僕はこれまで何冊か堀江貴文さんの本を買っていますが、発せられているメッセージはどの本も共通しています。
人生は短い。
やりたいことをやって生きろ。
やるべきことに没頭しろ。
これらの強いメッセージは日々不満を抱えるサラリーマンにものすごく響きます。
それゆえに、ホリエモンのメッセージが最もよく響く人は、ホリエモンのような生き方ができていない人というある種の矛盾を抱えているのも事実でしょう。
現状に不満を抱えている人に「さっさと行動しろ」と後押ししてくれるのが堀江さんの本の特徴でもあります。
ホリエ本を買う人の多くは、「あと一歩踏み出す勇気」をもらうために、堀江さんに背中を押してもらえることを期待しているのではないでしょうか。
それは僕も同じことです。
堀江さんは昔から主張は一貫しています。
そして、繰り返し繰り返し、形を変えて伝えられてきました。
この本は189ページで680円というとても薄くて廉価な本です。
でも堀江さんのメッセージはきっと、これくらい薄くて短い本でも伝えられるくらいシンプルなものだと思うんです。
なので、この『後悔しない生き方』はホリエモンのエッセンス、略してホリエッセンスを手っ取り早く吸収したい人が読むといいと思います。
僕はコンビニで立ち読みして、なんか心に響いたので購入しました。
ただ、本の表紙がホリエモンのドアップで、ちょっと電車で読むには気が引けるかもしれません。
カバーを取ればこんな感じでシンプルになるので、外でも読みやすいと思います。
※僕はセブンイレブンで680円で購入したのですが、アマゾンだと中古品のみでなぜか安くなっています。もしかしたらコンビニ限定なのかもしれないので、不安な人はセブンで買ってください。
昔、大学受験の勉強法の本で読んだ話ですが、
何か本を読んで、そこに書かれた「教え」を無意識レベルで実行できるようにするためには何度も何度も繰り返し読み込む必要があるそうです。
目標はなんと100回以上。
この本は薄いので、100回読み返してもそれほど時間はかからないと思います。
ホリエモンなら、
「100回読み返す暇があったらさっさと行動しろ」
と言いそうですが。
それでは、心に響いた内容を紹介していきます。
動きながら学ぶ
やりたいことがあるときに、僕はいつも
「まずは勉強から」
と思ってきました。
「まずは本を買って」
「まずは資格を取って」
「まずはちゃんと準備して」
と、準備ばかりに時間がかかって、結局やりたいことそのものを始めるのがものすごく遅くなるという。
昔から「自分でウェブサイトを作る」という目標がありますが、
「勉強してから作ろう」
と思っていると、結局なかなか始められません。
まずさっさと作ってみることが大事だったんです。
堀江さんは本の中でこう述べています。
「大切なのはまず動くことだ。
必要な知識やスキルを得てから動こうとするのではなく、まず動くこと。
体系的な知識など最初はまったく必要ではない。
やりたいことに集中しながら、同時に学んでいくべきなのだ」
僕自身もこれは強く感じていて、「勉強してからやる」よりも「やりながら学ぶ」方が圧倒的に成長が早いです。
実際にググりながらサイトを作った方が学べることは多かったし、それはブログの運営も同じです。
文章の書き方を学んでから何かを書くよりも、実際に書くことによって得られるフィードバックの方が大きい。
実際にやる。やりながら学ぶ。
これが爆速で成長するための鉄則でしょう。
ホリエモンはその上で「本当にやりたいことだけに集中しよう」と言っています。
会社員にはこれが難しいですね。
やりたいことだけに集中して、そこに全ての時間を投入できればいいのですが、
会社員の仕事が「やりたい仕事」とズレてしまっている場合は、空いた時間でやりくりしなければいけません。
そこが辛いところなのですが、それに対してホリエモンは「副業なんてカッコ悪い」と言っています。
副業はカッコ悪い
「ワクワクする人生を送りたいなら、何かを選ぶ決断をして、それに没頭することだ」とホリエモンは言います。
「いまの生活は変えたくないが、もっと収入がほしい」
「仕事に打ち込みたいが、家族の時間もしっかり確保したい」
こういう安定を考えてバランスを取ろうとする生き方をホリエモンは強く否定しています。
「副業というからには本業があるはずだが、なぜその本業で勝負しないのか」
「本業が嫌ならば、なぜ副業を本業にしないのか?」
今をときめくカリスマ編集者の箕輪さんもVoicyで
「本業で圧倒的に輝けば、仕事が勝手に集まってきて、それが副業になる」
と言っていました。
経沢香保子さんと箕輪厚介さんのVoicy聴いて、坂本竜馬を思い浮かべた
「安定やバランスを言い訳にした瞬間に、現状維持どころか劣化がはじまる」
「安定こそリスクだ」
「ワクワクする人生を送りたいなら何かを選ぶ決断をして、それに没頭することだ。
二兎を追う者は一兎をも得られないだろう」
最近、新聞でも「副業解禁」という文字を見ることが増えてきました。
国を上げて副業を認める風潮になってきているようです。
裏を返せば、
「終身雇用・年功序列は保証できないから自分で稼げるようにしておいてね」
というメッセージにも思えるのですが、個人的にはこの流れはもっと進めていくべきだと思っています。
「やりたいことは副業で」という考え方はカッコ悪いのかもしれません。
一方で、成功した起業家も割と臆病で、リスクヘッジしてからチャレンジしている人も多くいるのも事実です。
エイヤでチャレンジできる人は今すぐにチャレンジ。
すぐやる勇気はないけど将来のチャレンジを志している人は、副業で生活の基盤を確保してからチャレンジ、
というのが柔軟な考え方のように感じています。
「ワクワクする人生は本気でやりたいことに一投入魂する人生だ」というのは、反論の余地なくその通りだと思います。
100万人に1人の存在になる方法
元リクルートの藤原和博さんによれば、ひとつのことに一万時間を費やせばそのことに習熟でき、100人の一人の存在になれるそうです。
しかし、今後は世界的に水平分業が進むため、ひとつの業界だけで通じるスキルでは心もとない。
なので、100人の一人の存在になれるレベルの肩書を3つ持ちましょう、とホリエモンはいいます。
「100 × 100 × 100」で100万人に一人の存在です。
スキルを掛け合わせて分野を越えて働くことがポイントです。
「3つの肩書を得ることを目標に、3万時間を捻出する計画を実行しよう」
というのが本書の主張です。
ちなみに「3万時間」というのは、
・一日12時間費やして2,500日(6.84年)
・一日10時間費やして3,000日(8.21年)
・一日8時間費やして3,750日(10.27年)
・一日5時間だと6,000日(16.43年)
かかる見込みです。
膨大な時間です。
そして自分が本当に好きなことじゃないとこんなに時間を費やすことはできないので、やっぱり好きを仕事にするって強いんですよね。
「1万時間の法則」でよく言わているのは、ただ1万時間を過ごすだけでは全く意味が無いということです。
毎日なんとなく運転してもプロドライバーになれるわけではないように、何かに習熟するためには
「本気で上達させようとPDCAを回し続ける1万時間」
を積み重ねる必要があります。
毎日なんとなく会社に行って、なんとなく会議に出席して、なんとなく目の前の仕事をこなして、毎日残業して働きまくってもなかなか専門性が身に付かないのは、振り返りと改善の意識が足りないからなのかもしれません。