俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

30過ぎたらアルコールよりもプロテイン。

土曜日の飲み会を楽しみにしていた。
実際、久しぶりに会うメンバーで家に集まって、焼肉を食べながらビールを飲む時間はとても幸せだった。
テンションが上がり、楽しくなって踊り出してしまうような。そんな素晴らしいひと時だった。

自分の異変に気付いたのは23時を過ぎた頃である。

ビールはまだ4杯くらいしか飲んでいない。
学生時代、体育会の部活で死ぬほど一気飲みさせられてきた僕からすると、この程度のビールは寝起きに飲む水程度のもの...なはずだった。

が、足取りがおぼつかない。歩くとよろけてしまい、なんだか呂律が回らない。

俺はどうなっちまったんだ?

それでも楽しい。
追加でもう一缶、もう一缶と飲んでいくうちに、

「ううう...」

と立てなくなってしまった。
俺がこんなに弱いはずがない!と頭では考えていても、身体が言うことを聞かないのだ。もっと夜中まで語らいたいのに!

俺は一体どうしちまったんだ。

朝、気が付くとみんな帰っていて、ひどい頭痛と共に目覚めた。

頭が痛い。割れそうだ。

翌日。
日曜日は何も予定を入れずに、自分がやるべきことを進めるつもりであった。
が、どうにも手がつかない。
普段の生産性が乗用車レベルだとすると、この日の生産性はミニ四駆程度だった。

頑張ろうとしても進まない。進もうとしても集中できない。

明らかにアルコールが残っていて、僕の日曜日を潰しにかかってきている...!

ああ、そうか。
そういうことだったのか。

僕は。
年をとったんだな。

「30代になった」からといって、身体が急激に変わるわけではない。ゆうて29歳+数年の話なので、一気に衰えるわけではない。

が、徐々に。徐々に。
身体の中は変化していったのだろう。
アルコールの分解速度は明らかに衰えた、気がする。

僕たちは年をとると、

「20代のときなら大丈夫だった」

と言いたくなる。
でも、その多くは懐古主義というか、過去の自分を過大評価しているものだと思っていた。

たとえば、「30代になると太りやすくなる」とか言うのは基本的におっさんの甘えだ。

筋力が衰え、代謝が落ちているため、脂肪が落ちにくくなっていることに加え、飲み過ぎ。
奥様が手料理を作ってくれる場合、独身時代よりも摂取カロリーは多くなっているだろう。

そりゃあ、太るよ。

昔は体力があった、とか言う人の9割はそもそも普段運動していない人だ。運動しなかったら20代だって体力は落ちる。

30代になると記憶力が落ちる、というのも疑問で、普段から新しいことを学んでいると記憶力はそれほど衰えることはないだろう。

年の分だけ経験が増え、経験の分だけ物事を理解しやすくなる。
理解したものは記憶に残りやすいはずだ。

逆に毎日毎日同じようなルーチンワークを繰り返している場合は、記憶力は低くなっていくだろう。
使わない器官が衰えていくのは人間の常だからだ。

30歳を過ぎたら僕たちは、自分の身体に関して
・自分の努力で鍛えられるもの
と、
・努力でどうにもならないもの
を区別しなければならない。

「太りやすくなる」
というのは週2回のジムと適切な食生活で対策可能なもの。つまり「努力でなんとかなるもの」だ。

一方で「アルコールを飲んだら全然回復しない」というのは鍛えようがない。
何をしていいのかさっぱりわからない。

つまり、こういうのは鍛えるものではなく、節制するものなのだ。

お酒はほどほどに、嗜む程度にする。

一気飲みしてウオオ!と叫びたくなる気持ちは抑えて、アルコールなしでテンションを上げる技を開発するのもいい。

夜の3時間〜5時間の飲み会で、翌日の12時間近くが無駄になってしまうのは辛い。
我々には土日しか休みがないのだ。

・不規則な生活をしたら翌日は眠気が取れない
・クラブに行ったら風邪をひく

というのも最近実感した「衰え」だ。
こういう衰えと、僕は上手に付き合っていかなくてはならない。

色々書いてきたけど、修行僧のような生活をせよ、というわけではなく、程度を考えるべきだと思っている。

・お酒は飲むけどほどほどに。
・夜まで遊ぶけど終電で帰る。

みたいな。
年を取れば取るほど、同じ時間をどう充実させるかに頭を使う必要があるのだろう。
朝までダラダラするのではなく、終電までの時間を充実させるような。

それが年相応の「賢さ」なのではないだろうか。

そしてできれば、アルコールで30代の身体を蝕むよりも、タンパク質を豊富に含んだプロテインで乾杯することを習慣としたいものだ。