本業の仕事と副業を両立させる3つのコツ

日中フルタイムで働きながら、業務終了後に副業としてスモールビジネスを手がけている人が増えてきています。

ブログやアフィリエイト、アプリ開発や転売など、個人が空いた時間で副業して、キャリアの幅を広げていこうという動きを後押しする流れはありますが、
実際にやってみたら、家に帰ったらクタクタになって副業どころではない、という人も多いのではないでしょうか。


「家に帰ったら他のことをやる余裕がない」問題は、副業に限りません。

将来外資系企業で働くために業務後に英語を勉強しようとか、難しい資格試験を取ってキャリアアップにつなげようと考えている人はたくさんいると思います。

そんな志が高い人の多くは、


「会社員やってるとマジで全然時間がない」


という壁にぶち当たります。

少なくとも僕はずっと、ワンピースのラブーンのごとく壁にぶち当たり続け、挫折し、苦しんできました。

試行錯誤を続けた年数はゆうに5年を超えます。


社会人は本当に時間がない。


意識の高い人や極めて優秀な人は


「時間は作るものだ」

「集中力と効率でカバーしろ」

「スキマ時間を活用すればいいんだ」


ともっともらしい正論を吐いてきます。

それに対して

「いや、無理なんだよ」

と反論すると、「お前の能力が低いからだ」と怒られます。


でも実際、業務後にバリバリ勉強時間を確保したり、夜遅くまで働きながら深夜に副業を始めて成功する人ってどれくらいいるでしょうか?

グリーを創業した田中良和さんは楽天での業務後、23時から自分の仕事を手がけて成功したそうですが、そんな超人、世の中にあまりいないですよね?


それで、凡人中の凡人である僕は、改めて気付いてしまったのです。


人間の意志力、やる気、行動力は有限であると。


一日にできることは限られています。

十分に睡眠を取って朝起きて、体調が万全な場合は「やる気メーター」が100%に回復しています。

しかし、そのやる気メーターは徐々に減っていきます。


日中の会議で消耗し、資料作りで消耗し、上司への報告で消耗します。


帰宅する頃には「やる気メーター」は10%まで減ってしまっていて、風呂に入ったり食事の準備をしているうちに0%になってしまいます。

そうすると、なかなか机に向かう気になりません。


人間は行動すると消耗していくのです。


そこで、僕自身が色々と試してみて、「業務後に頑張るならこれしかないな」と感じた鉄則のようなものを3つ挙げます。


本業で本気を出さない


こんなこと書くと絶対怒られるのはわかっています。

世の中の常識では


「本業で全力を尽くして、会社に貢献する」


ことが正しいからです。

でも、当たり前ですが、日中10時間の業務時間中に全力で動きまくると、家に帰る頃には頭の体力が全く残りません。

僕たちの体の中の「元気玉」が空っぽになってしまうのです。


なので、家に帰ってからやりたいことがある人は、本業でできるだけ消耗しないように工夫する必要があります。


「会社でサボりまくれ」

というわけではありません。

別にサボってもいいとは思いますが、サボりすぎると自己肯定感が下がり、自信がなくなっていく恐れがあります。

それよりかは、楽するために工夫しましょう。


  • 自動化
  • 効率化
  • 分担


などの当たり前の生産性向上施策を絶えず実施し、できるだけ脳に負担がかからないような仕組みを作っていく必要があります。

伝説のプログラマーであるLarry Wallさんはプログラマーの三大美徳として、

  • 怠惰であること(Laziness)
  • 短気であること(Impatience)
  • 傲慢であること(Hubris)


を挙げました。

「怠惰」というのは、「楽するために全力を尽くせ」ということです。

日本企業では竹槍で戦闘機を撃墜するような働き方が評価されがちですが、家で寝転がってドローン戦闘機を操作していたほうが戦果は大きいわけです。

人間が楽できるように全力で工夫しましょう。


ちなみに自分は、ここ最近本業を真面目にやりすぎて、帰ってからの気力がほとんど残らない状態になっていました。

これは精神衛生上、本当によくありません。

自分が「これをやる」と決めていることができないと、自分との約束を破ることになってしまい、だんだん自分のことが嫌いになっていってしまうからです。


もちろん、本業に命を賭けている人や、会社で出世したい人は、本業で気力が残らないくらい全力を尽くすべきだとは思います。

出世のためには「仕事してるフリ」とか、「遅くまで頑張っているアピール」も大事です。

残業しない

日中の業務が自分の将来の目標につながるものであったり、楽しくて仕方がないものであれば、残業するのは全く問題ないと思います。

しかし、日中の業務が全く自分のスキルアップにつながらないものだったり、くだらない会議や申請に多くの時間を消耗するような場合は、残業はできる限り削るべきです。


自分のためにならない残業は、小さな自殺と同じです。

少なくとも僕はそう思ってます。


一度きりしかない人生の大切な時間を、くだらない業務に奪われて消耗させられるのは、命を削っているようなものです。

俺たちには、そんなくだらないことに時間を使ってる暇はないんだ。


だから、つまらない仕事の残業はなんとしても削るように工夫するべきです。

大きな企業であれば、無駄としか思えない業務や会議がたくさんあると思います。

こういうのを容赦なく削ったり、効率化するだけで一日2〜3時間は空きます。


また、90%の出来の仕事を100%にするために膨大な時間を使っている人もたくさんいます。

なぜ100%を目指すかというと、みんな怒られたくないからです。


でもぶっちゃけると、スピード重視で80%の完成度でさっさと出してしまった方が圧倒的に楽です。

さっさと出して、フィードバックをもらって、さっさと直した方が自分も楽だし、「なんか仕事が早い人」みたいになって得です。


90%の出来の仕事を100%に持っていくのは、0%から80%の仕事を作るよりも倍以上の手間がかかります。

完璧主義を徹底するべき仕事とそうでない仕事を見極めて、完璧である必要がないと判断できるものはさっさと出しましょう。

間違って怒られたら「すまん!すぐ直す!」でOK。

怒られたとしても、トータルでかかる時間は少なくなります。


ただ、こういう仕事のやり方だと完璧主義の人の評価が下がり、出世(笑)に影響があるかもしれません。

マイクロマネージャー的な人には通用しないと思います。

織田信長とかトランプを相手に「さっさと出して失敗しました〜(テヘペロ)」などとやると、首を切られてしまうのです。



関連記事:部下を細かく管理しないと気が済まない!マイクロマネージャーの倒し方


予定を入れない

業務をさっさと終わらせ、残業を控え、必死に時間を作ったとしても、土日に遊んでしまったら元も子もありません。

必死の努力で平日の3時間を捻出しても、休日に予定を入れてしまうと一気に時間を持っていかれます。

  • 出かけるための準備に1時間
  • 移動に1時間
  • お酒を飲んで4時間
  • デートの場合、「その後」に2〜3時間
  • お泊りしてしまったら睡眠以外に3時間


などと、予定ひとつで大量の時間がかかります。


泣きながら予定を断りましょう。

全ては志のために。


将来、自分でビジネスを手がけたい人は、お金を貯める必要があるかと思いますが、予定を入れてしまうと時間だけではなくお金も飛びます。

僕は社会人になって長いですが、最もお金がかかったのは女遊びです。

合コン、デート、ホテルなどに札束をドブに捨てるようにお金を使ってきました。


めちゃくちゃ楽しかったですが、残っているものはあまりありません。

志ある人は、遊びを控えめにするのがとても大切です。

「土日に予定を入れまくる」という行為は、平日の全ての努力を吹き飛ばすほどの影響があります。


人間、なかなか超人にはなれません。

「遊び終わって夜に家に帰ってから勉強を始めればいいや」

と頭では考えてしまいがちですが、「遊びモード」から「仕事モード」に頭を切り替えるのは想像以上に困難です。

遊びが楽しければ楽しいほど、翌日の切り替えが難しくなります。


普通の人は、「仕事モード」をできるだけ維持するように意識して計画を組んでいく必要があります。