ベストな睡眠時間は自分で試行錯誤を繰り返して見つけるしかない

短時間睡眠の誘惑

これまで何度も「短時間睡眠」を試し、そのたびに失敗してきた。


日々時間に追われるビジネスマンにとって、


「短時間睡眠」


は恐ろしいほどの魅力がある。


ダイエット中でも甘いものをやめられないように、あるいは喫煙者がタバコを吸ってしまうように、

時間が欲しくてたまらない人間は、ダメだとわかっていても睡眠時間を短くしたいと考えてしまうのだ。



このブログでもたくさんの睡眠に関する記事を書いてきた。

関連記事は都度紹介するが、ここ数年間の僕の眠りは、短時間睡眠へのチャレンジと失敗の歴史だったとも言える。


いかに短く効率的な睡眠を摂取するか。

人生の大半を占める「睡眠」をどうやって快適にするか。


そんなことを考えながら、時には「4時間半睡眠」の本を読み、時にはスタンフォードで研究された睡眠方法のまとめを読んだりもした。

短時間睡眠を実現するために「4時間半熟眠法」を読んでみた


睡眠の研究はずっと続けられている割に、どの本も書いてあることはあまり変わらない。

  • 入眠の2〜3時間前にお風呂に入りましょう
  • 太陽の光で自然に目覚めましょう
  • 夜に強い光を浴びないようにしましょう
  • 軽い運動をしましょう
  • 夜はカフェインを摂取しないようにしましょう


みたいな内容が書かれている。


それで、僕は本を読んだらとりあえずやってみたくなるタイプの人間なので、書かれていることは一通り愚直に実行してきた。

太陽の光で目覚めるために、光で目覚める目覚まし時計を買ったりもした。

光で目覚める目覚まし時計「YABAE Wake Up Light」を買って、睡眠の質が上がった話



どれもそれなりに効果があったように感じるが、やっぱり最もスッキリ目覚められるのは


「たくさん眠ったとき」


という身も蓋もない真実に気付いてしまった。


これまで研究されてきた様々な睡眠のテクニックは「よく寝ること」には勝てないのである。

適切な睡眠時間は個人差がある。


テレビに出版社に引っ張りだこの落合陽一先生。

人の2〜3倍の稼働で働きまくってる現代の天才科学者は、どうやらほとんど寝てないらしい。

平均睡眠時間は3時間で、人と会うときは深夜か早朝になるという話をよくツイッターで見かける。


情熱大陸の落合陽一さんの紹介がめちゃくちゃ面白かったので、思ったことをまとめてみた。


そんな天才の話を見るたびに、


「自分も短時間睡眠で動きまくりたいなぁ」


と思ってしまうのだが、これはもちろん無理である。


短時間睡眠を支える力は2つある。


一つ目は体質。もう一つは意志力である。


意志の力で短期的には短時間睡眠を続けることができる。

誰だって、定期テスト前にほぼ眠らずに勉強したことはあるだろう。


短時間のブーストをかけることはどんな人でも可能なのだ。

でも当然、反動はくる。


眠らずに勉強してテストが終わった途端、糸が切れた人形のように眠ってしまったことはないだろうか?

強い意志を維持し続ければ、落合陽一さんのようにずっと短時間睡眠で生きていくことができるのだろうか?


ずっと睡眠について考え続けてきた僕の結論は、


「否」


である。

短時間が可能な体質でなければ、長期間の短時間睡眠には耐えられない。

短時間睡眠を続けると、必ずどこかで反動がくる。


一部の書籍では「慣れ」と「訓練」によって短時間睡眠に順応可能と書かれているが、これにも問題があると考えている。

というのは、


「ただ起きているだけ」


ならたしかに慣れてくれば睡眠時間を削っても大丈夫かもしれない。


しかし、


「頭をちゃんと働かせて何かを生み出す」


ためには、やはり適切な時間の睡眠が必要となるはずだからだ。


少なくとも僕はそうだった。


日中、生産性高く動けるだけの最適な睡眠時間は、遺伝による影響がとても大きい。

生まれつき短時間睡眠で脳が完全回復する人ならともかく、そうでない人が短時間睡眠の人間を真似しても、日中ポンコツになって眠気と闘う怪しい人になってしまうだけだ。



最適な睡眠時間には個人差がある。

本には「6時間」とか「4時間半」とか「7時間」とか、色々と書かれているが、自分に最も適した睡眠時間はトライアンドエラーで自ら見つけていかなければならない。

他人の研究や世の中の平均が自分にマッチしているとは限らないのだ。

自分にとってのベストな睡眠時間

せっかくなので、僕が試行錯誤の末にたどり着いた睡眠時間を紹介したい。


僕にとってベストな睡眠時間は


7時間半


だった。できれば8時間眠りたい。


これね、本当は悔しいんよ。

もっと短い睡眠時間がベストって言いたかった。


短い睡眠時間で動き続けたかった。本気で短時間睡眠を求めてきたんだ。


でも、どうしても短時間睡眠を身に付けることはできなかった。

7時間半寝た次の日の爽快感、そして日中の集中力は、6時間以下の睡眠で翌朝を迎えた日とは全く違うものだった。


6時間睡眠で8時間睡眠に比べて「2時間分の時間」を生み出したとしても、起きている18時間の生産性が低かったらあまり意味がない。


6時間睡眠で、起きている時間が18時間だとする。

風呂、食事、トイレなどの時間が2時間として、活動時間が16時間。

活動16時間で出せるパワーが平均80だとしたら、合計生産量は


80 × 16 = 1280


となる。


8時間睡眠で活動時間が14時間。

平均出力パワーが100としたら、合計生産量は


100 × 14 = 1400


となる。



ちょっとノリで謎の計算をしてしまったが、


「起きてる間の単位時間あたりの出力を大きくする」


のはとても重要で、そのためには自分に適した十分な睡眠時間を確保しなければならない、というのが僕がたどり着いた結論だ。


せっかくのフルパワーを会社に捧げてしまう


実は今日、8時間寝てから会社に行ったんだけど、ものすごく快適に一日を進めることができた。

溜まっていた仕事はスイスイと進んだし、何より頭が思った以上に動く!動く!


イライラすることも減り、普段眠い目をこすりながら仕事している自分とは明らかに頭の働きが違った。


眠気を我慢して仕事をすると、途中で集中力が途切れたり、ボーッとしてしまったりすることがある。

でも、よく寝てから仕事に入ると、そのように燃料切れのような現象が全く起こらない。


睡眠を十分に取ることの大切さを改めて痛感したわけだ。


惜しむらくは、このフルパワーの自分の労働力の多くを会社に捧げてしまわねばならぬことである。


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自分のブログだったり、自分のウェブサービスだったりを作るためにフルパワーの労働力をぶち込みたいのだが、それができないのは少しだけ寂しいものだ。


とはいえ、こうやって夜にブログを書くときも燃料切れにならずに手を動かし続けることができているのは、やっぱり昨日の夜によく眠ったからである。


みんな、よく眠ろう。

よく眠れば、嫌なこともずいぶん忘れることができるし、イライラしなくなる。

よく寝て起きると、世の中が光り輝いて、希望に満ちているように感じるんだ。


「スタンフォード式 最高の睡眠」を得る方法。あるいは眠りの質の高め方について。