LINEで「ハロウィン」と送ると背景が変わるも女心は変わらず



LINEのトーク画面で「ハロウィン」という文字列を送ると、背景が暗くなってハロウィンっぽいエフェクトが表示される。

この面白機能の情報をネットで見つけた僕は、スマホを手にしながらほくそ笑んだ。


「これは...チャンスだ」


今まで散々無視されてきたLINEである。

あまりにも既読スルーが普通すぎて、

「返ってこないのが当たり前」

とさえ思えた屈辱の日々だった。


僕をさんざん無視し続けた女に「ハロウィン」を送りつける。

LINEを開いた瞬間、ハロウィン仕様のエフェクトが弾け、ついでに僕への想いも弾けるかもしれない。


......と、そんなことまで考えるのは大げさだが、こういうイベントはザオラルに利用されることが多いのは事実である。

「ザオラル」というのはゲーム「ドラゴンクエスト」の魔法で、死んだ人間を甦らせることができるものだ。


まるで屍のように返事がない相手を甦らせる魔法が「ザオラルLINE」なのだ。

さっそく魔法の言葉「ハロウィン」を唱えてみた。


相手は去年恵比寿で声をかけて飲みに行き、

「二度目でケリをつけてやるぜ...」

と意気込んだものの、一度会ったきり二度と返信がない美女だ。


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上の方にある

「久しぶり!元気にしてる?」

が見事に既読スルーされているのは、自分が書いた記事の効果を実証するためだ。


関連記事: 「久しぶり。元気にしてる?」の既読スルー率は異常。


決して...、決して本気で送って既読スルーされたわけではない。

これは実験だ。

既読スルーされたわけじゃないんだ......


星に願いを込めるように、神に祈りを捧げるように、投げつけた「ハロウィン」の文字。

記事を書いている現在、LINEを送ってから二日が過ぎたが、返信が来る気配はない。


ここまで返信が来ないと、逆に心配になってきた。

あの美女は無事なのだろうか?

何か深刻な病気にかかっていやしないか?


10秒ほど思案して、深刻なのは僕の脳内であるという結論に至った。

そろそろ敗北を認め、LINEの友達一覧から削除しなければならない時期がきたようだ。

ハロウィンLINEは有効か?

一人に無視されたからといってめげることなく、今度は別の人に送ってみた。

だいぶ前にLINEして、僕が返信を忘れていた方である。

都合の良いときにLINEするのは申し訳ないが、「ハロウィン」は僕の愛情たっぷりの挨拶だと思ってほしい。


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「ハロウィン」と送った瞬間、このように可愛いLINEのキャラクターが飛び出すのだ。

恋人がいる人はぜひ、「ハロウィン」と送り合ってエフェクトを楽しんでほしい。

「ハロウィン」という文字があるだけで背景が変わるから、「ハロウィン楽しみだね」とかでもOK。


そして僕が送ったハロウィンLINEはどうなったかというと...

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き、既読すらつかない。


そりゃそうだ。

そうだよ。

突然一言、「ハロウィン」と送りつける男など、気持ち悪いに決まっている。

「寿司を食べに行きませんか?」と送るべきだったんだ。


これらの失敗から一つの結論を導くことができる。

魔法のLINEなど存在しない

「こんなLINEを送れば大丈夫」

とか、

「女を落とせるLINE術」

などは存在しない。


LINEを送る以前にどんな人間関係を築いていたかが重要だ。

ガラケー時代のメールに比べて、LINEのやり取りは非常に軽い。


関連記事:ガラケー時代の思い出を振り返る



カジュアルにスルーできるし、カジュアルにブロックできてしまう。

簡単に存在を「なかったこと」にされてしまうのだ。


僕のようなアラサー世代が高校生の頃は、メールを「Re:」でつなげることで二人の距離を縮めていた。

メールを打つのは面倒だったが、来たメールを無視をすることは少なかったし、一つ一つのメッセージには何かしらの“重み”があったように思う。


しかしLINEは違う。


一つ一つのやり取りは軽く、メッセージ性は薄い。

要件を伝えるのが基本で、長文のやり取りなど論外だろう。


だからこそ、実際に会ったときの二人の距離感が大切になるのだ。

LINEで一発逆転が存在しない以上、LINEを交換する前。

つまり、目を見て話しているときに、人間関係をしっかりと構築しておかなければならない。


そんな大切なことを忘れて、突然

「ハロウィン」

などとLINEを送られても、相手からすると「あ、ハエが飛んできた」くらいにしか思わないのである。