先週、友達の結婚式に行ってきて驚いたのは、奥さんがあまりにも美人だったことです。
顔が小さくてスタイル良くて、白いドレスが天使の羽に見えるような綺麗な方で、
「お前、やりやがったな」
と、嫉妬80%の気持ちを込めて言いました。
友達はニヤリと笑い、嬉しそうにしていたのですがそれを無視して、
「こいつは良い奴なのでよろしくお願いしますね」
と奥さんに話しかけ、それに笑顔で答えてくれた奥さんを見て、やはり
「こいつ、マジでやりやがったな」
と思わずにはいられなかったわけです。
久しぶりに会った友達と飲みまくって死にそうになって、家に帰って泥のように眠り、朝起きて冷静になって思ったことは、誠実さと勤勉さは口の上手さに勝るということです。
その友人、仮に田中としましょう。
田中は大学の時は普通に童貞で、社会人になってもしばらくは童貞だったような男です。
口も全然うまくないし、女の扱いだって全然ダメ。
反応がいちいち童貞くさくって、合コンに連れて行くたびに困っていました。
でも田中は本当に真面目でいい奴で。
まともに就活もせず底辺を彷徨う僕と違って、立派な会社で立派な仕事をしていました。
20代後半の平均年収は339万と言われていますが、彼はおそらく800万以上は稼いでいたのではないでしょうか。
この年収はツイッターではなぜか鼻で笑われそうな年収ですが、一般的に見てすごく高いです。
独身で年収800万以上は全男性の1%もいません。
そして、彼は気の利いた冗談もあまり言えないんですが、優しく、責任感があり、仕事を頑張り、そして誠実でした。
結果として、もう本当にビックリするくらい綺麗な奥さんを捕まえて、幸せそうに結婚式を挙げたわけです。
さて、僕の一年前を振り返ってみます。
街をふらふらと彷徨い、女の子に声をかけ、ナンパのテクニックを磨くことに精を出していました。
才能がないので結局ナンパが上手になることはなかったのですが、なんだかんだで経験人数は増えました。
でも、経験人数が増えても全く幸せではなく、むしろ自分の時間が失われ、仕事のパフォーマンスが落ちることにストレスを感じる日々が続きました。
目に入った女の子に3秒以内に声をかけるという3秒ルールという謎のルールを自分に課し、出会いを量産する。
そうすると、話す女の子の平均レベルはどんどん落ちてきます。
当たり前ですが、3秒で相手を選ぶことは難しいですし、
「誰かがいたから3秒以内に声をかける」
のと、
「すごく綺麗な人がいたから逡巡しながら勇気を出して声をかける」
では出会いの重みも相手の可愛さも全然変わってきます。
量産型の軽い出会いを増やしていく一方で、自分の中に何が残っているのかわからないような、心の迷いが生じていました。
口先ばっかりうまくなって、俺、全然中身がねぇな、と。
当時は「アルファメイル」なんていって、ボスのように自信満々に振る舞うことが正しいと思っていました。
たしかに、自信満々の男の人はモテます。
ですが、夜遊び女遊びしている自分は、かつて自分が思い描いた「カッコイイ大人」像とはほど遠く、
カッコ悪い自分に本当の意味で自信が持てるわけはありません。
ハリボテのアルファメイルで、どこか後ろめたい気持ちを抱きながらナンパする自分は、意思のない人形のような目で街を歩いていたと思います。
それが一年前の僕で。
僕がそんなことをしている間に、田中は積み重ねていたわけです。
信頼と実績を。
仕事を着実にこなし、誠実に人に接し、一つ一つの出会いを大切にしてきたわけです。
大学時代ずっと童貞だった田中が出会った奥様は、僕が夜遊びしまくった時期に出会った誰よりも美しく、そして性格もよさそうでした(ハロー効果)
僕は磨くべきものを間違っていたのかもしれません。
小手先の技術を磨き、女の扱いがうまくなったように思っていましたが、そんなん時間が経つと何の役にも立ちません。
僕の幸せに貢献していません。
恋愛は確率論と言ってしまえばそれまでですが、だからといって量を増やせばキリがなく、殺し合いの螺旋から抜けられなくなります。
一つ一つの出会いを大事にすること。
自分のスペックを上げる努力を惜しまないこと。
たった2つの当たり前のことができている人が、当たり前に幸せな顔で結婚式を挙げているように思います。
これからは絶対にそこの軸をぶらさないように、記事としてまとめてここに記します。