神奈川県藤沢市出身、漁師4年目の福島晃さんは、派遣社員として働く日々に物足りなさを感じていた。
幼いころ夢見た漁師の仕事を検索したときにたまたま見つけたのが、
「漁船員(漁師)になろう!」
というブログである。
このブログは宮城県北部船首協会事務局長の吉田鶴夫さんが2012年に開設したブログである。
ブログでは漁師の年収や苦労を隠すことなく伝えている。
「漁労長になれば、年収は1,000万も見えてくる」という夢のある話もあれば、「資格を得たからといって船長になれるわけではない」という厳しい面が描かれた記事もある。
「漁師の仕事」をありのままに伝えることを目的としたこのブログは、開設から約半年で月間10,000アクセスに到達。
ブログを通じて
「漁師になりたい」
という連絡が届き、後継者探しに一役買っている。
2011年の震災後、気仙沼港で漁師となった若者は1,000人を超える。
漁業離れが進むなか、突出した数字である。
ブログを通じて届いた情報が、若者を動かすこともある。
ブログは誰かの人生を変える可能性があるのだ。
日記ブログで夢をかなえる
ブログは誰かの人生を変えるきっかけになることもあるが、自分の人生を前向きにすることもある。
僕自身、ブログを書き続けて良かったことはたくさんある。
普通に仕事していたら出会えないような人にも会えたし、ネットコンテンツの作り方にも詳しくなれた。
文章力も向上したし、情報に対する感度も上がったように思う。
自分が吸収したものを文章に変えて吐き出すことは大変な作業ではあるけれど、
続けていれば良いこともたくさんある。
女性として最年少上場を成し遂げた経沢香保子さんは、日記ブログを書き続けたことで夢を叶えた方である。
独立準備のためにブログを始めたいけど、何をどう始めていいかわからないということであれば、よろしければこちらを参考にしてください。中古なら39円で買えるみたいですよ。
— 経沢香保子@スマホで呼べるシッター キッズライン (@KahokoTsunezawa) 2018年4月22日
日記ブログで夢をかなえる https://t.co/TaOvK7UDSo #peing #質問箱 https://t.co/sN53RAGr8P pic.twitter.com/VuU3aPiGjg
この本が書かれたのは2006年12月のこと。
ツイッターやフェイスブックが生まれたばかりで、日本に上陸する前の話である。
スマホを使っている人は誰一人として存在せず、皆がmixiでコミュニティを作っていた時代だ。
12年も前に出版された本であるにも関わらず、
書いてある内容は2018年の今でも納得できるものばかりで、線を引きまくりながら読んだ。
現在では、個人が情報発信する手段は多岐にわたる。
Youtubeを通じてコンテンツを届ける人もいれば、
noteで出版する人もいる。
Instagram上でカリスマになる人もいれば、
ツイッター芸人として書籍を出版する猛者もいる。
情報発信の手段は変わったとしても、情報発信の本質は変わらない。
「コツコツと良いコンテンツを作り続けて、信頼を積み重ねていく」
これに尽きる。
「日記を10年続けた人は、偉大な人になる」
本の中で紹介されている一節である。
ブログをやったことがある人はたくさんいるけれど、継続できる人はほとんどいない。
インターネットで一番大切なのは継続だ。
そして継続が一番難しい。
何かを改善しながら10年続けることができたら、きっとその分野で一流になれる。
自分の振り返る手段として、日記は非常に優れている。
自分の何が悪かったのか?
どうしたらもっと上手にできるか?
これから何をするべきなのか?
日記上で自問自答を続けながら、10年間自分を磨き続けることができた人はきっと、偉大な人物になれるはずだ。
ここからは、『日記ブログで夢をかなえる』で印象的だったトピックについて書いていきたい。
ブログは信用
「ブログを書き続けることで積み重ねた信用こそが、かけがえのない財産ですよ。
いま会いたい人に会えるのは、ブログを書き続けて信用を築いてきたからです」
僕が尊敬するブロガーが言っていた言葉だ。
『日記ブログで夢をかなえる』には、
「ブログで信頼を重ねていくことは、ブランドを確立することと一緒」
と書かれていた。
コツコツとブログで情報発信を続けると、記事がきっかけで出会いが生まれたり、初対面の人との会話が弾むこともあるという。
僕自身、ブログを書いていたことで初対面の人とずいぶん話がしやすかった経験もある。
ブログで情報発信することで、読者に安心感を与えることができる。
ブログを書くことは、自分がどんな人間で、何を考えているのかを赤裸々に伝えることでもあるからだ。
ブログを通じて自分を知ってもらうことが、まだ見たことのない誰かとの出会いにつながることもあるのだ。
ブログが営業ツールになる
経沢香保子さんが独立した直後の話。
有名企業であるリクルートの社員として営業する場合は、会社名を伝えれば相手もわかってくれた。
しかし、独立したばかりの何も無いときは、会社の信用はゼロだった。
突然無名の会社を名乗って営業をかけても全く相手にされない。
どうしたらいいだろうか?
思案した結果、たどり着いたのがブログだった。
「人は7回接触すると、その相手を好きになる」
という言葉がある。
個人が走り回って接触頻度を増やすには限界はあるけれど、ブログを書いて
「相手から7回来てもらう」
ことは可能である。
会社に7回来てもらうことは難しくても、インターネット上で7回クリックしてもらうことはそれほど難しいことではないからだ。
毎日ブログを更新して、続きが気になる記事を発信し続けていたら、自分の会社の認知度も上がる。
元々ブログを見に来てくれた人に営業すれば、
「あ、ブログを見たことがある会社だ」
と安心してくれるかもしれない。
ブログで情報発信を続けることは、非常に効率の良い営業活動にもなるのだ。
毎日続きが気になるような記事を書き、足を運んでもらうことで、自分たちを好きになってもらうことができる。
ファンを作ることは、最高の営業なのだ。
ネガティブな発信をしてはいけない
ネガティブな発信をすると、ネガティブな人が集まってしまう。
何か本を読んで、その悪口を書いてしまったら、それは本人に届いてしまうかもしれない。
それによって、未来の可能性を潰してしまう可能性もある。
だから、ネガティブな発信は控えなければいけない。
何かを否定したくなっても、書かない。
否定ばかりしていると、人が離れていく。
人が離れると、チャンスを逃してしまう。
これは僕の持論だが、
インターネットでは自分が声を上げて批判しなくても、他の人が勝手に批判を始めてくれる。
だから、自分が率先してネガティブな発信を行う必要はないのだ。
情報を出し惜しみしてはいけない
情報を出せば出すほど人が集まって、場が盛り上がると、それにまつわる関連情報がどんどん集まってくる。
情報は磁石。
出せば出すほど新しい情報を吸い寄せてくれる。
情報は生ものだから、フレッシュなうちに出し惜しみせずに発信した方がいい。
フレッシュなうちに発信すれば、その情報に関心を持った人から最新のフィードバックを得ることができる。
「情報は発信する人のところに集まる」
これはインターネットの原則である。
書くことでアンテナが立つ
「情報は発信する人のところに集まる」
と上で書いたが、これには2つ理由があると思う。
一つ目は、情報発信をすることで多くの人からフィードバックを受け取ることができるから。
二つ目は、情報発信を前提とすることで、普段から情報に敏感になるからだ。
特に二つ目は僕も効果を強く感じている。
ブログでの発信を意識しておくと、学んだことをよく理解しようとするし、新しいネタに敏感になる。
誰かに何かを伝えることで、その物事がよく理解できることはよくある。
ネタがあるから情報発信するのではなく、情報発信するとあらかじめ決めておけば、情報が自然と自分に集まってくるのである。
- 作者: 経沢香保子
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