コリドーでいざお持ち帰りすることになったとき、我々はタクシーでどこに向かえばいいのか



新橋駅の銀座口から出て、高架下に沿って左手側に進むと悪名高きコリドー街がある。
金曜のコリドー街は育ちの良さそうなサラリーマンと、育ちの良さそうなサラリーマンを物色する女で溢れ返っており、育ちの悪い私はゴミを見るような目であしらわれ続けてきた。

コリドーでは今日も新たな出会いが生まれ、愛を育んでいる。
その道は有楽町ではなく二人の未来へと続いているのだろう。

しかしだ。

コリドーには一つ、大きな弱点がある。致命的とも言える。

コリドーには、ラブホテルがないのだ。

300円でお酒が飲めるバーやHUBが賑わい、青い水槽が妖しく光る店で連日連夜で合コンが開かれているにも関わらず、彼らの愛は行き場を失ってしまっている。

私も銀座・新橋付近のホテルを探してみたが、そこには臭いレンタルルームしかなかった。

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ここだけの話だが、私はレンタルルームを利用したことがある。
使ったことがない人のために簡単に説明すると、レンタルルームとは

パンパンに特化した漫画喫茶

のようなものである。

無論、漫画は置いていない。
暗い部屋の片隅に、小学校の体育の授業で使ったようなマットが敷いてあり、掛け布団はわざわざフロントでお金を払ってレンタルしなければならない。

部屋には浴槽のないシャワーがついているが、シャンプーやボディソープはなく、もはやマットの上でパンパンするしかやることがないおそろしく怪しげな空間であった。

パンパンの場所に貴賤はない。

どんな場所でもパンパンできれば御の字であり、私レベルになると、もはやなりふりなど構ってはいられないのだが、30歳を過ぎてからレンタルルームに入らねばならぬあの惨めさはなんであろう。

かといって、ツイッターのきらびやかな女子垢が語るような銀座の高級ホテルに「いけるかどうかもわからない」女を連れて突撃するような財力はない。

あちらを立てればこちらが立たず、私にいたってはチンコすらも立たない。
銀座は出会いは開かれているが、性は八方塞がりなのだ。


「良い雰囲気になった女性とどこに行けばいいのか」

と悩んだ男は私だけではないだろう。

そんな悩める男たちのために、私自ら銀座に乗り出し、新たな調査を開始した。


コリドーからタクシーで女をお持ち帰りすることになったら、我々はどこに行けばいいのか?

今日はその難問に一つの解を示したい。

コリドーラブホ問題は解けない謎ではない。

今まで私が握っていたのはポコチンだけではない。
ある秘密の情報をも握っていたのだ。


私はこのコリドー街最大の難問、

コリドーの最終定理

について驚くべき証明を得た。


まずは東京に詳しくない人のためにコリドーを軽く紹介する。

まず新橋駅から出て、線路の下をまっすぐに歩く。

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新橋駅から出たところ

まっすぐ歩くと左手側にやや細い道がある。
ここがコリドー街である。出会いの廊下、といったところだろうか。

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コリドー街


皆、ここからのお持ち帰りに難儀しているのだ。

どうしたらいいか。

ツイッターに入り浸ること5年。
来る日も来る日もコリドーラブホ問題の答えを探し続けた。

どう頑張っても答えが出ない。
思い切ってレンタルルームに行くしかないのか...と諦めかけていた頃、

「水天宮にラブホがありますよ」

という情報を得た。

それだ!
水天宮に行けばいいのだ!

古代ギリシャの学者アルキメデスは風呂に入ったときに浴槽に入ると水位が上昇することに気付いた。

上昇した分の体積は彼の体の水中に入った部分の体積に等しいことがわかり、

「エウレカ!(そうか!わかったぞ!)」

と叫びながら裸のまま街を駆け回ったという。

私も水天宮の秘密を知ったとき、裸でコリドーを駆け回りたい気分であった。

「エウレカ!(誰か一緒にラブホに行こう!)」

と。


答えがわかったのであれば、それを証明しなければならぬ。
コリドー街を右側、つまり銀座の広い通りに向かって歩くと、タクシーが大量に走っている外堀通りに出る。

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外堀通り

ここでタクシーを捕まえよう。

早速、捕まえてみた。


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「前の車を追ってください」

と言うと、初老に差し掛かった運転手は嬉しそうに

「俺はそんなシチュエーションを待っていたんだ」

と言って力強くアクセルを踏み始めた、なんてことはなく、

「水天宮駅に向かってください」

と伝えた。

窓から銀座の美しい街並みを眺める。

左手には銀座のネオンが輝き、そして右手には



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誰もいなかった。


目的不明のおっさんを一人乗せて、東京の街をタクシーが走る。

しばらくすると左手に東京駅が見えた。

東京駅で飲んでお持ち帰りするときにも水天宮は使えるのではないか。

日本橋をくぐり、水天宮に向かう。

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日本橋の下

タクシー料金は1540円であった。
レンタルルームだと1時間くらい滞在できそうだ。

1時間もあれば、私なら5回は射精できる。

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男からすると、女を乗せて走るタクシーの時間ほど長く感じるものはあるまい。

「まさかここに来て心変わりするのではあるまいな」

と内心ビクビクしながら、六本木のクラブから渋谷に向かう15分のタクシーの時間が永遠にも感じられたものだ。

銀座から水天宮もだいたいタクシーで15分であった。
15分、雰囲気を保たせればいい...というわけではなく、水天宮駅から目的のホテルまでは少し歩く。

こういうのも事前に調査しなければわからないものだ。

水天宮についてからGoogleMapsを開いて突然ラブホテルを探し始めるのも滑稽だろう。
女の子が心変わりしてしまうかもしれない。

ホテルへの道は事前に確認しておくに越したことはない。
その役割を君の代わりに私が果たした。


まず水天宮駅で降りたら、タワーマンションが見える側に歩いてほしい。
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少し歩くとミニストップが見える。
ここを左に曲がろう。

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ミニストップを左!

人気のない寂しげな道を歩くと右手側にオレンジ色をしたホテルが見える。

我々のゴールはここだ!

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HOTEL COREST

ホテルCOREST。

Co(一緒に)
Rest(休もう)

という意味だろうか。いい名前だ。私は一人だ。

3時間利用で8,600円。
泊まると12,980円だった。
道玄坂のホテルよりも高いような気がするのは気のせいだろうか。

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CORESTの料金、外に出てた


中にはパネルがあるのか。
確認しなければなるまい。


一人で中に入ってみた。

入り口にあのパネル的なものはなく、抜群に美しいお姉さんがフロントに立っていた。

私は動揺した。
願わくば、フロントではなく私のサイドに立っていてほしいと。

「こ、このホテルは出張でも使えますか?仕事で使うホテルを探していて...」

と意味不明な質問をすると、フロントのお姉さんは笑顔で

「もちろんですよ」

と答えてくれた。

ラブホテルではないのか?


そしてもう一つ、重大な見落としがあった。

水天宮にはホテルが少ない。
というか、CORESTしかなさそうだ。

もしCORESTが満室だったら、もはや行き場がないのだ。

大事な読者にそんな大きなリスクを取れとは言えない。

やはりここは多少のタクシー代を払う覚悟で、上野や鶯谷、あるいは五反田に向かった方がいいのかもしれない。

意気揚々とコリドーの最終定理の解を綴ってみたが、どうやら完全な証明はできなかったようだ。

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