デートは奢りと割り勘どちらがいいか



たびたび論争が沸き起こる「奢り・奢られ」問題に結論を出したい。

ある人は「自分で食べた分くらい自分で払え」という。

ある人は「食事代も出せない男は甲斐性がない」とディスる。

二人の争いは平行線で、どちらも妥協を知らない。

お互いに憎しみ合い、ディスりあい、ネットはディストピアと化す。


僕はこれまでたくさんの女の子と遊んできた。

大学の途中から30代に入ってからもずっと、色んな子とデートを続けてきた。

女遊びのために使ったお金は間違いなく1000万を越えているだろう。


その経験からはっきりとわかっていることがある。

27歳くらいまでは「女の子を家に連れ込めるかどうか」と「奢るか奢らないか」はあまり関係ない。

別に割り勘でも奢りでも勝率に大差ない。

どちらかというと、

「めっちゃ奢りたい!

奢らずにはいられないッ!

こんなにおごっているのは平家か僕か!?」

みたいな心境になるときは、相手が美女でこちらが圧倒されている場合が多いため、敗北する確率が高くなる。

戦う前に敵に圧倒されて勝てるわけがなかろう。


28歳を過ぎるとデート相手は基本的に年下となる。

いい歳したおっさんが女子大生に割り勘を求めるのはさすがにダサい。

なので勝率云々ではなく、もはや“紳士の嗜み”としてお金は出すことにしている。

おそらく割り勘にしても勝率は変わらないだろうが、一番まずいのは、自分で自分のことをかっこ悪いと思ってしまう点にある。

自分の価値観と向き合って、信念を持って割り勘にするならいい。

いわゆる「中星マインド」というやつである。

しかしながら僕は新人の頃、自分より20歳年上の会社のおじさんに割り勘的な会計を求められて、心の底から軽蔑した経験がある。

「こういう大人には絶対になりたくねぇ」

と幼いながらに思ったものだ。

めっちゃかっこ悪いなこの人、と。


そんなわけで、「30歳を過ぎたらデートはまず奢り」を基本としていればいいだろう。
時々思い出したかのように中星マインド(女に金を払わせる技)を使えばいい。

プライドを賭けて、媚びるわけではなく、奢るなら何の問題もない。

奢る金もないのなら、デートなんて行かずに仕事すればいいのだ。


初回のデートで高い店に行く必要はない。

年齢と共に少しずつ使う店のグレードは上がるだろうが、店の値段と口説きの成功確率は比例しない。

雰囲気の良い店で、食べたいものを食べるのがいいだろう。


仲良くなったら少し高級なフレンチに連れて行ってあげるといい。

きっとすごく喜んでくれる。


では最後に、会計時の振る舞い方について書いた物語を置いていく。

あくまで架空の話だ。

僕の話ではない。

話は“恋愛の達人”にデート前の相談を持ちかけたシーンから始まる。

その恋愛の達人はどうやら、長い修業の末に「恋愛工学」なる技を極めたらしい。

自信満々な顔をして「恋愛の極意」を教えてくれた。

会計時の振る舞い方

「ネットは会うまでが勝負だ。会ってからは、よっぽどのミスが無い限りは勝てる闘いなんだ」

達人はつぶやいた。

「ネットの出会いは勝てる闘いだ」と彼は言った。

会うまでが勝負。
会ってからの勝率は8割を越えるらしい。

理由は「出会いを求めていないストリート」と違って、「相手も出会いを求めているから」だという。

彼氏とラブラブしている女を落とすよりも、出会いに飢えて彼氏を求めている女のほうが落としやすい。

僕はネットを通じての初めてのアポに心躍らせた。


20時の待ち合わせ。
そこにいたのは、写真よりも可愛らしい女の子だった。

高校のクラスだと、40人中3番目くらいには入るだろうか。

胸が高鳴った。

これはもしかして...恋?

「会った瞬間に、主導権を握れ」

彼は口を酸っぱくして言っていた。

主導権主導権うるせえよと思ったが、それが恋愛の達人になるための第一歩らしい。


「主導権を常に握らないとダメなんだ。」

僕は見よう見真似で、主導権を握りにかかった。

「お疲れ~!写真よりかわいいじゃん。

かわいすぎて誰かわからなかったわ。

約束どおりかわいいスカートはいてきてくれたね」

「ふふふ」

彼女は失笑した。

「ありがと。君はいい子ねー」

とおどけた風に言った。

「君はとてもいい子だから、日本で3番目にうまい焼き鳥屋に連れてってあげる。

じゃあ、行こっか」


感触はまずまずだった(ように感じた)

歩きながら、他愛もない話をした。

終始、「主導権を握ろう」と意識していた。

デートは楽しむものではない。

魂と魂のぶつかり合い。

戦争なのだ。


お酒を飲みながら仕事の話を聞いた。

そのとき僕は、絶え間なく技を繰り出し続けた。

「大変じゃない?」

逆に、大変じゃない?」

という『大変じゃない理論』である。


「大変じゃない?」と聞くことで、同調しているような気分になれる必殺技だ。

この「大変じゃない?」理論は恋愛の達人の彼が教えてくれた。

また、「過去の恋愛遍歴を聞き出す」ことも忘れなかった。

その子曰く、過去の恋愛経験から、男を素直に信じられなくなっていたそうだ。

僕は恋愛の達人のセリフをパクった。

テンプレをそのままパクった。

進研ゼミで見たやつだ!

と心のなかで叫んだ。

「いいなって思った人には、思い切って飛び込んでいくのも大事だよ」

「A子は自分から壁を作っちゃってるから。

最初から壁を作られたら、どんなにいいなって思ってもこっちは辛くなってしまう。
だからダメな理由を探すんじゃなくて、いいところを見て。

いま、一つだけ、壁を壊してよ。

そしたら、もっと仲良くなれると思うんだ」

彼女の価値観を刺激しつつラポールを築いていった。

ラポールとは信頼関係のことだ。

NLPという学問の中で使われる。

NTRではない。NLPである。

慎重に。
積み木を積むように、トランプでピラミッドを作るかのように、ラポールを築き上げていく。

それでも時々、積み木を崩すみたいに乱暴に。

ギャップこそが大切なのだ。

会計の時間になった。

彼女がトイレに行っている間に会計を済ませたが、カードの返却が遅く、ちょうど支払いの内容を見られることになった。

彼女は財布を取り出した。

どれだけお金を払ってもらうかは、人の価値観によると思う。

達人はこう言った。

「世の中には、女に奢りたい奴もいれば、奢らない奴もいる。
絶対やっちゃいけないのは、女に高い飯を奢ることだ。

そこで非モテの認定を受けてしまう。

目的を忘れてはいけない。

逆にお金を払ってもらったからって、それで『ゴールできないか』と言われたら全くそんなことはない。

むしろ、払ってもらったほうが、成功確率は高まる。

でも、お前は払ってもらうのをためらってるんだろ?

じゃあ、こう言うんだ」


僕は、財布を開けようとするA子に、達人の必殺文句を使った。

「A子。

お金はね、そんなにいらないよ。

じゃあ、3つ選択肢をあげる。

もし今、俺のことすごく良いって思って、今日はもう一緒に帰りたいと思うくらい気持ち動いてるんだったら、500円だけちょうだい。

それだけでいい。

俺のこと、悪くないなって思って、また話したいなって思ってたら、1,000円もらっていい?

こいつとは二度と会いたくねぇって思ってるなら、半分の2,000円ちょーだい。

きっちり割り勘でキッパリお別れできるじゃないか」


彼女はきっちり2,000円を僕に渡し、颯爽と駅に向かって歩いていった。

脳と言葉を上手に使う NLPの教科書

脳と言葉を上手に使う NLPの教科書

  • 作者:前田 忠志
  • 発売日: 2012/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)