東京は人が多い。
週末にカフェでゆっくりしようと思っても、昼時はどこもかしこも満席だし、平日の夜も意識の高いサラリーマンで溢れてる。
僕たちはいつも、ゆっくりするためにカフェを探しているのに、空いてる席すら見つからなくてうんざりしてしまう。
* * *
恵比寿でカフェを探していた。
金曜日の仕事帰りの人で溢れている。
スケベな顔で合コン相手を待つ男たちを眺めながら、恵比寿様はニカッと笑っていた。
居心地が良くて、人が少なく、待ち合わせの時間までゆっくりできるカフェがないだろうか。
恵比寿様に尋ねても、彼は話さない。
ただ優しく微笑むだけだ。
答えは恵比寿様ではなく、Googleが持っていた。
「恵比寿 カフェ」で検索して、一つ一つページを眺めていく。
すると、
「いつも空いている恵比寿の穴場カフェ、パイルカフェpile cafe」
という、褒めているのかディスっているのかわからない記事を見つけた。
http://shareblog.info/archives/2675
記事の日本語があやふやでちょっと不安になったけれど、
「場所がわかりづらく、入るのに勇気がいる分、すいている」
とのこと。
この記事を、信じてみよう。
恵比寿像を背に、いつも空いてる穴場のカフェに向かう。
*
*
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Pile Cafeは恵比寿駅から徒歩5分の場所にあります。
わかりづらいので、カフェまでの道はできるだけ詳しく紹介します。
まず、恵比寿駅西口を右に曲がります。
「西口」というのは、ロータリーがある側です。やたらと長いエスカレーターがある方といえば、わかりやすいかもしれません。
信号を渡って三菱UFJ銀行が見える側に移動します。
わかりづらいですが、地図で見るとこっち側に移動しているイメージです。
HUBがある道の一つ手前の細い道に入り、そこをまっすぐ歩いた先の、突き当りにあるビルにPileCafeが入っているのですが、これ、すごくわかりづらい説明ですよね。
ビルの前にはこんな感じで、Pile Cafeの看板があります。
雑居ビルの前のPile Cafeの看板。
「ウエストパレスビル」というビルです。
中は雑居ビルそのものといった感じで、本当にカフェなんてあるのかよ、と不安になります。
Pile Cafeはこのビルの2階にあるのですが、エレベーターを使ってもたどり着きません。
エレベーターは2階に止まらないからです。
階段で行きましょう。
階段を抜けるとそこはPileCafeだった───
と小説の書き出しに使いたくなるくらい、散々迷って、やっと見つけたPile Cafeの入り口。
夜の18時頃に行ったのですが、中はほどよい暗さで、かつ席のほとんどがソファー席という最高の作りでした。
紹介されていた記事の通り、適度に人が少なく、話し声が通りやすいので、カジュアルなデートにも向いてそうだな、と思いました。
このカフェは席の配置が贅沢です。
渋谷の安いダイニングバーのように、席と席の間をぎゅうぎゅう詰めにして、隣の会話が丸聞こえになる、というようなことがありません。
ほどよい間隔があいているため、他人の会話が自分たちの空間に入り込んでくることはありません。それがまた、居心地の良さを生み出しているのでしょう。
カプチーノとガトーショコラを頼んで、店員さんに「すみませんが、写真を撮ってもいいですか?」とお伺いすると、快諾してくれました。
写真で伝わるかわかりませんが、コーヒーもケーキも美味しく、夜はお酒のメニューもあるので、やはりデートにおすすめです。
日中に行くと、窓側でゆっくり読書ができるかもしれません。
東京ではみんなが知ってるカフェや、駅から近いチェーン店はどこも混雑しがちです。
たとえば昔、
「お姉さん!俺と世界一うまいドーナツを食いに行こうぜ!ミスタードーナツっていうんだけどね」
なんて言いながら、池袋でストリートナンパをしてみたとき。
なんと、ミスドの席が一つも空いてなくて悔しい思いをしたことがあります。
いつも空いているカフェを自分の引き出しに入れておけば、そんな悔しい思いをしなくて済むかもしれません。
ちょっとオシャレで、でも気取らずカジュアルに、財布にも優しいデートをしたいときは、こういう穴場のカフェがすごく良いと思います。
*お店の名前
パイル カフェ エビス (Pile Cafe Ebisu)
*営業時間
[月~木・日・祝]
11:30~24:00
[金・土・祝前]
11:30~翌2:00
ランチ営業、夜10時以降入店可、夜12時以降入店可、日曜営業
*平均予算
夜:¥2,000~¥2,999
昼:¥999