ジャック・マーが語る貧乏マインドの人の共通点とは



アリババ創業者、ジャック・マーさんの言葉が話題になっていました。


貧乏マインドの人に尽くすほど最悪なことはない。

何かを無料でプレゼントしたら「これは罠だ」と非難する。
「少額投資で大丈夫」というと、「じゃあ、儲からないじゃん」と文句を言う。

「多額の投資が必要」というと、「そんな金ない」と文句たらたら。
「新しいことに挑戦しよう」と誘うと、「経験がないから無理!」と諦める。

「伝統的なビジネスだよ」というと、「じゃあ成功しないね!」と却下される。
「新しいビジネスモデル」というと、「ああ、MLMか」と決めつける。

「店を経営してみたら?」というと、「自由がなくなる!」と主張。
「起業してみたら?」というと、「プロじゃないから無理」と受け入れない。

貧乏マインドの人たちの共通点とは、グーグル検索が大好きで、似たような貧乏マインドの友人の話ばっかり聞いて慰めあってる。

口先だけは大学教授なみ。
でも行動は、盲人以下。

彼らにこう聞いてみて。

「じゃあ、あなたは何ができるの?」

何も答えられないから。

私の結論は、言い訳を熱弁してる暇があったら、もっと素早く行動に移せば良い。
いつも考えてばかりいるよりも、何か実際にやってみたらどうか。

貧乏マインドの人は、ある共通点により人生失敗します。
ずっと待ってるだけで、自ら何も行動しないからです。

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貧乏マインドの人の末路

貧乏マインドの格好の事例とも言える人がニュースになっていた。
転勤を拒否して解雇されたNEC社員だ。

男性は2016年からNECのグループ企業に出向し、大阪市内で郵便物の仕分けなどを担当していた。
昨夏にその拠点の閉鎖が固まると、上司から川崎市への転勤か、退職金が上乗せされる希望退職を選ぶよう何度も求められた

母も白内障などを患っており、男性は転勤や再就職先探しは難しい、と会社に説明してきた。

今年2月に会社側から、15年以上前に経験したシステムエンジニアへの復帰を打診されたが、男性は最新の技術に不慣れで補助的業務しかできないと回答すると、次にビル清掃会社への出向を提案された。多くの顔見知りがいるなかでトイレ掃除などをすることになるため、男性は「退職に応じなかったことへの見せしめだ」と感じて拒んだところ、人事担当幹部に「あなたが自分の意思で選んだ結果だ」と言われ、川崎への転勤を発令された。

着任日は1カ月延期されて4月中旬になったが、男性は赴任せず、転勤命令違反で4月17日に懲戒解雇された。

この記事を読む限り、この男性に同情の余地はない。
会社は最大限配慮して、お荷物社員に仕事を与えようとしていたように読める。

「あれも嫌だ、これも嫌だ。転勤されても赴任しない。給料はくれ」

こんな社員に給料を払う価値はない。
会社はボランディアじゃないのだ。

このNEC社員は典型的な貧乏マインドの人だろう。
ジャック・マーが言っていた、「ずっと待っているだけで自ら何も行動しない」まま、人生失敗したと言っていい。

これで裁判を起こされた会社はとんだ災難だといえる。
何の利益ももたらさない、何も行動しない荷物を抱え込まなければならないのは、日本の解雇規制が強すぎるからだ。

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優秀だと思って採用した人が30年ずっと優秀でいるとは限らない。会社にとっても新卒採用はガチャなのだ。
なお、転勤拒否は合理的な解雇理由となるので、過去の判例から見るとNEC男性は敗訴となるだろう。

oreno-yuigon.hatenablog.com

文字だけ読んでも内情は見えない。
裁判を起こすほどの行動力のある人なのであれば、もしかしたら隠れた狙いがあったのかもしれない。
記事に書かれている通り、何もやろうとせずに権利だけを主張する社員なのであればクビになっても仕方ない。

日本経済と会社が一緒になって右肩上がりに成長していく時代だったら幸せな老後までたどり着けたはずだが、これからの日本ではそんなハッピーエンドは期待できないだろう。

なぜ貧乏マインドに陥ってしまうのか

貧乏マインドは他人事ではない。
どんな人でも貧乏マインドに陥る可能性はある。

どんな環境にいてもやらない理由を探すのは簡単で、僕たちは本能的に面倒なことを避けようとしてしまう。

解雇になったNECの方の貧乏マインドは3つある。


1つ目は、変化への抵抗だ。
自分が慣れている環境の外に出ることを拒み、新しい業務を拒絶する。

意識の高い成功者はすぐに

「変化しろ!変わり続けない人間は没落する」

みたいに煽るが、普通の人間にとって変化は正直言ってしんどい。

慣れ親しんだ仕事を手放し、新しいことを学ばなければならない。
面倒だし、負荷がかかる。時間も費やさなければならない。

できれば変化などしたくない、と行動せずに逃げているうちに、周りの環境が変わって手遅れになってしまう。


2つ目は、新しい学びへの抵抗だ。
要は面倒くさいということだが、どんな内容でも学び始めが一番大変だ。
0→1の段階が一番しんどい。何を学べばいいかもわからないようなものを手探りで勉強し、たくさん失敗して経験を積んでいかなければならない。

勉強したからといってすぐにできるようにはならないし、勉強した内容が全く役に立たないこともある。

大人になると、学生時代と違って「何を学べばいいか」の指針は与えられない。
自分で考えて、自分で判断して時間と労力を投入しなければならない。

しかしながら指示待ちが習慣となり、上司の承認と許可をもらうことばかりを重視して、自分の頭で考えることなく10年20年と過ごしていると、自分で何かを考えて行動することはできなくなってしまう。

少し話が脱線するが、自分の頭で全く物を考えない人は情報商材の甘い罠にもハマりやすい。
仮想通貨のアフィリエイトが復活した今は情報商材屋の刈り入れ時となるだろうから、注意が必要だ。


3つ目は、無駄なプライドだ。
NEC解雇社員が「トイレ掃除は見せしめだからやりたくない」というのは、自分のプライドを守るための拒絶なのだろう。

人の目を気にして、人から見て「まっとうに働いてそうなこと」が大事だったのだ。
システムエンジニアへの復帰を拒否したのも、恥をかきたくないという気持ちがあったのかもしれない。

失敗するのを見られたくない。
馬鹿にされたくない。
恥ずかしい。

そういう気持ちは誰でも持っているものだが、余計なプライドは捨てたほうが気が楽だ。
プライドの高さゆえに恥をかくことを恐れ、恥をかきたくないから慣れている業務以外には手を出さない。

その業務が伸びているうちはいいが、業務の成長が止まると居場所がなくなってしまう。
「恥をかいても何も失うものはない」と考える癖をつけておきたいものだ。


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現状維持への強い圧力

NEC解雇について色々と書いてきたが、マジでこれは他人事ではない。
というのも、会社にいると、理屈をこねてやらない理由を探す場面は山ほどあるからだ。

「リスクが高いからやめておこう」

は会社に1年に10回は聞くセリフだ。

組織的では現状を維持しようとする強い圧力がかかる。
特に典型的な日本企業(終身雇用・年功序列)は基本的に減点主義で物を考えるようになるため、新しいことにチャレンジするインセンティブが低くなりがちだ。

失敗すると怒られるし、叱責を恐れるがゆえに前例踏襲主義となる。

前例に従って失敗したなら自分は悪くない、頑張ったけど前例が通じなかったのだという言い訳が通るからだ。
よく考えると前例を採用したのに責任がないというのもおかしな話だが、会社ではこういうのはよくある。

これ、冷静に考えるとジャック・マー先生が言う「貧乏マインド」の類型のように見える。

言うは易く行うは難しの典型だが、会社は「失敗しても給料は出る」というある意味では超絶ボーナスステージなので、好き放題チャレンジして好きなことやって自分の経験を積んでいくのがいいのだろう。単純にそっちの方が、作業ゲーとして会社に行くよりも楽しいからだ。

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