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俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

表参道の花が咲くカフェ「ニコライ・バーグマン」に行ってみたけど、あまりの場違いっぷりにおっさん困惑。

とどまることを知らない僕のカフェ熱は、表参道まで届いた。

ほんのりかすんだ早春の空に、爽やかな風が吹きわたる日曜日の午後。
僕は全身ユニクロで、表参道を歩いた。

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目指すカフェの名は、ニコライ・バーグマン。
人っぽいが、これはカフェの名前である。

表参道駅から歩いて5分の裏道に、ひときわ目を引く瀟洒な建物がある。

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このカフェの名は、ニコライ・バーグマン。
食べログでは「東京随一の美女遭遇率の高いカフェ」と紹介されているカフェだ。
https://tabelog.com/tokyo/A1306/A130602/13121811/dtlrvwlst/B116913847/?use_type=0&smp=0


僕は美女になど目もくれず、美しく咲く花とコーヒーの香りを楽しみに来た、というのは完全に嘘で、美女を見学するために表参道までチャリで来た。


入り口のドアを開けた瞬間、花の香りが流れてくる。
店の半分はカフェ、もう半分は花屋になっているのがこの店の特徴だ。


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カフェは満席で、しばらく席が空く様子はない。
待っている間、他のお客さんは楽しそうに花の写真を撮っていた。

この写真をインスタグラムにアップするのかな、などと考えながら、僕はツイッターにアップするための写真を撮り始めた。


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美しい。

この花をデザインしているのは、フラワーアーティストのNicolai Bergmann。
1976年にデンマークで生まれ、父の仕事の関係で来日。

普通の花屋での下積みからコツコツと努力し、2003年に立ち上げたフラワーショップ「ニコライ・バーグマン・フラワーズ&デザイン」が大ヒット。
今ではフラワーアーティストの第一人者になっているらしい。

見た目もなかなかイケメンで、僕が女だったら求婚してる。球根だけにね。

happy.woman.excite.co.jp


それにしても、なんてインスタ映えしそうな空間なんだろう。


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カフェの席が空くのを待つ間、女性客は飽きもせずに花の写真を撮っていた。
僕は5分で花に飽きて、カーフレイズというふくらはぎを鍛える筋トレをしながら、女子のおっぱいばかりを見ていた。

本当に、本当に。
この店は美女ばかりで、僕は青春時代を表参道で過ごさなかったことを心から悔いた。
室内なのに、彼女たちだけ陽だまりの中にいるようだった。


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この店はたしかに雰囲気がよい。
そして、いい匂いがする。

それが花の香りなのか、美女の香りなのかはわからないけれど。

でも、僕はこの店をデートにオススメすることはできない。
待ち時間が異常に長いからだ。人気すぎる。

いくつか「Reserved」の席があったので、予約することができるのかもしれないけれど、基本的にデートの時に並んで待つのはNGだ。

僕の長年の研究によると、デートの待ち時間が10分増えるごとに、優勝できる確率が20%ずつ落ちてくる。

ただでさえ低い優勝確率をこれ以上下げるわけにはいかないだろう。

この店は、ゆっくりとパンケーキを食べながら、優雅な女子会をやるためにある店である。

あるいは、僕がもし一流のナンパ師ならば、店で花を選ぶ美女に声をかけていたかもしれない。


「こんにちは、ヒマワリの花言葉を知ってるかい?」

「え?」

「『私はあなただけを見つめる』」


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「この花を、君に」


「ありがとう。でもこの花はヒマワリではない」


* * *

30分以上待って、やっと席に案内された。
テーブルには花が咲いていた。

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そして、カプチーノには葉っぱが落ちていた。

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実を言うと、ゆっくり本でも読もうと思ってKindleを持ってきたんだけど、待っている人に悪い気がしたので、カプチーノを一杯飲んで店を出た。

表参道のカフェにはゆったりとした時間が流れている。
僕がこのカフェで痛感したのは、美女には余裕があるということだ。

いつもせかせかとしていて、カフェの待ち時間にカーフレイズを始めるおっさんに、この店は似合わない。

ゆとりのある生活。
そして、ゆとりのある時間を持つ貴族階級の美女達が、パンケーキを食べ、スムージーを飲みながら、キャッキャウフフするための店であった。

おっさんは肩を落とし、それでも前を向いて、再び汐留のカフェへと向かった。