2015年はキラキラ女子が最も輝いていた年だった。
インターネットに彗星のように現れ、その傲慢さと歯に衣着せぬ発言で多くの男達を動揺させ、多くのウォッチャーの心を踊らせたキラキラ女子。
次々とアップされる豪華な食事の写真。
ホテル、時計、そしてLINEの画面キャプチャ。
商社くん、広告くん、外資くん、ガリガリ君のように、職業に君付けして、遊んでいる男の社格でマウンティングを取り合うキラキラ女子。
港区にいると金は天から降ってくるという名言も生まれ、その発言の重さに男たちは震えた。
しかし、キラキラの栄華は長くは続かない。
彗星が一瞬で流れて消えるように、キラキラ女子達もキラ星のように現れては夜空に消えていった。
ばびろんまつこ。
キラキラの頂点にいた彼女の逮捕によって、キラキラの歴史は幕を閉じたと言っても過言ではない。
膨れ上がった承認欲求の末、詐欺行為で逮捕されてしまったばびろんまつこ。
僕は彼女の巨乳を一生忘れることはないだろう。
キラキラを牽引し、多くのキラキラワナビーを生み出したチワワ先輩は結婚してツイッター界から去り、
数々の炎上を切り抜け、キラキラの世界でひときわ大きな存在感を発揮していた東京姉妹はツイッターに鍵をかけた。
酒豪ガールに端を発するガール系アカウントはいつの間にか大人になり、ツイッターにはキラキラの思い出だけが残った。
平安時代。
驕り高ぶっていた平家を指し、
「驕れる者久しからず」
という後世に語り継がれる物語が生まれた。
今は平成時代だが、奢られまくっていたキラキラも久しくはなかった。
そして時は2016年。
ツイッターに新しい風が吹いている。
パパ活ブーム
である。
検索すると518,000件がヒットし、世の中にこんなにたくさんの「パパ活」キーワードを含むウェブサイトができていることに僕は震え上がった。
検索すると何やら怪しい文字列が大量に並び、ブラウザをそっと閉じたくなるのもパパ活界の特徴だ。
見てしまった時のダメージはキラキラよりもはるかに大きい。
ちなみに2010年頃から生まれた(らしい)キラキラは、「キラキラ女子」で検索すると2016年6月現在、7,670,000件がヒットする。
パパ活は最近産声をあげたばかりなのである。
パパ活というのは簡単に言うと、「ヤラせない援助交際」である。
パパという言葉にはどこか平和な響きがあるが、やっていることは性の切り売りであり、非モテからの搾取である。
1990年代に援助交際が社会問題になったが、「ホ別3」(ホテル代は別で3万円、の意)、「ゆきち5」といった比較的小さな額と身体を交換していた援助交際に比べ、パパ活は桁が一つ違う。
そして、基本的に身体の関係を持つことなく金だけをむしり取るのがパパ活のポリシーである。
また、援助交際は失うモノの少ない(=金のない)オッサンと、偏差値の低い女子高生が結びついていたようだが、
パパ活をやっているのはどちらかというと高学歴女子である。
ツイッターで見つけたパパ活アカウントは早稲田などの高学歴女子が多かった。
そして相手は金持ちの経営者などのようだ。
パパ活女子はこう主張する。
パパ活によって得られるものは多い。
具体的には、
- 資金
- コネクション
- 男を見極める選球眼
- 美意識
などを効率良く得ることができる。
小娘に金を払い、小娘にビジネスを親切丁寧に教え、真面目な話をする男がどこにいるのだろうと不思議に思っていたが、実際に
「知り合いの社長に子会社やってみないかと言われた」
なんて話を色んな女の子から聞くから、世の中にはそういうニーズが溢れているようだ。
まぁ、僕はその子に一銭も払うことなく一戦交えたわけだが。
「お金しかないオジサンはこの娘と食事するだけでも大金を積まないといけないのか」と優越感に浸りながら抱けるので、パパ活女子は嫌いではありません。
— りっつ (@l_itt_su) 2016年6月13日
さて、ツイッターで「パパ活」と検索すると大量のパパ活アカウントが見つかる。
アフィリエイトで金を稼ぐよりもアフィリエイトの稼ぎ方をコンサルするほうが儲かるのと同じで、
パパ活を支援して稼いでいるパパ活コンサルもいるからこの業界の闇は深い。
パパがいる女子は非常にわかりやすい。
旅行の写真なのになぜか1人の写真ばかりで、給料が高そうに見えない職種でやたらと豪華な時計や食事の写真をインターネットにupする。
パパ活の情報を検索しまくっていると、2ちゃんねるの「パパ活垢観察スレ」というのが見つかった。
そこに流出している写真が本人かどうかはわからないが、どの子もそんなに可愛くなかった。
高校で言うと、クラスの中くらいに位置していて、
「サッカー部のイケメンとは付き合えないけど、クラスの地味な男の子と一緒に自転車に乗って帰るレベル」
くらいの女の子が多いように見える。
さて、ここまで色々と調べてきて、どうもパパ活女子は一瞬のブームで終わるような気がしてならない。
なんというか、どんなに観察しても、キラキラをウォッチしていたときのような血沸き肉踊るようなあの感覚は生まれてこない。
キラキラ女子は我々普通の男を挑発し、見下し、いかに自分たちが選ばれし者かとマウンティングしてきたので張り合いがあった。
しかしパパ活女子はなんというか、淡々と男から金を巻き上げ、淡々とSNSにアップする職人のようにも感じる。
彼女たちは誰にもマウンティングしていない。
ただ自分の目的のために、つまりは金のために動いている。
キラキラにとっての男は自らを着飾るアクセサリーだったが、パパ活女子にとっての男はただの金なのだ。
ツイッターにはパパ活に批判的な意見が多々見られるが、パパ活女子は反論しない。
キラキラ女子と男ツイッタラーは火花を散らして闘っていたものだが、パパ活女子は金にならない争いは意に介さない。
ただ、パパ活女子の""パパ""ってたぶん若い頃非モテで今も金だけはあるけど同世代には非モテみたいな気がするから、非モテコンプレックス持ってそのまま社会人になった俺みたいなやつがなりそうなんだよなぁ。そこそこの企業勤めの独身みたいな金の使い方じゃん。よくしらんけど
— 私文ボーイ (@kuhs_9343) 2016年6月13日
パパ活女子に対して潜在的パパ達が怒るのって「私はお金が欲しいからあなたと会ってるの」ってことが表面化されて心穏やかでいられないからなのでは。「お金関係なくあなたと会いたいの」というウソに気持ちよく騙されて「かわいいやつじゃ、お金をやろう」とやりたいんじゃないの。
— mentane (@mentane) 2016年6月13日
「パパ活」って見慣れない言葉が見えたから調べてみたんだけど「赤の他人に金銭的援助をして貰う」って、女である前にひとりの大人として恥ずかしくないのかな…?って思うんだけどわたしの感覚がズレてるんだろうか
— heroin (@_h_e_r_o_i_n_) 2016年6月12日
最後に、おせっかいかもしれないが、贈与税について調べてみたので記載しておく。
贈与とは、当事者(贈与者)の一方が自己の財産を無償で相手方(受贈者)に与えることを内容とする契約のこと。
贈与税は、(生きている個人の)財産をもらったときに、財産をもらった個人にかかる。
贈られたお金や物が110万円の基礎控除額を超えると、もらった人(受贈者)に贈与税がかかる。
つまり、110万円以上のお金やプレゼントを受け取った場合は、税金がかかるということだ。
もらった額から110万円を引いて、200万円以下だったら10%、200万~300万だったら15%の税金を支払わなければならない。
ツイッターで見たパパ活女子は毎月30万円をもらっているようなので、
30万 × 12ヶ月 = 年間360万
360万 - 110万(基礎控除) = 250万
250万 - 10万(控除額) = 240万
これは200万円~300万円の間になるので、15%の税率である。
240万 × 15% = 36万
なので、
36万円の税金を支払う必要があるということだ。
No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|贈与税|国税庁
パパ活女子の歴史は浅い。
援助交際が独自に進化を遂げ、水商売したくない女子にとっても敷居が低くなったため、これからパパ活は広く普及していくかもしれない。良いパパの供給量は限られているが。
僕は恐ろしい。
年を取り、キャバクラくらいでしか女に接することもなく、若いというだけで女子に価値を見出すようになってしまったとき、僕もいずれパパになってしまうのではないかと。
同じパパなら僕は、家庭を大切にし、血の繋がった娘に愛されるパパになりたいものだ。
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