週に一度は歴史についての記事を書きたいと思い、最初にローマの英雄・カエサルについての記事を書きました。
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ひとつ記事を書いてみてわかったことは、まだまだ歴史の勉強が足りなかったということです。
記事にしたことで理解が曖昧だった箇所が明らかになり、いくつかコメントをいただいたことで、知らなかった事件や制度がたくさんあることに気付きました。
それなら、ちゃんと勉強し直さなければいけません。
今まで何かを学びたいと思ったときは、迷うことなくアマゾンで本を買い漁り、書店に行って参考文献を集めまくる、という情報収集をしてきたのですが、最近二つの問題にぶち当たりました。
ひとつ目は、書籍代が毎月3万円以上かかり、冬のボーナス直前にして破産寸前であること。
ふたつ目は、本を買いまくっているせいで本棚のスペースがなくなり、本の置き場所がなくなったことです。
どうしようかと悩んでみて、ふと思いついたのが「図書館」の存在でした。
社会人になりたての頃、たまに図書館に行って勉強していたことを思い出したのです。
早速、いくつか書籍を借りてきました。
せっかくなのでこれをきっかけにして、図書館を勉強に使うメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
図書館の良いところ
当たり前のことから述べていきます。
図書館の良いところは、当然「無料」であることです。
「無料なんて当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、社会に出ると多くの場合「自宅以外の机」を使うにはお金がかかります。
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有料自習室だったり、コワーキングスペースだったり、カフェを使うにもお金がかかります。
なので、「無料」というのは大変ありがたいのです。
特に、独立したばかりのフリーランスやノマドワーカーにとっては貴重な作業場所となるでしょう。
また、これも当たり前ですが、席が無料なだけではなく、書籍も無料で借りることができます。
僕は以下のツイートのように
「書籍代はケチらず、自己投資としてどんどん費やしても損することはない」
と主張していますが、なんだかんだ書籍代がかさむことも事実。
飲み代をケチってもいい。服代をケチってもいい。家賃をケチってもいい。
— ヒデヨシ (@cook_hideyoshi) 2018年11月29日
でも本代はケチってはいかん。払ったお金に対するリターンが圧倒的に大きいからである。
もちろん中身のない薄い本を買ってしまうこともあるけれど、身銭を切って本を買ってるうちに、そういう本を見抜くコツも掴めてくる。
「良書は身銭を切って買うべし」という主張は変わりませんが、一度図書館で読んで確認してから買うと、ハズレを引くこともなくなります。
また、家でダラダラしがちな人は、図書館に行くことで「勉強モード」に入ることができます。
受験生にとっては「図書館に行くことよる集中効果」はありがたいものでしょう。
ただ、僕が改めて図書館を使ってみた感想は、
「30歳を過ぎたらわざわざ図書館を使わなくても良いのではないか?」
ということです。
図書館の悪いところ
繰り返しになりますが、30歳を過ぎてから改めて、公立図書館を利用してみました。
30歳になると収入も多少は増え、その分仕事が忙しくなり、時間がなくなります。
昔よりも少しだけ世の中が見えるようになった今、図書館を使って感じたことは、
「良い環境を手に入れるためには相応の対価を払わなければならない」
ということです。
僕が行った図書館だけかもしれませんが、入って最初に驚いたことは、
ジジイ、寝すぎ問題
です。
図書館の机でおじいちゃんがめっちゃ寝てる。
しかも、いびきをかいて。
図書館は無料で机が使えるのはありがたいのですが、おじいちゃんが寝ていたり、やたらと物音を立てる怪しげな人がいたりで、集中できる環境とは思えませんでした。
勉強するなら、有料自習室のほうがよっぽど優れています。
コワーキングスペースも使ったことがありますが、図書館よりも綺麗で静かです。
その環境を手に入れるためにお金を払っているから、みんな真剣なのです。
また、図書館は本を無料で借りることができるのは大変ありがたいのですが、置いてある本が古いです。
特に技術書などは絶望的で、10年以上前の誰も必要としないような本ばかりが並んでいました。
数学や統計学の本も探してみたもののイマイチで、正直、無料でも借りる必要はないかな、と思いました。
本を読むには時間がかかるからです。
図書館ではもちろん、新刊も取り扱ったりするのですが、多くの人が新刊を借りるために予約を入れるため、読むまでにずいぶん時間がかかってしまいます。
書籍は大変安価で購入することができるので、待つくらいなら買ってしまったほうがいいでしょう。
買えばいつでも読み返せるし、線を引いたり描き込んだりもできるからです。
そんなわけで、30歳を過ぎたら基本的には「環境と時間はお金をかけて手に入れるもの」と考えてもいいんじゃないかな、という結論に至りました。
「無料」は素晴らしいですが、その分いろんな人が集まってしまうので、どうしても環境の質は落ちます。
大学の図書館は最高の環境
これまで述べてきたように、公立の図書館には「課金バリア」がないため、色んな人が集まる人間の動物園みたいになってしまいます。
一方で大学の図書館は「学校」というバリアがあるため、変な人は寄り付きません。
新しい本も次々と仕入れられるし、取り扱ってる本も新しく綺麗なものが多い印象があります。
少なくとも公立の図書館よりは綺麗で魅力的な本が並んでいることでしょう。
机も広く、静かで、パソコンを使うこともできます。
今振り返ると、本当に死ぬほど贅沢な環境だったと思います。
あんなに素晴らしい環境はないぞ。
遊び呆けている大学生よ。
君たちが見向きもしない大学の図書館は、大人が喉から手が出るほど欲しいと願う、最高の作業場所なんだ。
僕はダメ大学生だったので、学校に転がっている宝の山に気付くこともできずにパチンコの玉ばかりを拾っていましたが、一日中図書館にこもって興味のある分野の勉強ができる大学は、本当に贅沢な環境です。
もう一度学生に戻って、図書館にこもって一日を過ごしたいです。
そんなわけで、もしこの記事を読んでくれた学生さんがいたら、ぜひとも明日は図書館に行って好きな本を読んで過ごしてみてください。
その大学図書館は、今の僕が望んでも決して手に入らない環境なのです。