ツイッターに染まっている人々は、自分のツイートにたくさん「いいね」がついたり、たくさんリツイートされることを
「ツイートが伸びる」
と言うんだけど、最近妙にツイートが伸びやすくなってきているように感じる。
それは自分のフォロワーが増えたからとか、人気者になれたから、とかではなくて、ツイッターの仕様変更によるものが大きい。
というのも、数ヶ月前から明らかに
「誰々さんがいいねしました」
というツイートがタインラインに表示される頻度が上がっていて、
「いいねがいいねを呼ぶ状態」すなわち「いいねスパイラル状態」
になっているからだ。
誰かが「いいね」して、それを見た誰かがまた「いいね」をして、「いいね」の連鎖でツイートが伸びる。
今のこの仕様に不満を持っている人も多いと思うけど、フォロワーを増やしたい人にとっては未曾有のボーナスタイムであるようにも思える。
当然、ツイッターでアマゾンのアフィリエイトをやっているやビジネスの集客をしている人にも追い風が吹いているだろう。
なぜなら、誰かが「いいね」してくれたツイートが、全く絡みのなかった他の人の目にも届くからだ。自分の観測範囲外の人にツイートが届くというのは想像以上に影響が大きい。
ひと昔前のネタ系ツイッタラーは、フォロワー数の1%程度のファボがつけば「ツイートがウケた」として安堵していたものだ。
しかし、今はなんだかツイッタラーの戦闘力がインフレしていて、男のネタ垢でもフォロワーの3〜5%、女子垢の自撮りや、美容役立ち情報ならフォロワー数の10%の「いいね」を優に超えるツイートが頻繁に生まれるようになっている。
特に元々フォロワー数の多いアルファツイッタラーは強い。
元々フォロワーの多いアカウントは初動から「いいね」がつきやすく、いいねスパイラルに入りやすいからだ。
言い方を換えると、今のこの状況は
「いいねによるフォロワーの分け合い」
とも言えるかもしれない。
他人に「いいね」をすることで、自分のフォロワーにそのツイートを見せる。
そのツイートを見たフォロワーが、ツイ主をフォローしに行く。
「いいね」でつながるフォローの輪である。
一方で、「いいね」が他人のタイムラインに勝手に表示されるようになって、フォロワーが減りやすくなった部分もある。
これは俗に言う
「他人のいいねがウザい問題」
である。
特に僕のアカウントのような女子垢の自撮りに嬉々として「いいね」をつけるアカウントはすこぶる評判が悪い。
色んな人に怒られていることには薄々気付いている。
また、他の人の攻撃的なツイートに「いいね」をつけることで、フォロワーに不快な思いをさせてしまうこともある。
こういった、望まれない「いいね」がきっかけでフォローを外されることもあるだろう。
なので、本気でフォロワーを増やしたいのなら、自分の「いいね」すらもブランディングする必要があるのかもしれない。
「いいね」する対象を胸熱のツイートに絞り、「いいね」においても他の人の印象を気にする...
...そんなツイッターが楽しいわけがない!!
「いいね」はエールだ。
心が震えたツイートには惜しむことなく「いいね」を送り、他人の目をはばかることなく賛辞を送るべきだ。
なので僕は、これからも自分を曲げることなく「いいね」を送り続けたい。主に女子垢の自撮りに。
とにかく、今のツイッターは良質な情報を発信し続ける人が報われやすくなってきているように感じる。
これからは、今まで光の当たらなかった面白いアカウントが次々と他人の「いいね」を通して目に触れるようになってくるだろう。
こないだの凍結祭りといい、ツイッターが少しずつクリーンな方向に向かっていこうとしているように感じるのは僕だけだろうか。
「クリーンなコンテンツ」というのは、ノイズが少なく、攻撃的な文章が少なく、他人を不快にさせることの少ないコンテンツのことである。
それはすなわち、広告主にとって価値の高いコンテンツに他ならない。
たとえばグーグルの広告の単価は最も高い部類に入ると思うが、それはグーグルの審査基準が最も厳しいからだ。
ブロガーは「グーグル・アドセンス」というサービスを使って広告を貼ることで収益を得ることができるんだけど、アドセンスは基本的には「子供が見ても問題ないサイト」にしか表示されない。
広告主の印象を守るためである。
厳しい審査によってイメージが守られるからこそ、広告主は安心してグーグルにお金を払うことができるのだ。
ツイッターがそうやって「クリーン」になるとはとても思えないけれど、大きな流れとしてはより健全な方向に向かうのかもしれないし、そういう方向に向かおうとしているツイッター社の努力を感じている。
まぁそれでも僕は、今のカオスなツイッターを愛してるんだけれど。
【追記】
そしてこんなブログを書いた後に投げたツイートはスベり、恥ずかしいから消した。
世の中はなかなか厳しく、仕様が変わってもダメなものはダメ。