越し需要が多い場合、当然相場は高くなります。
平日は業者もけっこう暇なことが多いので、少しくらい安くても仕事を入れようとしてくれる可能性が高くなります。
勇気を持って値切る
引っ越し関連の手続きの手順は以下のようなイメージです。
- 引っ越しの比較サイトで複数業者の見積もりを取る
- 電話がかかってきたら日程を調整して、家に来てもらう
- 引越し業者の営業マンが家に来て、部屋の様子を見て見積もりを出す
- 見積もりに納得いけば契約。納得いかなかったら値切るか別業者に頼む
この記事では、いかにして引越し料金を値切るかという点を掘り下げています。
引越し業者の見積もりはとにかく適当です。
マジで適当です。
一言ツッコミを入れれば料金が3分の2になったりすることが当たり前にあります。
ふざけてますよね。
この記事の読者で、引っ越しの見積もり予定の方に強調したいのは、
「業者が一発目で出してきた値段を絶対信用するな」
ということです。
一発目は明らかに高い値段でふっかけてきます。
「うーん、この部屋だと...このくらいの料金になりますねぇ」
とか、もっともらしい顔をして、ふっかけてきます。
一発目はほぼ100%ぼったくり価格で提示してくるので、蹴りましょう。
僕は学生の頃から2年に一度のペースで何度も何度も引っ越ししてますが、一発目の見積もりがボッタクリ料金じゃなかったことは一度もありません。
「それは少し高いですね」
「この値段(最初に提示された額の半分〜3分の2)なら即決を検討します」
とひと言言うだけでなんと、最初の見積もりから一気に3分の2くらい低い値段を出してきます。
本当です。
「これだと高すぎて無理ですね」
と言うと、困った顔をして本社にいる上司に電話し始めます。
「頑張って値下げします」
的な感じで、深刻そうな顔をして、
「お客さんがそこまで言うなら......」
とか言いながら、最初の見積もりの3分の2で出してきます。
いや、最初からその料金で出せよ。
で、営業マンはこう言うんです。
「この料金が本当にギリギリで、これ以上下げることはできません」
「いま契約しないと、もう一度連絡いただいた後に同じ料金でご契約することは難しくなります」
と。
そんなことないから。
僕の経験の話をすると、
「いま契約しないと次に同じ料金は厳しい」
と言った業者でも、帰った後に高確率で
「厳しいと言っていた料金より少し安くした価格」
で電話をかけてきます。
本当にダメなら、別の業者にするか、別の日にちにすればいいだけです。
交渉で強気に出るためにも、
- 必ず複数業者で比較検討する
- 引っ越しの日程には余裕を持っておく
のが大事です。
そうじゃないと不利な条件で契約せざるを得なくなります。
業者の見積もりの内訳をちゃんと確認する
上でも述べましたが、業者の値付けはめちゃくちゃ適当です。
ちょっと交渉すれば一気に安くなりますし、根拠がよくわからない料金がけっこうあります。
見積もりを出されたら、こっちもペンとノートを持って、見積もりの根拠をちゃんと確認しましょう。
交渉した後に見積もりの内訳を見たら、
「営業割引」
みたいので5万円くらい値引きされてて、ちょっと面白かったです。
重要なのは、
「ちゃんと根拠を確認するぞ」
「適当な見積もり出したら許さんぞ」
というファイティングポーズを取ることです。
これは営業マンとケンカ腰で闘えというわけではありません。
冷静に、
「なぜそうなるのか」
を分析し、根拠をちゃんと理解するつもりだ、という姿勢を取るべきだということです。
まぁ、分析してもよくわからないことが多いんですけどね。
そういうときのために、複数業者で比較するわけです。
僕たちは業者ではないので、アーク引越センターの見積もりが高いのか安いのかは、サカイ引越しセンターの見積もりと比較してみないとわからないのです。
複数業者を比較して初めて、相場感覚が掴めます。
「即決していただければ」を一度断る
「即決していただければこの料金で」
と絶対言われると思いますが、「この料金」が高いか安いかは比較しなければわかりません。
強引な営業マンだとかなり強い言葉で
「ウチより安い料金を出せるところはありませんよ」
と言ってきますが、
「他社と比較して安かったらお願いします」
と断りましょう。
そう言うと、
「いま契約しないとこの料金では出せません」
と言われると思います。
まぁ、大丈夫です。
「今じゃないとこの料金では出せません」
と言われて断ったら、その数時間後に
「上司と相談しました。
XXの料金(即決価格より5,000円安い価格)ならいかがでしょう?」
と電話が来たこともあります。
ただし、営業マンの言うことが本当で、限界まで安い価格で提示してきていて、断った後にその業者の予定が埋まってしまっていたら、最安値を逃してしまう可能性もあります。
そこの見極めはとても難しいですが、
「他の引越し業者はXXという料金で出してくれました」
と言えば、それより安い料金を出してくれる業者はけっこういるので、遠慮せずに業者間で比較した方が最終的に得する確率は高いでしょう。
そこは自己責任です。
住む場所を変えれば人生が変わる
大前研一先生は人が変わる方法は3つあると言いました。
「人間が変わる方法は3つしかない。
1つ目は時間配分を変えること。
2つ目は住む場所を変えること。
3つ目は付き合う人を変えること。
どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的」
大前研一先生は「時間配分を変えるのが効果的」とおっしゃっていますが、住む場所を変えたら3つ全て変えられる可能性があります。
会社の近くに引っ越せば通勤時間が短くなります。
つまり、時間配分が変わります。
住む場所が変われば、物理的な距離の制約で、人に会いに行きやすくなったり、あるいは行きづらくなったりするため、付き合う人も多少は変わります。
引っ越しは会社を変えるよりは気軽にできるので、今の場所に飽きて惰性で住んでいる場合、引っ越しは良い気分転換になります。