「サクッと起業してサクッと売却する」の作者の正田圭(まさだ けい)さんは15歳の頃から起業家として活動している
シリアルアントレプレナー(連続起業家)
です。
15歳のときに作ったSEOの会社を19歳の時に総額1億5,000万円で売却。
その利益を元にまた新たに会社を作り、年商35億の会社を作り上げたとんでもない人物です。
正田さん本人はSNSをひどく嫌っていて、露出もあまり多い方ではない(ように見える)ため、知らない人も多いかもしれません。
僕もミーハーなサラリーマンなので、正田圭さんのことはツイッターの起業家の方が紹介しているのを見て初めて知りました。
「サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方」読了。事業主として、僕の言いたい事はこの本にあらかた書いてあるわ。https://t.co/ppj4QjuMNm
— yuu (@yuu_alpha_male) March 16, 2018
単身アメリカに飛び立って大学時代に1億円稼いだ孫正義のエピソードには度肝を抜かれましたが、時代が違うとはいえ、正田さんも十分に化物でしょう。
そんなチート過ぎる正田さんがこの本で強調しているのは、
「会社を売ることによって自由と時間が一気に手に入り、人生が豊かになる」
ということです。
崇高な理念や世界を変革するような志はいらない。
やり方さえわかれば売れるし、売る価値のある会社も、作り方さえわかれば作れる。
トマトを作って売るように会社を作って売却すれば、見たこともないようなお金が入ってくる。
そのお金は想像以上に人生を豊かにするものである、と正田さんは言います。
会社を売って、お金と自由を手に入れよう、自分の幸せのために起業しよう、起業はそんなに難しいものじゃない、というのがこの本の主旨です。
僕のような臆病な会社員からすると、
- 起業は怖い
- 失敗したら露頭に迷う
- 特別な才能がある人が成功するもの
- 儲けるまではとんでもなく大変
みたいなイメージがあります。
しかし正田さんは、会社を作って売却するのは
「世の中に数ある儲け話の中で、一番確実で、一番地に足の着いた、最もシンプルな方法」
だと言います。
会社を売ればお金も時間も手に入る
有名なパーキンソンの法則では
「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」
と言われています。
身に覚えのある人もたくさんいると思います。
学生時代はお金なんて全然稼いでなくてもそこそこ楽しく過ごせていました。
支出だってバイト代の中で収まっていたはずです。
社会人になって、給料をもらい、年次が上がって給料も上がってるはずなのに、一向に生活は楽になりません。
なぜなら、支出も一緒に増えていっているからです。
そうしてカツカツの生活を続けるか、我慢して節制して定年後に時間と自由を手に入れるか、どちらかしかない人生を歩む、というのが会社員すなわちヒデヨシの人生です。
が、正田さんは
会社を売却すると時間もお金もいっぺんに手に入る。
お金も金もある状態なんて普通は定年くらいしかないが、会社を売ればその瞬間を手に入れることができる!
と主張します。
最近、料理動画サイトのdely社長の堀江裕介さんが銀行口座を公開して話題になっていました。
こちらが70億円資金調達した会社の社長の銀行口座です。これがベンチャーのリアルです。人生頑張ります
— 堀江裕介/Yusuke Horie (@santamariaHORI) April 2, 2018
毎日楽しく、幸せです
お金持ちだと思われて奢る量が増え、社員が増え奢る量が増え、銀行残高は減りますが夢でいっぱい。失う物は何もない!お金目当てで女性が来ても何もなくて申し訳ない笑 pic.twitter.com/QX2JACgDtP
これがベンチャーのリアルだと。
堀江さんの例は極端ですし、株も含めた資産を考えると銀行口座がなんだという感じもしますが、現金でドーンと金が入って、かつ時間的にも自由になるのは会社を売った瞬間だというのは間違いなさそうです。
社会人になりたての頃の僕は意識が高くて、色んな人に会いに行っていました。
そのときに、「会社を売ったことがある」という人に会ったことがありますが、すごく良いマンションに住んでいて、本当に自由そうでした。
というか、暇そうでした。
もちろん、正田さんは
「会社を大きくして世界を変えたい!」
という志を否定しているわけではありません、
もっと柔軟に考えて、
「自分の幸せのために会社を作って、会社を売る」
という選択肢があってもいいんじゃないの?と、読者の視野を広げてくれます。
正田さんはバイトやインターンには否定的です。
なぜかというと、バイトをすると雇われ癖がつくからです。
雇われ癖がつくと、自分の時間を切り売りしてお金に換算することが当たり前となります。
「あと1時間で今日の仕事は終わりかな」
なんて考えたことがある人は、皆「雇われ中毒」となっています。
昼休みの時間を楽しみにする会社員も同じでしょう。
自分の時間をお金に換算した考え方です。
お金と時間は交換できますが、交換だけしていても何も生み出しません。
お金も時間も、両方作り出さなければいけません。
そこでまず大事なのは、「お金も時間も両方手に入れるにはどうしたらよいだろうか」と問いを立てることです。
労働力を売って、その時間をお金に換えるという発想をやめよう。
お金も時間も両方手に入れるための戦略を考えよう、と正田さんは言います。
一度起業すると、もう一度起業して成功するのは簡単になります。
この状態を指して
「起業は強くてニューゲーム」
だと言われています。
株式会社ウノウを米サンフランシスコのジンガに売却し、1年におよぶ世界一周の旅に出発。
帰国後2013年2月にメルカリを創業した山田進太郎さん。
最近、ゴッホさんとラジオで仲良しの経沢香保子さんもシリアルアントレプレナーです。
本の中で正田さんは、
「20代、30代、40代のうちに一回ずつは自分を空っぽにしてリセットする期間を設けるのがいい」
と述べています。
「働かない期間」を意識的に取ることで、新しい発想が生まれる。
その「人間休業」期間が人生を大きく飛躍させると。
人間休業期間に旅をしてもいいし、思いっきり勉強するのもいい。
会社を売ってお金も自由も手に入れることができれば、人生の選択肢は一気に増える。
だからあなたも行動してみなさいよ、と本の中では何度も何度も背中を押してくれます。
本の中ではたくさんの起業家の例が紹介されています。
起業は特別なことじゃない。今では成功者の例もたくさんあると。
この本の目的は、行動を促すことです。
なので、たくさんの例を挙げて、
「俺もできる!よし、やろう」
という気にさせてくれます。
「会社を売って売却する」
自分には全く想像もしていなかった世界ですが、もしかしたら可能性あるんじゃないか?
と思わせてくれる本です。
何より、
「自由とお金を手に入れる」
という響きが胸にきました。
男に生まれたなら、一度は海賊王を目指したいと。
そんな気持ちを奮い立たせてくれる本です。
サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方
- 作者: 正田圭
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2018/01/31
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