俺の遺言を聴いてほしい

これは俺の遺言だ。

大雪警報が出た日に在宅勤務を許可してくれたり、早めの帰宅を認めてくれる会社は「素敵な会社」だと思う




2018年1月22日。
内閣府防災担当の公式ツイッターから大雪情報が発信された。

窓から外を見ると、全体が白く霧がかかっているようにも見え、視界が雪で遮られている。
都心の雪のピークは22日午後6時から9時頃とされており、ちょうど帰宅の時間に重なる。

これらの情報は午後2時の時点で既に報道されており、降雪のピークは予測可能なものとなっている。
このように交通機関の乱れが予想されているということは、対策は非常に簡単なものだ。

・業務を調整して早めに帰宅する
・在宅勤務に切り替える

というシンプルで、誰でも思いつく対策である。
やること自体はとてもシンプルだけど、実行のハードルが高い、というのが現状なのではないだろうか。

パッと思いつくだけで、誰でも思いつく対策を実行するためには以下のような風土があらかじめ準備されている必要がある。

  • 会社全体で、柔軟な働き方が推奨されていること
  • 業務の調整を受け入れてくれる雰囲気がチーム内で共有できていること
  • リモートで仕事をする環境が整備されていること(ツール・インフラ含む)
  • 面倒な承認手続きが少なく、調整のハードルがそれほど高くないこと
  • 風通しが良く、社員(部下)の意見を受け入れる雰囲気であること

リモートで業務を進めるツールというのは、Slackのようなチャットツールだったり、SkypeやGoogle handoutsでテレビ会議ができる環境だったり、自宅からメールの確認ができるようなメールシステムだったり色々あるけれど、このようなツールが標準で用意されているかどうか、という点が第一のハードルだ。

今どきのウェブ系の企業や比較的新しい会社ではこれらは当たり前のように使われている印象があるけれど、日本の伝統的な大企業はもしかしたら、このようなツールの導入には抵抗があるかもしれない。

ツールの導入よりももっと難しいのは、会社の雰囲気を作っていくことだろう。

「雪が降って電車が止まったら大変だから帰りたいです」

というのは実はけっこう勇気がいることである。

というのも、

「雪が降って電車が止まりそうでも帰らずにオフィスで頑張る人」

もいる中で、一人違うことをするのは何か怠けているかのように思われがちで、困難に耐えることは美徳とされる傾向が強い。

「やばい状況からさっさと逃げ出そう」というよりも、「やばい環境をみんなで耐え凌ごう」となりがちな日本の雰囲気に影響されることなく、柔軟な働き方を許容してくれる雰囲気がある会社は素敵な会社だと思う。

「良い会社」というと色々な定義があって難しい。

・給料が良い会社
・裁量が大きい会社
・成長機会が多い会社

たくさんの「良い会社」がある。
柔軟な働き方ができても給料がめちゃくちゃ安かったら、「良い会社」とは言えないかもしれない。

だから僕は、こんな大雪の日の社員の判断で、働き方を調整できる会社は「素敵な会社」だと表現したい。
素敵であることには異論は出ないと思うから。


今日の日経新聞の1面に

「日本の賃金、世界に見劣り」

という記事が載っていた。
世界の賃上げ率は4年連続で2%を超えるが、主要7ヶ国の中で日本だけが2000年の賃金水準を下回っているというのだ。

就職先を選ぶ際、賃金はとても重要な要素である。
賃金水準が上がらないままだと、世界の働き手は日本企業に集まらなくなるかもしれない。

これから労働人口が減る中で、生産性を高めて賃金を上げていく努力をすることと、働きやすい環境を作っていくことは相反するものではないはずだ。

去年あたりからものすごい勢いで「働き方改革」が叫ばれ、労働環境はどこも目に見えて改善されてきたように思う。

ここ数年で業務時間を減らしていこうという雰囲気はできてきた。
実際に減らせているかというとそうでもないというのが実態なようだが、その息吹は確実に感じている。

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「務め人の春」とも呼べる環境ができていく中で、これからはより自由で、働き方を選択しやすい雰囲気が醸成されていったらいいな、と思っている。

雪は今も強まり続けていて、ツイッターで「線 止まった」と検索すると電車が止まった話が出てきている。
山手線が止まったらしい。


完全に余談だけど、このひどい雪を見て、昔の広告を思い出した。

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「ぜんぶ雪のせいだ。」と言って投げ出したいと一番願っているのは、実はJRの社員の方々ではなかろうか。

早めの帰宅を許可してくれた会社に感謝しつつ、自宅での仕事を再開する。

23日(火)の朝には雪がやんでいるようなので、明日は少し早めに出社したい。

www.tenki.jp