『キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、話さない77のテクニック』という本を読みました。
232ページの薄めの本なのであっさり読めると思いきや、思った以上に濃い本でした。
この本は「刺さる、つかむ、心に残る」フレーズを書く能力を身に付けるための本です。
今年だか去年だかのバレンタインの時期に
「一目で義理とわかるチョコ(ブラックサンダー)」
というキャッチコピーがネットで話題になりました。
たった一言でブラックサンダーがどんなチョコかを的確に表現し、かつ見た者の心を掴んでしまったのです。
大成建設のキャッチコピーはたったひと言です。
「地図に残る仕事。」
このひと言だけで、どんな仕事ができるかがわかってしまいます。
こんな仕事したいなって思ってしまいます。
言葉の力ってすごいんです。
言葉には人を動かす力がある。
「私には夢がある」と叫んだキング牧師もその言葉によって人を動かしました。
「一生砂糖水を作り続ける気か?
それとも世界を変えたいか?」
と挑発したスティーブ・ジョブズもそう。
言葉には、人を動かす力があるんです。
『キャッチコピー力の基本』はそんな名作キャッチコピーのパターンを詳細に分析し、
良いキャッチコピーを作るためのルールを78個に分類して紹介した本です。
一つ一つの法則に名作キャッチコピーの事例やビフォー・アフターの改善例が紹介されているため、自分の文章の改善に活用するイメージがわきます。
僕自身、ブログの文章を改善するためにこの本を買ったのですが、タイトルや見出しのコピーに参考になる部分が多いですね。
今回のタイトルはあえて「Hint 18 問いかけてみる」を使ってみました。
「人の心を動かすキャッチコピーの作り方を知りたくないか?」
問いかけるタイトルを誰かが見て、
「知りたい」
「気になる」
と思わせたら大勝利。
そして、
「いや、知りたくねえよ」
と思わせても、『反応』させた分、勝ちなんですね。
ちなみにタイトルはまだまだ挑発的にすることもできるのですが、やりすぎるとネットはすぐに炎上するので、せっかく学んだ技を出し切れずに歯がゆい想いをしています(笑)
キャッチコピーを面接で使う
いま振り返るとめちゃくちゃ恥ずかしいのですが、僕は就活していたとき、実力もないくせに色々とキャッチコピーっぽいのを駆使していました。
キャッチコピーで自分をわかりやすく伝えた方が、明らかにエントリーシートの通過率が上がりました。
自己紹介的な欄の1行目にキャッチコピーを入れていたのです。
今でも覚えている例でいうと、たとえば、
「私は『共創』と『競争』を大切にしています。
大学3年生のとき、なんとかかんとか」
みたいなことを書いていて、面接官にツッコミどころを残してESを出したら、割と面接で狙い通りのことを聞かれました。
いま、この文章を書きながらめちゃくちゃ恥ずかしくなっているのですが、当時は頭が完全に麻痺していたし、意識も限りなく高かったので、堂々と
共創力(キリッ)
とか言っていたんです。
ちなみにこのフレーズは意識高い慶應の人からパクりました。
就職活動に限らず、プレゼンのスライドなんかにもキャッチコピーを入れておくと、相手の記憶に残りやすくなります。
瞑想して意識を高めて、自分や商品を一言で表現するキャッチコピーを入れてみてください。
じゃあキャッチコピーはどうやって作るの?
詳しくは本を買って読んでほしいのですが、それではあまりにも記事として不親切なので、印象に残ったテクニックを箇条書きで紹介します。
- 気持ちを込める
- 「痛みに耐えてよく頑張った! 感動した! おめでとう!」
- 気持ちを込めて言い放ったことで、大きな話題となった
- 短く言い切る
- 「言葉は習慣である」
- 言いたい要素を凝縮すれば、ストレートに伝わる
- 異質な言葉を掛け合わせる
- 国家の品格
- 蹴りたい背中
- 専門用語と定番の言葉を組み合わせる
- レバレッジ時間術
- 実録「モテ・ロンダリング」報告
- ランキングを利用する
- 東大・京大で一番読まれた本
- 本音で言い切る
- 妻の「出世」を喜べない
- 脅して言い切る
- アラサー女も加齢臭
- マザコン息子、ファザコン娘を育てていませんか?
- 反語を使う
- 信長は本当に天才だったのか?
- マンガ・アニメの名言を利用する
- 僕はこの本に恋をした
- 私は会社と...恋愛したい
- かかる時間を示す
- 「1日30分」を続けなさい!
- 90分でわかる会社のしくみ
- 対句にする
- 沈黙は金 雄弁は銀
- 話を聞かない男、地図が読めない女
- 金持ち父さん貧乏父さん
...と、色々と書いてきましたが、本で紹介されている内容のごく一部です。
コピーライターじゃなくても、普段の生活で使えそうなテクニックはたくさん散りばめられています。
特にブロガーやツイッタラーには役に立つんじゃないかな。
通勤中でも気軽に読めるので、興味がある方はぜひ。
- 作者: 川上徹也
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/07/23
- メディア: 単行本
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