個人がスマホアプリを開発してヒットを生み出す方法は、誰も目を向けないニッチな市場を開拓すること




6月1日の日経MJ新聞1面に


「インディーゲーム元年」


という文字が踊った。


個人が作る「インディーゲーム」がレベルアップしているという。


通勤電車でスマホをいじっている人の画面をチラ見すると、

  • インスタを開く
  • ツイッターを開く
  • LINEを開く
  • グノシーやスマートニュースなどを開く
  • まとめサイトっぽい記事を数分読む


という一連の処理を目まぐるしく行っている人が多い。

多くの人は一つのアプリ内には数分しか滞在せず、次から次へと新しいアプリを開いていく。



特に若い人には10秒でアプリを切り替えていく人も多かった。


そんな風に、一つのアプリの滞在時間はどうやら短くなっているようなのだけれど、それでも人がよく滞在している(ように見える)のが


「ゲーム」


なのだ。


ゲームはすごい。


最初に書いたように、色んなアプリを行ったり来たりして情報収集している人が半分、残り半分はスマホでゲームをやってるんだ。


僕自身は実は、スマホゲームなるものを一度もプレイしたことがない。

正直これは、世の中の流れを知る上で致命的だ。


世の中の多くの人は楽しそうにゲームをやっているし、画面はとてもリッチで、スマホゲームはかつてのスーパーファミコン以上か、あるいはプレステ1以上の機能は備えているように見える。



「個人ではスマホゲームは作れない」


と言われて久しい。


大手企業がこぞってスマホアプリを開発し、その開発費用は右肩上がりに増えていったからだ。


正確に言うと、


「個人はゲームを作れない」


のではなく


「市場の平均クオリティ以上のものを個人で作るのは難しい」


ということだろう。


現代のスマホアプリ開発は、大勢の開発者が集まって、これでもかというくらいに機能を詰め込むのが基本だ。


デザイナー、クリエイター、そして多くのプログラマーが協力して、一つのアプリを生み出すのだ。



一方、新聞で紹介されていた「インディーゲーム」は当然、それほど大掛かりなアプリケーションではない。


個人が趣味の範囲でゲームを作り、公開したものである。



スマホのゲームアプリ市場は2017年に国内1兆円規模まで成長した。

これだけの大きな市場は、たとえるなら「海」である。


大いなる海には莫大な富が眠っている。

そのごくごく一部の狭い領域を制するだけでも、個人には十分すぎるほどの大きな富がもたらされるのだ。



日経MJで紹介されているゲームクリエーターの江田里美さんは、元々プログラミング初心者だった。

そんな江田さんは3年間のニート生活を満喫した後、



「お金がなくなってきたから」



という理由で「リア充爆発しろ!」というゲームを開発。

アプリのレビュー欄には


「私も非リアなのでストレス発散に使わせてもらってます」


などの絶賛のコメントが残され、大ヒットした。


その後、「ねこかわいい ぼくゆうれい」という猫の世話をするアプリを開発し、全世界で150万ダウンロードを記録した。


制作費100万円に満たないこのアプリからは、同世代の平均給与以上の収益を得ているという。


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「ねこかわいい ぼくゆうれい」は「元社畜の幽霊が猫の世話をする」という独特の世界観を売りにしている。

「こんなのアリなの!?」と疑問に思ってしまうような設定だが、これが世界的なヒットとなっているのだ。


さらにいうと、江田さんは元々コンピュータオタクというわけでもなく、全くの初心者としてゲーム開発に着手している。

大学で高度なコンピュータサイエンスを学ばなくても、世の中に出回っているツールの恩恵を得ることで、アプリ開発は可能なのだ。


とても夢がある話ではないだろうか。


「ゲーム」というと、勇者が世界を救うために冒険しながらレベルアップしていくゲームや、

多種多様な技を繰り出すストリートファイトを思い浮かべてしまうかもしれないが、ユーザーの需要は僕たちが思いもよらない場所に眠っているのだ。


複雑な世界観や美しいグラフィックだけが求められているわけではない。


そもそもそんな大作ゲームは個人には作れないし、仮に作れたとしても大手との競争で疲弊して、労多くして功少なしという結果に終わってしまう。


競争は徹底して避けるべきだ。

レッドオーシャンを制した者には莫大な富が入ってくるが、あまりにも困難な道である。


それよりも個人にとって最も有効な生存戦略は、誰も見向きもしないようなニッチを制覇していくことだろう。

徹底して競争を避け、大手が手を出さないような市場を見つけ、シンプルなアプリを投入していくのだ。



「スマホアプリ」はアフィリエイトなどと違って、


「プログラミング学習」


という高い障壁がある。


この障壁が、競合をいい感じにブロックしてくれる。

面白いアプリが次々と生まれ、「アプリ市場は過当競争となっている」と言われてはいるが、個人が飯を食うだけの余地はまだまだ残されているように思う。


さらに言うと、新たな需要は都度生まれてくるので、アプリ開発が食えなくなる可能性は低いだろう。



僕も日経MJ新聞の記事を見てすぐに、とりあえずUnityの本を買ってみた。

Unityとは、簡単に言うと、スマホゲームを簡単に開発できる道具で、使いこなせば非常に速いスピードでスマホゲームを完成させることができる...らしい。

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目標は今年中に一つアプリをひっそりとリリースすること。


ニッチなアプリを開発したらブログで紹介したい。


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