僕はそんなに人を好きにはならないが、一度好きになったらその人の全てを肯定的に見てしまう傾向がある。
浮気ばかりしているようなブログを書き続けてきたが、一度惚れ込んだら男に対しても女に対しても一途な人間だと思っている。
なので、自分が好きになった人が間違いを犯したとき、僕はその人を客観的に評価できない。
庇いたくなるし、応援したくなってしまうのだ。
いま、ツイッターではDJ社長の炎上商法が話題になっている。
僕は前からDJ社長が好きなので、今回の炎上に対して正常な判断ができない。
とはいえ、今ネットでDJ社長を擁護したり、称賛するコメントを出すことがどれだけ危険なのかはよくわかる。
これほど大きな規模の炎上はここ数年見たことがなく、DQNがコンビニの冷蔵庫に入って炎上とか、デートで3件お店を予約してキャンセルして炎上とかのレベルではないように感じている。
事の経緯はジャスミンゆまさんがDJ社長のパワハラを告発したことだった。
突然の報告になりますが
— ジャスミン (@yjw_KG) 2019年7月17日
数ヶ月前からDJ社長のパワハラが酷く、何度もホテルに誘われてます(10回以上)
断ったらクビにするとも言われた事もあり、流石にもう限界です。
レペゼン地球やDJ社長のファンから叩かれると思いますが
事務所を辞めさせて頂きます
応援してくれてた方々
申し訳ないです。 pic.twitter.com/b2JS7umFwC
DJ社長のパワハラの件につきまして、説明が不十分だった為、詳しく説明させて頂きます。 pic.twitter.com/TeCSk5pRlb
— ジャスミン (@yjw_KG) 2019年7月17日
上記のツイートは炎上商法のための“やらせ”であり、PR活動だったのだが、告発当初はジャスミンゆまさんを真剣に心配する声もたくさんあった。
同時に、レペゼン地球のファンの一部がジャスミンゆまさんに対して
「レペゼンの邪魔をするな!」
と辛辣な言葉を投げかけていたことも問題になった。
結局、一連のパワハラ問題は仕込みであり、炎上商法であったことを新曲とともに暴露。
公開当初はDJ社長の炎上商法を称賛する声が多かったと記憶している。
しかし数時間後には
「パワハラをネタにするのは胸糞悪い」
「被害者を侮辱する最低の行為だ」
という声が大きくなり、称賛している人が叩かれ始めた。
炎上は次第にエスカレートし、もはや収集がつかないレベルにまで発展した。
ネット史上稀に見るレベルでの大炎上で、MVに共演していたマキシマム・ザ・ホルモンも謝罪を表明。
炎上プロモーションの動画は削除され、レペゼン地球は謝罪しプロモーションを撤回することになった。
謝罪とご報告。 pic.twitter.com/POEVe7l1nQ
— 【レペゼン地球】〜公式〜 (@represen_chikyu) July 21, 2019
この度は、DJ社長の策略とは言え、世間をお騒がせして大変申し訳ありませんでした。
— ジャスミン (@yjw_KG) 2019年7月20日
ねぇ、今どんな気持ちぃ??
(言ってみたかった)
これからもよろしくお願いします。 pic.twitter.com/gbAztwYVRx
炎上商法の暴露から一日経ってもレペゼン周りは殺伐としており、DJ社長の予想をはるかに超えたヘイトが渦巻いているように見える。
この規模の炎上は珍しく、あくまでツイッター内の話ではあるが、あと2日くらいは話題になると予想している。
【追記】
新曲のMVにDJ社長にとっても想定外だったと書かれていました。
昨日の炎上商法が大炎上しております。
そのことにより・マキシマム ザ ホルモン様
・マキシマム ザ ホルモンのファン(腹ペコ)の皆様
・レペゼン地球のファンの皆様本当に本当に不快な思いをさせて申し訳ありませんでした。
ここまで炎上するとは流石に思っていませんでした。
次からもっと考えて行動します。上の3つに当てはまらない人たちはどうでもいいので
ぜひこの動画のバッドボタンを連打して
悪口のコメントいっぱい書いて日頃のストレスをここで発散してください。引用元:https://www.youtube.com/watch?v=gblDCkHA1GI&feature=youtu.be
「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」
前述したように僕はレペゼン地球が元々好きなので、炎上プロモーションに対して怒りを感じることはなく、どちらかというと
「何事もなくてよかった」
と安心した気持ちの方が強い。
ジャスミンゆまさんについても同じで、「事務所と揉めてなくてよかったね、めでたしめでたし、ハイおしまい」みたいに思っていた。
だが世間の反応は厳しく「ジャスミンゆまを許せない」と考える人が次々と現れ、ジャスミンさんを攻撃し続けている。
怒りの声をざっくりと分類すると、以下のようになる。
- 本当にセクハラ・パワハラに悩んでいる人に失礼だ
- これからセクハラ・パワハラの声が上げづらくなる
- 本気で心配した人を裏切っている
- セクハラ・パワハラと闘っている人に対する侮辱だ
- 普通にドン引き
これらの批判が滝のようにタイムラインに流れてきて、見ていて胸が苦しくなった。
2019年7月20日のツイッターに渦巻くヘイトは心を蝕むレベルのもので、自分が炎上当事者になって叩かれているような気分になった。
正直、自分は全く怒りを感じなかったのだが、ネットの反応と自分の感覚が違いすぎて、自分の頭がおかしいのかと悩んだ。
「どうしてあんなに怒っているんだろう」と一晩考えていた。
自分も新人の頃は超絶パワハラ上司がいて、パワハラ被害者と言えば被害者なのかもしれない。
でもあのとき感じた理不尽さや怒りを誰かにぶつけようとしたことは一度もなく、成長して上司を見返してやろうとか、いつでも会社を辞められる立場を一刻も早く手に入れるとか、そんなことばかりを考えていた。
今の環境を脱出するためには何が必要で、どのように時間を使えばいいかとか、具体的な計画を練った。
計画を練ったら後はやるだけだ。
僕たちを救ってくれるのは怒りではなく、具体的な計画と行動だけなのだ。
......なんかずいぶんと話がずれてる感じがするな...。
ここで意識高いことを書いても意味がない。
それでまぁ、留まることを知らないネットの怒りを目の当たりにして、ハンターハンターのゴンさんの言葉を思い出した。
「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」
怒りを感じる部分は人それぞれなのだ。
自分が気にしないことを怒る人もいるし、自分が怒っている内容を全く気にしない人もいる。
また全然別の話になるけど、僕は炎上商法には全然腹が立たないが、会社で無意味な会議を入れられることにはものすごく腹が立つ。
「無駄な時間を強制されること」が僕の怒りポイントなのだろう。
怒り心頭だ。怒髪天だ。髪はないけど。
話がそれたが、他人を理解したければ、何に対して怒っているのかを理解しよう。
自分と別のポイントで怒りを感じる人もいると知っておこう。
そして自分と違う人に怒りをぶつけるのはやめておこう。
炎上に対してポジションを取らない処世術
自分自身も心がけてきたし、読者の方にも推奨したいのが
「炎上に対してはポジションを取らない」
スタンスだ。
日和見主義と言われるかもしれないが、ツイッターの炎上は消耗品である。
たくさんの人が怒りを発散して、数日後には誰も話題にしなくなる。
関わるとヘイトの渦に巻き込まれて自分も消耗するし、ポジション取りを間違えると自分も炎上して、得られるものは何もない。
炎上に対して自分のスタンスを表明するのはできるだけ避けたほうがいい。
少なくともツイッターでポジションを取ると戦争になる。
こっそりとブログに書くくらいがちょうどいい。
ツイッターの戦争に参加しても時間がなくなるだけで何も得られず、下手をしたら敵を作ることになってしまう。
ツイッターの炎上は日常に影響ない
自分の意見と似ている内容をえるたそさんという美人ツイッタラーがツイートしていた。
ジャスミンゆまさんとえるたそさん、どちらが美人かと言うと甲乙つけがたいが、一つ断言できるのは、えるたそさんの美しさは芸能界に通用するということだ。
吉本の件もそうだけど、我々のようなただの無関係の一般人が「許せない!!!」とか言って騒ぐの見るとは?ってなる
— えるたそ (@elurulu) July 21, 2019
え、あなた何か被害被ったんですか………軽く気にかけてた程度ですよね……日常生活に何か支障あったんですか………?
アーティストの表現なんて本気で自由だと思ってるから不快だ、許せない、と思う人はこれから関わらなければ良い。みんながそう思うなら見向きされなくなるし、衰退していくし。
— えるたそ (@elurulu) July 21, 2019
実際本気で心配してた人なんて全然いないくせに叩くことだけはみなさんご立派にするんですね という感想。
レペゼン地球が炎上しても、僕たちの日常には99.9%、ほぼ影響はない。
自分のパワハラとの闘いに影響はないし、会社で話題になることもないだろう。
ツイッターの炎上は社会を変えるようなものではなく、その場で消費されていく類のものだ。
世の中はもっと地道に泥臭く変えていかなければならない。
この炎上騒ぎも2日経てば誰も話題にしなくなる。
明日はいつも通りに月曜が来て、いつも通りに会社に行き、いつも通りの日常が訪れる。
僕たちの毎日は何も変わらない。
ネットの炎上は僕たちの日常に何の利益もなく、不都合もない。
あんなんでパワハラ告発が真に受けられない社会の空気になったつってあたふたしてる奴らの方が余程心配になるよ。ネットに踊らされ過ぎだろ。それに俺は別にDJ社長擁護派でも何でもない。落ち着け。 https://t.co/xvC4d1iMlm
— カミーユ美談 (@GUNDAM_2021) July 20, 2019
【追記】
優しいフォロワーの方が僕にない視点を教えてくれた。
今回のレペゼン地球の炎上プロモーションに感じたのは
「生理的嫌悪」
に近いものだという。
たとえば虐待のニュースを見たときは、自分が親に虐待されていなかったとしても、怒りや悲しみを感じる。
それと同じように、たとえ自分が被害を被ったわけでなくても、
「人としてどうなんだよ」
という嫌悪を感じることもある。
今回のレペゼンの炎上には「人としてありえない」という嫌悪感があり、それが大炎上につながっていったのだ。
いただいた指摘は元々レペゼンが好きだった僕には持てなかった視点で、大変納得できるものだった。
【追記ここまで】
正義の棒で殴る行為もハラスメントなのでは
本心です。
— くつざわ🌻 (@kutsuzawa_desu) 2019年7月21日
本当に申し訳ございませんでした。https://t.co/FouIKiGGE3
炎上は日常に影響しないが、ネットで叩かれた人には傷が残る。
くつざわさんがネットの正義の人に殴られ、批判され、謝罪の記事をアップしていた。
インターネットから若い才能が失われた気がした(たぶん復活するとは思うけど)
正義の棒で他人を殴る人は、自分の痛みには敏感だが、殴った相手の痛みには鈍感だ。
自分の正義で他人を殴り、相手を嫌な気分にして、殴ったことはすぐに忘れる。
RT これはダサい。某女子大生ツイッタラーもそうだけど、元々大してファンでもなかった奴らの「傷つきました!」「見損ないました!」とかいちいち真に受けて反応するなよ。こいつら明日には「スタバの新作うまー」ってツイートしてんだぞ?全然傷ついてないし、言ったことすら忘れてるから
— カミーユ美談 (@GUNDAM_2021) July 20, 2019
くつざわさんがレペゼン地球のプロモーションに「いいじゃん!」と反応して誰かに迷惑がかかったのだろうか。他人の「いいね」を批判して、何か意味はあるのだろうか。
「これから迷惑がかかるかもしれない」「インフルエンサーの影響力を考えろ」とか言ってる人はちょっと被害妄想が激しすぎる。
自分が傷ついたことがあるなら、他人の痛みにも敏感になろう。
基本的には炎上に対してポジションを取ってはいけないし、取るつもりはなかったのだが、くつざわさんが叩かれているのを見るとポジションを取らずにはいられない。
少なくともツイッターの中では、正義の棒で他人を殴りまくってる人が一番のハラスメント加害者だ。
リアルでハラスメントに苦しむ人はいる。リアルで闘っている人もいる。
そういう人がレペゼン地球を批判するのはわかるが、だからといってくつざわさんに暴言を投げかけていいわけではない。
それだと自分の怒りを他人にぶつけて気晴らししているだけになってしまう。
自分の意見を持つのはいいが、他人に強要して暴言を浴びせるのはちょっと違うと思うのだ。
レペゼン地球の炎上商法。あれを面白いって言う層も、あんなの理解できないって層もいて当たり前なんだよな。ただ、こういうことが起きると自分達が正当なことを言ってるんだつって、自分の考えと違う層を下に見て叩く奴らに言いたいのは、こういうことなんだよ。 pic.twitter.com/hknxnYPmhl
— カミーユ美談 (@GUNDAM_2021) July 20, 2019