ガイウス・ユリウス・カエサルという人物をご存知でしょうか。
英語では「ジュリアス・シーザー」と読みます。
政治をやっても超一流。
戦争やっても超一流の古代ローマの英雄です。
今の日本の緩みきった大企業のように、何をするにも決断が遅かった共和制ローマの世界で、カエサルは有力者と手を結んだり、追い落としたりで暴れまわっていたのでした。
特権階級の悪行に鉄槌を下し、市民の権利を確保する。
ローマ市民のヒーローです。
戦争をやれば勝ちまくり、政治をやればどんどん成り上がり、女にもモテまくるスーパーマンが「ガイウス・ユリウス・カエサル」という人物だったのです。
世界最高の美女・クレオパトラを愛人にいていたこともあります。
羨ましいですね。
紀元前58年。
カエサルは政務を取り仕切る役職である「コンスル」の任期が終了した後、「ガリア総督」という地位に就任します。
ガリアとはローマの北にある属州で、今でいうフランスやベルギーのあたりを指します。

ローマの英雄カエサルは、ガリアの中心地を治めるだけではなく、ガリア全体を制覇し、支配を強化していきました。
このガリア全土鎮圧に向けた戦いを「ガリア戦争」といいます。
カエサルはガリア全域を完全屈服させることでローマの勢力範囲を大幅に広げることに成功し、絶大だった人気にさらに拍車がかかっていくのです。
漫画『アグリッパ』ではこのように、デコの広いハゲとして描かれています。

孫正義やスティーブ・ジョブズ、ジダンを超える世界史上最強のハゲだったのではないでしょうか。
さて、『アグリッパ』はそんなローマの英雄・カエサルが敵として登場します。
主人公はガリア最強部族アルヴェルニの族長、ヴェルチン・ジェトリクスです。
ヴェルチン・ジェトリクスは実在していた人で、フランス最初の英雄とされています。

【wikipedia】ウェルキンゲトリクス
ヴェルチン・ジェトリクスはバラバラだったガリアの部族をまとめ上げ、カエサルに挑みます。
ヴェルチンは統率のとれないガリアの連中を巧みに指揮しながら、ローマの英雄・カエサルを追い込んでいくのでした。
ヴェルチンとカエサルの戦いの決着はどうなるのかは、ぜひ漫画の方で確認いただけたらと思います。
『アグリッパ』は全4巻で巻数は多くありませんが、綺麗にまとまっています。
タイトルの「アグリッパ」の意味は最後にならないとわからないでしょう。
ちなみに「アグリッパ」とは初代ローマ皇帝アウグストゥスを軍略の面で支えた人です。
漫画『アグリッパ』の続編が出るとしたら、カエサルの後継者・アウグストゥスがローマ帝国の皇帝になるまでの軌跡を描いてくれることでしょう。
その日を楽しみにしています。

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