2019年1月5日の夜、ZOZO前澤友作さんがとんでもない企画を生み出しました。
ZOZOTOWN新春セールが史上最速で取扱高100億円を先ほど突破!!日頃の感謝を込め、僕個人から100名様に100万円【総額1億円のお年玉】を現金でプレゼントします。応募方法は、僕をフォローいただいた上、このツイートをRTするだけ。受付は1/7まで。当選者には僕から直接DMします! #月に行くならお年玉 pic.twitter.com/cKQfPPbOI3
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2019年1月5日
前澤社長個人の資金から1億円をプレゼントする企画です。
年賀状の画像などを用意し、一番インプレッションが伸びるであろう土曜の夜にツイートしたことからも、ただの思いつきなだけではなく、しっかり準備して企画を練った上でのツイートのように感じます。
前澤さんのフォロワー数は一晩で140万人以上増え、RT数は日本記録を突破。
似たようなプレゼントキャンペーンはユーチューバーやレペゼン地球がやってきましたが、前澤社長の「お年玉」のインパクトはツイッター歴史上最高のものだと思います。
ZOZO前澤さんの1億円お年玉企画、ふと思い立って前澤さんのフォロワー数スクショしてみたけど、10分でフォロワー約35,000人増えてて、金持ちが本気出すとマジで半端ねぇなと思った。 pic.twitter.com/XJZ4SWPcEx
— ヒデヨシ (@cook_hideyoshi) 2019年1月5日
2019年1月6日11時時点で100万を超えるリツイート数を稼いだこの企画には、たくさんの「夢のリプライ」がつきました。
自分の事業の夢。
動物を救いたいという夢。
家族を助けたいという夢。
そんなリプライを見て、前澤さんは以下のようにツイートしています。
みんなが欲しいのはお金じゃなくて夢なんだなって思う。100万円あったら〇〇に使いたいの〇〇が、友達や家族や社会や動物や、多くの自分以外に向けられていてなんか泣けてくる。日本、まだまだ捨てたもんじゃない。たくさんの夢がある。RT数が日本記録更新とのこと。うん、夢がある。ありがとう。
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2019年1月6日
このツイートを見て、僕は昔読んだ『夢をかなえるゾウ』を思い出しました。
『夢をかなえるゾウ』は、成功したいと願う「僕」の元に現れた神様が、様々な「課題」を与え、成功に導くストーリーです。
本の一部の教訓を紹介します。
夢を想像する
会社にいると、携帯電話にメールが送られてきた。
ガネーシャからだろう。
メールには
「宝くじ当たりました」
と書いてある。
ふざけたメールを送ってくるガネーシャに腹を立てていたら、その後
「2億です」
と追伸のメールが届いた。
半信半疑のまま仕事を終え、家に戻ると、ガネーシャは僕に細長い紙切れを渡してきた。
宝くじである。
宝くじの連番とパソコンの画面を確かめると、たしかに当たっている。
何度数えても当たっている。
その宝くじは、「僕」がたまたま買ったまま忘れていたものだった。
2億だ!
このときの気分をどう表現したらいいだろう。
ただ一つ言えることは、人生の中でも(たぶん一番)楽しい気分だったということだ。
胸がワクワクし、これからの楽しい生活を思い浮かべた。
楽しい空想は次から次へと僕の頭へ入ってきて、幸せな気分を運んできてくれた。
そうだ。ハワイだ。ハワイに行こう!
30階くらいのタワーマンションに引っ越して、窓からの夜景を楽しみながらシャンパンでも飲もう。
外車を買おう。
などと、様々な妄想が膨らんだ。気付いたら1時間以上経っていた。
そこでガネーシャが尋ねた。
「どんな気分や?」
「最高です。最高に幸せです」
勝手に想像してワクワクしてしまうのが夢
2億円の宝くじが当たったと思って喜んでいる「僕」に対してガネーシャは語りかける。
「よく『夢は強く思い描けば実現する』って言うやん?
まあ確かにそれは正しいんやけど、この言葉勘違いしてもとるやつが多いねん。
思い描けば実現するなんて言われると『夢を思い描かないといけない』て考えだすやつがおんねんな。
なんちゅうか、それって親や周囲の期待に応えようとして無理やり考えてるのと似てるわな。
そうやって『夢を思い描かないとダメだ』いうふうに思う癖が身に付いてしもとるやつは、夢を想像することに逆にプレッシャーを感じたりすんえん。
でも本来の夢って違うねん。
誰に言われるでもなく、勝手に想像してワクワクしてしまうようなんが夢やねん。
考え始めたら楽しゅうて止まらんようになるんが夢やねん。
そういう想像のしかたを大事にせなあかんねん。
ちょうど今、自分の空想をふくらませてるみたいにな」
夢を思い描いた気持ちを忘れてはいけない
その後、ガネーシャはライターを取り出し、宝くじに火をつけると燃やしてしまいました。
慌てて火を消し抗議する「僕」に対し、ガネーシャは平然として答えます。
「何すんですか!
頭おかしくなったんですか!?」
「だってこれ、ハズレやし」
当選の番号が書かれたホームページは、ガネーシャがパソコンの画面をそれっぽくいじって作った偽物のページだったのです。
「やっぱ気持ちよく想像してもらうにはリアリティが必要やん?」
楽しいことだから頑張れる
『鉄腕アトム』や『ブラックジャック』をいう不朽の名作を描いた伝説の漫画家・手塚治虫は死ぬ直前、入院している病院のベッドの上でも漫画を描いていました。
その話をガネーシャが「僕」にしたとき、「僕」は「すごいですね」と言いました。
しかしガネーシャはこう言います。
「まあな。でもそれは確かにすごいことやけど、ある意味、すごくないことでもあるんや」
「あの......ちょっとおっしゃる意味が分からないのですが、どういうことなのですか?」
「自分らはな、成功してる人の仕事のやり方聞くと、『努力家だなあ』って思うやろ。
そして同時にこうも思うはずや。
『自分にはとても同じことはできない』
でもな、手塚治虫くんは努力家やったんかな?
いや、確かにそういう面もあると思うで。
でもな、病院のベッドで死にかけてんのに、『努力しよう』とか『我慢して頑張ろう』とは思わへんのちゃうかな?」
「それでも描くっていうことはな、単純に『やりたかったから』やと思うねん。
とにかくやりたかったから、つい描いてしもたんやろな」
「でも、『やりたいからやってしまう』これって、すごいんやろか?」
「むしろ、普通のことやん?
でも、自分らは、心の底ではやりたない思てることや、嫌いなことを無理やりやろうとするやろ。
努力せないかん、我慢して頑張らなあかんいうて、努力することそのものを目的にして頑張ろうとするやろ。
そんなもん続くわけないで。
なんちゅうても、本音はやりたないんやから」
関連記事:人生100年時代は「好きなことで生きていくしかない」という現実を考える
読んでる本に
— ヒデヨシ (@cook_hideyoshi) 2019年1月3日
「一代で成功した人は例外なくハードワーカーである」
という記述があって、中で紹介されてる事例をまとめてたんだけど、成功者がマジでハードワーク過ぎて笑った pic.twitter.com/tIQZkh58XG
成功した人たちのハードワークぶりを見て真似しようと思っても、一日だって真似できずヘコんでいました。
一日15時間稼働にチャレンジしても、なかなか実現できません。
でも僕の場合は、「ブログを書いている時間」だったり、「何かアプリを作っている時間」だったら、時間を忘れて没頭することができます。
特にブログは、書かないでいるとなんだか無性にパソコンに向かいたくなるようなものです。
これって、「好きだから頑張れる」なのかな、と思いました。
会社の仕事を嫌々やっていると、なかなかストイックにはなれません。
本音で「嫌だなぁ」と思っているものに対して、我慢して頑張るのは難しいのです。
受験勉強だったり、資格試験の勉強も無理やり頑張ったりしましたが、本音ではあまりやりたくないものでした。
自分の心に向き合い、「好きなもの」「やってて楽しいこと」を見つける。
その「好きなもの」や「楽しいこと」で他の人に対して価値を生み出す。
楽しいからといって、ゲームやパチンコに没頭しても世の中に価値を生み出すことはできません。
「自分にとって楽しいこと」と「他人にとっても価値があること」をつなげることで、そこから富が生まれ、また世の中に貢献することができるのだと思います。
僕たちは日々あくせく働いていると、「何が楽しいのか」を見失いがちです。
2019年は始まったばかり。
何かを始めるには良いタイミングです。
前澤社長の100万円が当たったことを妄想し、そのとき思い描いた夢を忘れないようにしましょう。
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