ワンピースの最新刊(89巻)を買ってパラパラ読んでいたら、SBSという読者の質問コーナーに面白い投稿があった。
「40歳になったルフィはどのようになっていますか?」
という質問に対して、作者の尾田栄一郎さんが40歳になったルフィと60歳になったルフィを描いていたのだ。
面白いのは、
- カッコよく年を取った未来
- ダサい年の取り方をした未来
の2つを描き分けていた点である。
同じように、エースがもし生きていて、40歳、60歳になったらどうなるか?という質問もある。
もちろんこの絵の描き分けはフィクションの中の話だが、
「どんな人生を送るかによって顔つきが変わる」
のは実際の人生にも当てはまるのではないだろうか。
今日の午前中にプロ無職さんのツイートが流れてきた。
アンチエイジングにお金かけるのもいいけど、まず一番はじめにやることは好きなことを毎日全力でやって時間軸をバグらせることでしょう。1日24時間を48時間にしてしまえばいい。
— るってぃ/プロ無職 (@rutty07z) 2018年7月8日
不老不死や若返りとまではいかないけど、見た目年齢の差が30以降から開いてきそう
このツイートは、こちらのR25の記事の感想である。
↓
土日の体感時間を“1週間”に延ばせる!? 目からウロコの「時間の長さコントロール法」
プロ無職的な生き方(?)はさておき、毎日同じことの繰り返しで、
「早く夕方にならないかな」
なんて考えながら仕事をして過ごしていると、気付いたらあっという間に年を取っている。
刺激が少なく、単調で、チャレンジしない人生は安定しているかもしれないが、つまらない。
そして、不満を抱えたまま「つまらないつまらない」と愚痴をこぼし、20代、30代を過ごした成れの果ての姿が「なにかあった未来」のルフィに思えてしまうのだ。
これは決して他人事ではない。
僕たちの多くは今、岐路に立っている。
その分かれ道には
「どんな人生を送るか」
という看板が立っていて、選ぶ道によって10年後、30年後の姿が全く変わってくる。
わずかな変化を与えた場合と、そのわずかな変化が無かった場合とで、その後の状態が大きく異なってしまう現象は「バタフライ・エフェクト」と呼ばれている。
(SF系の映画でバタフライ・エフェクトをテーマにしたものがあったと記憶している)
そしてこの、「わずかな変化」によって「その後の未来」が大きく異なるバタフライ・エフェクトは、自然現象に限らず、僕たち個人にも発生し得るのではないだろうか。
毎日のわずかな変化。
わずかな積み重ねの差が、遠い未来の自分につながっていくのである。
尾田栄一郎さんは冗談で書いたのかもしれないが、ダメになったルフィは
「海賊王?夢みてんじゃねェよー」
と言っていた。
「それ、もらっていい肉なのか?」
とも。
この「海賊王?夢みてんじゃねェよ」は、現実の「若者を否定するおじさん」に置き換えられるように思えた。
若い人に向かって、
「馬鹿なことやってんじゃねェよ」
「お前のやろうとしていることは無理だ」
「お前は現実が見えてない」
と否定する様子はリアルでもネットでも何度も見てきた。
自分自身のチャレンジを否定して生きていけば、僕もそういう40代になってしまうだろう。
「海賊王に、おれはなる!」
と目を輝かせて夢を語る若者に、
「夢見てんじゃねェよ」
と否定するおっさんになるか、
「いつか俺のところまで登ってこい」
と言えるおっさんになるかは、若いうちの人生の歩み方次第なのだ。
そして右側のハゲルフィ。
「それ、もらっていい肉なのか?」
のセリフは、会社でたいして働きもせずに給料をもらうおっさんの姿そのものである。
「それ、もらっていい給料なのか?」
と。
自分がこの先どんな未来に向かっていくかは、「今、目の前にある分かれ道」でどちらの道を選ぶか次第なのだ。
無数にある「目の前の小さな選択」をどう選ぶかによって、
同じ人間でもまるで違う年の取り方をしてしまうものなんだ。
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