英語の勉強が続かない。
「英語ができるようになりたい」
とずっと昔から考えていて、ちょくちょくと英語学習を始めては中断し、始めては中断し、というのがもう8年くらい続いている。
8年である。
あまりにも長い期間だ。
日本語もままならない幼稚園児がやがて平仮名を学び、掛け算を覚え、友達を作り、恋をして、「仰げば尊し」と合唱して小学校を卒業するのと同じくらいの期間である。
そんなkiroroもびっくりするくらいの長い間、「英語を身に付けなければ...」と悶々と悩みを抱き、コンプレックスを抱えながら生きてきて、結局何も身に付いていないのだ。
もしかしたらこの記事を読んでいる方も同じように、ずーーーーっと昔から「英語やらなきゃ」と思い続けていたのかもしれない。
僕もずっと悩んできた。
どうしたら英語が続けられるだろうか?
どんな勉強をしたら英語を効率よく学べるだろうか?
僕の才能がないことは重々承知なのだが、英語というのは「一日2時間以上の学習」を「長期間にわたって継続」しなければ身に付けることができないものと思われる。
英語に限らず、語学全般に言えることだろう。
語学は継続が大切で、一時的にやる気になって勉強しても、勉強を中断するとその能力は簡単に失われてしまう。
なぜ英語学習を続けられないのか
なぜ英語の勉強を継続できないのか。
語学学習は「語学が好き」という人以外には苦痛が伴うもので、差し迫った事情がない限り、語学の勉強は後回しにされてしまうからである。
英語は
「やりたいと思っているけど、やらなければ生きていけないほど重要なものではない」
ものなので、他に優先順位が高い何かが割り込んでくると勉強を中断してしまう。
社会人は基本的には忙しい。
平日の10時間を会社で過ごし、電車に乗って家に帰り、帰宅後は風呂に入ったり食事したり、時々ジムで運動する。
仕事中に居眠りはできないため、むやみやたらと睡眠時間を削ることもできない。
スマホを見てネットサーフィンに時間を使ってしまう人もいるだろう。
仕事の勉強もしなければならない。
自分の時間はものすごく少ないのに、次から次へとやらなければいけないことが出てきてしまう。
ゆっくり時間を取って英語の勉強をする暇がないのだ。
そのため、
- MBA留学を目指す
- 外資系に転職する
- そもそも仕事で英語が必須である
などの強い動機づけがないと、英語学習はサボってしまいがちになる。
そういう忙しい社会人におすすめしたいのが、「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」勉強法である。
Audibleを使って“英語で”学ぶ
Audibleは素晴らしい英語学習ツールだ。
オーディオブックは書籍を朗読する音声コンテンツのことで、AudibleはAmazonが提供しているオーディオブックサービスである。
ユーザーインターフェースがシンプルで使いやすく、何より品揃えが素晴らしい。
売れている洋書はだいたいオーディオブックになっていて、わざわざ日本語の翻訳版を読まなくても英語で聴きながら知識を得ることができる。
自分が元々興味がある内容ならば、「お勉強している気分」も和らぎ、英語を学習するハードルが下がる。
色々な英語学習を試してきたが、Audibleを使った英語学習が社会人にとっては最も効率がよく、また将来の糧になりやすいものだと思っている。
英語で歴史を学ぶ
歴史は教養として知っておきたい。
社会人になって歴史を学んでどうする?と疑問に思われるかもしれないが、歴史の勉強は面白い。
また歴史は面白いだけではなく、会話や文章の小ネタになることも多いのだ。
歴史は教訓にもなる。
「歴史を振り返ってこんなことがあった」
「それを現代に当てはめて考えると、こんなことが言える」
みたいに、歴史上の教訓を活かしてビジネスを考えることもできる。
しかしながら、歴史が役に立ちそうだと思っていても
「休みの日に黙々と歴史を勉強する」
のは面倒だと感じてしまうかもしれない。
社会人の貴重な休日に、歴史の本だけを読む暇はなかなかない。
皆、やること多くて忙しいからだ。
僕はそういう忙しい人にこそ、“英語で”歴史を学ぶ「ついで学習」をおすすめしたい。
最近本屋で見つけて購入したのが
『シンプルな英語で話す日本史』
という本だ。
この本は見開きで英語と日本語訳が掲載されている。
縄文時代から現代に至るまでの歴史トピックが100個にわたって記述されていて、読むだけで日本史の概要を掴むことができる。
英語の学習には「音声」が重要だと僕は考えているが、この本にはCDもついているので、スマホに入れて繰り返し聴くことも可能だ。
表題の通りシンプルな英語で書かれているため、暗記して覚えておけば英会話の際にも役に立つように思える。
オンライン英会話を半年以上続けて感じたことは、大学入試のような難解で冗長な英語は必要ないということだ。
シンプルな英語をいかに素早く正確に発するかが大事で、そのためにはシンプルな英文を大量に脳内にストックする必要がある。
会話に使えそうなシンプルな英語を脳内にストックできるという意味でも、『シンプルな英語で話す日本史』はおすすめしたい。
また『シンプルな英語で話す日本史』が想像以上に良かったので、『シンプルな英語で話すアメリカ史』や、『シンプルな英語で話す西洋の天才たち』という本も一緒に購入した。
英語と一緒に「歴史」や「歴史を作ってきた人物」について学ぶことができ、一石二鳥の学習ができる。
英語で教養を学べば会話の引き出しが増える。
効率よく教養を身に付けたいと考えている人にこの本はぴったりではないだろうか。
- 作者:ジェームス・M・バーダマン
- 出版社/メーカー: ジャパンタイムズ
- 発売日: 2015/03/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ちなみに偉人の名言も英語で学ぶことができる。
『音読したい英語名言300選』だ。
この本にはたくさんの偉人の名言やエピソードが散りばめられている。
CDもついているので音声も確認できるので暗唱にもおすすめだ。
英語でニュースを学ぶ
英語を学ぶには英字新聞を読むのがいい、という話を聞いたことがある。
意識の高い人だったら、既に英字新聞を購読している人もいるかもしれない。
僕は例のごとくやる気ばかりは高く保っているので、お試しで英字新聞を買ってみたこともあるのだが、残念ながら2つ問題が発生した。
ひとつは日本語訳がないため、読んでいて読解が正しいかどうかよくわからないこと。
もうひとつは音声がないのため、発音がわからないことだ。
投下時間に対する効果を考えると、英字新聞は語学学習に使うには効率悪そうだなと感じ、英字新聞を断念した苦い思い出がある。
それでも頭の片隅では、ニュースと一緒に英語を学べたらいいな、と思っていた。
それで、こないだ図書館に行ったときにたまたま見つけたのがコレ。
『CNN ENGLISH』
最新号をアマゾンで買ってしまった。
『CNN ENGLISH』は最近話題となったニュースが「英語学習しやすい形」で編集されている。
もちろん音声つきだ。
発音の基礎トレーニングやディクテーション用のページもあり、NHK英会話と同じかあるいはそれ以上の効果があると思われる。
日経新聞の代わりに『CNN ENGLISH』で時事ネタを仕入れるのも良いのではないだろうか?
Kindle版も提供されていて、音声はダウンロードして聴くことができる。
「英語で話す、考える世界の論点2019-2020」などはトピックとしてもとても面白そうだ。
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2019年 12月号【特集】世界の論点2019-2020【来日スピーチ】ジム・ロジャーズ
- 作者:CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2019/11/06
- メディア: 雑誌
NHKラジオ英会話は定番だけど、続けられなかった
『NHKラジオ英会話』は一昔前の英語学習者のバイブルのようなテキストで
「毎月やってたら英語ができるようになった」
という人がたくさんいた。
僕も意識が高かったのでNHKラジオ英会話の本を買ってみたのだが、
- ラジオを聴くのが面倒くさい(ラジオを普段使わない)
- テキストにCDがついてなかった
などの理由で、途中で使うのを辞めてしまった(今ではもっと便利になっているかもしれない)
昔は便利な教材が少なかったためNHKラジオ英会話をコツコツとラジオで聴く人がいたのかもしれないが、今は『CNN ENGLISH』がある。
『CNN ENGLISH』は音声付きで、話題のニュースを題材にしてディクレーションや発音の練習もできる。
時事問題を英語で学べる教材としての完成度は非常に高いように思える。
ちなみに『ENGLISH JOURNAL』はKindle unlimitedで無料で読み、聴くことができる。
本当に便利な時代になったものだと感動している。
英語で童話を学ぶ
童話を学ぶことに何の意味があるのかと思われるかもしれないが、歴史の洗礼を経て今でも読み継がれている童話は創造性の塊だと僕は思う。
話の展開や構成には「万人に受け入れられる何らかの要素」が詰まっているはずだし、自分が物語を作るときの元ネタにもなるはずだ。
余談だが、僕の大好きな漫画『ONE PIECE』には童話を元ネタにしたような島が登場することもある。
あの偉大な作品にも童話のストーリーが活かされているように見えて、僕も基礎教養として童話を読んでおきたいな、と思った次第だ。
もちろん童話のストーリーを学んだところですぐに仕事に役に立つわけではないけれど、いつか点と点がつながって何かを創作するときに活きてくるかもしれないと期待している。
童話を楽しむついでに英語が勉強できたら最高だ。
『やさしい英語で学ぶイソップ物語』では、誰もが知っている童話を英語で学ぶことができる。
誰もが知ってる「ウサギとカメ」
英語で勉強できて、もちろん翻訳と音声もついている。
やさしい英語で読むイソップ物語 改訂版―BEST20 (音読CD BOOK 1)
- 作者:Live ABC(編者)
- 出版社/メーカー: ジェイ・リサーチ出版
- 発売日: 2011/02/25
- メディア: 単行本
英語でプログラミングを学ぶ
最後に社会人にとって最高の英語学習法は、英語と一緒にプログラミングや会計、金融などの実学を学ぶことだろう。
トーマス・フリードマンは『遅刻してくれて、ありがとう』で「コーディング(プログラミング)はこれからの時代を生きる人間の必須のスキル」と述べている。
僕は「ウェブアプリを作る」という目標があるので、英語でプログラミング本を買っていて、思ったよりも読みやすい。
ただ、もし英語で専門分野を学ぼうとする人がいたら、気を付けてほしいこともある。
「英語で専門を学ぶ」は英語と仕事を両立させる一石二鳥の素晴らしい方法なのだが、英語力が低いと学習が全然進まなくてイライラしてしまうのだ。
しかも全く知らない何かをいきなり英語で学ぶと、意味がわからないまま時間ばかり過ぎてしまうこともある。
そんな事情もあるため、理解していない内容をゼロから英語で勉強するのではなく、最初のステップは母国語で学び、次のステップを英語の専門書で学ぶのがいいと思う。
TOEICや単語集の問題点
TOEICのスコアを上げたいならTOEICの公式問題集をやるのが一番いい。
問題の質もしっかりしているし、努力すればスコアが上がるので、モチベーションを保ちやすい。
僕もそれはよくわかっている...
しかし、問題文が面白くないのだ。
The convention center is located on Market Street, directly opposite Glenview Shopping Center.
そのコンベンションセンターはMarket通りに位置し、Glenviewショッピングセンターの真向かいにあります。
なんて文章を読んでも、ブログのネタにも話のネタにもならない。
せっかく繰り返し勉強するのに、退屈な英文にしか触れられないのは寂しいものだ。
単語集も同じで、効率的に単語を覚えるためには単語集が最も効率的なのはわかりきっているのだが、どうしても文章が真面目すぎてつまらない。
そうすると、英語を学ぶのが苦痛になってしまう。
どうせなら自分が興味ある内容を英語で勉強して、継続のモチベーションにつなげたいと思っている。
結局は「継続できるかできないか」が一番の問題で、継続するためにはそれを楽しめるかどうかがとても大切なのだ。